見える化 見せる化 -間違えだらけのコスト削減3
見える化 見せる化で前回の例で補足です。コスト削減で
目標としてざっくり固定費(売上の増減に対し、増減しない
費用と理解ください)を30%削減と社長が号令を出したと
します。固定費が以下のものだとすると現実的でしょうか。
固定費(百万)
| 給与 | 200 |
| 減価償却費 | 50 |
| システム保守費 | 10 |
| 租税公課 | 2 |
| 家賃 | 20 |
| 広告宣伝費 | 2 |
| 販促費 | 5 |
| 業務委託費 | 5 |
| その他 | 6 |
| 300 |
一般的には給与から家賃までの282百万はコミッテドコスト
といって短期的には削減はできないコストです。(ただし給与
は多少調整可能なのでコミッテッドコストから除くという考え方
の方が理論的には多いですが・・)例えば減価償却は過去に
購入した資産の償却費なので変えることはできないですよね。
だから30%というのは一般的には無理です。中長期的な方向性
としてはよいかもしれませんが、このあたりのコスト構造が見え
ないまま、進軍ラッパを鳴らしたとしても従業員は
「ど~せ無理だよ」という感じになってしまいますよね。
大企業の場合はコスト構造がもう少し複雑ですが、
結構上場企業レベルでもよく聞くトホホな話です。
見える化 見せる化 -間違えだらけのコスト削減2
見える化 見せる化で中途半端な見える化の問題点の続きです。
| 製品 A | 製品 B | |
| 売上 | 1,000 | 2,000 |
| 費用 | 1,100 | 1,400 |
| 利益 | -100 | 600 |
製品Aは赤字だから製造を中止すれば利益が100増えるでしょうか?
必ずしもそうとは限りません。よくよくコスト構造をもう少し見てみると
| 製品A | 製品B | |
| 売上 | 1000 | 2000 |
| 直接費 | 700 | 600 |
| 間接費 | 400 | 800 |
| 利益 | -100 | 600 |
間接費が実は工場の家賃(A とBで面積割)と本社の家賃、
人件費だけだったとしましょう。Aの生産をやめたからといって
一般的にはすぐに工場、本社の面積を3分の1削ったり、
人員を削ったりできません。最悪のケースだと間接費総額は変わらず
| 製品A | 製品B | |
| 売上 | 0 | 2000 |
| 直接費 | 0 | 600 |
| 間接費 | 0 | 1200 |
| 利益 | 0 | 200 |
利益は製品Aを製造した時より300も減ってしまいました。
見える化 見せる化 -間違えだらけのコスト削減
見える化 見せる化でよく見えていないで
安易にコスト削減しようとすると大失敗します。
「たぶん、こんなバカなことはやるはずがない」
なのでしょうが実際「コスト削減のプロ」みたいな
人が平気でやったりします。実はいろいろコスト
削減の話はあるのですが3つしかパターンはありません。
1.何かをやめる。活動を抑え目にする。(たとえばAという
製品の製造を止める。TVコマーシャルをやめる)
2.同じスペックであるがベンダーに安くしてもらう。
安いベンダーを探す
3.スペックを落とす
したがってコスト構造が見えていなかったり、
売上との関連が見えていなくて安易にコスト
を削ると痛い目にあいます。例えば以下のような
2つの製品を作っている企業で製品Aをやめれば必ず
利益はよくなるでしょうか?
| 製品 A | 製品 B | |
| 売上 | 1,000 | 2,000 |
| 費用 | 1,100 | 1,400 |
| 利益 | -100 | 600 |