顧問CFO川井隆史のブログ -472ページ目

見える化 見せる化 -間違えだらけのコスト削減3

見える化 見せる化で前回の例で補足です。コスト削減で


目標としてざっくり固定費(売上の増減に対し、増減しない


費用と理解ください)を30%削減と社長が号令を出したと


します。固定費が以下のものだとすると現実的でしょうか。


固定費(百万)


給与 200
減価償却費 50
システム保守費 10
租税公課 2
家賃 20
広告宣伝費 2
販促費 5
業務委託費 5
その他 6

300



一般的には給与から家賃までの282百万はコミッテドコスト


といって短期的には削減はできないコストです。(ただし給与


は多少調整可能なのでコミッテッドコストから除くという考え方


の方が理論的には多いですが・・)例えば減価償却は過去に


購入した資産の償却費なので変えることはできないですよね。


だから30%というのは一般的には無理です。中長期的な方向性


としてはよいかもしれませんが、このあたりのコスト構造が見え


ないまま、進軍ラッパを鳴らしたとしても従業員は


「ど~せ無理だよ」という感じになってしまいますよね。


大企業の場合はコスト構造がもう少し複雑ですが、


結構上場企業レベルでもよく聞くトホホな話です。


見える化 見せる化 -間違えだらけのコスト削減2

見える化 見せる化で中途半端な見える化の問題点の続きです。


製品 A 製品 B
売上 1,000 2,000
費用 1,100 1,400
利益 -100 600



製品Aは赤字だから製造を中止すれば利益が100増えるでしょうか?



必ずしもそうとは限りません。よくよくコスト構造をもう少し見てみると



製品A 製品B
売上 1000 2000
直接費 700 600
間接費 400 800
利益 -100 600




間接費が実は工場の家賃(A とBで面積割)と本社の家賃、


人件費だけだったとしましょう。Aの生産をやめたからといって


一般的にはすぐに工場、本社の面積を3分の1削ったり、


人員を削ったりできません。最悪のケースだと間接費総額は変わらず


製品A 製品B
売上 0 2000
直接費 0 600
間接費 0 1200
利益 0

200


利益は製品Aを製造した時より300も減ってしまいました。



見える化 見せる化 -間違えだらけのコスト削減

見える化 見せる化でよく見えていないで


安易にコスト削減しようとすると大失敗します。


「たぶん、こんなバカなことはやるはずがない」


なのでしょうが実際「コスト削減のプロ」みたいな


人が平気でやったりします。実はいろいろコスト


削減の話はあるのですが3つしかパターンはありません。



1.何かをやめる。活動を抑え目にする。(たとえばAという


製品の製造を止める。TVコマーシャルをやめる)


2.同じスペックであるがベンダーに安くしてもらう。


安いベンダーを探す



3.スペックを落とす


したがってコスト構造が見えていなかったり、


売上との関連が見えていなくて安易にコスト


を削ると痛い目にあいます。例えば以下のような


2つの製品を作っている企業で製品Aをやめれば必ず


利益はよくなるでしょうか?



製品 A 製品 B
売上 1,000 2,000
費用 1,100 1,400
利益 -100 600