今日は3月30日。今から55年前の1969年3月30日,当時30歳だったフランシーヌ・ルコントという女性がベトナム戦争,ナイジェリア内戦に抗議してパリの路上で焼身自殺しました。その女性に思いを馳せて作られたのが「フランシーヌの場合」。歌っているのは新谷のり子です。

 

 

 

フランシーヌの場合は あまりにもおばかさん

フランシーヌの場合は あまりにもさびしい

3月30日の日曜日

パリの朝に燃えたいのちひとつ フランシーヌ

 

ほんとのことを云ったら おりこうになれない

ほんとのことを云ったら あまりにも悲しい

3月30日の日曜日

パリの朝に燃えたいのちひとつ フランシーヌ

 

ひとりぼっちの世界に 残された言葉が

ひとりぼっちの世界に いつまでもささやく

3月30日の日曜日

パリの朝に燃えたいのちひとつ フランシーヌ

 

フランシーヌの場合は 私にもわかるわ

フランシーヌの場合は あまりにもさびしい

3月30日の日曜日

パリの朝に燃えたいのちひとつ フランシーヌ

 

 

 本日3月29日,日本プロ野球が開幕する。昨年のWBC 以来,メディアではプロ野球と言えばMLBしかないかのような扱いで,特に大谷翔平をめぐる異常とも言えるワイドショーの報道の仕方はこの国のメディアの劣化ぶりが如実に表れていて辟易させられる。もちろん,大谷翔平が不世出の野球選手であることは誰もが認めているところであり,私も彼の活躍には拍手をおくっているファンの一人ではあるが,その一挙手一投足を事細かに報道する姿勢には彼を単なるアイドルとしてしか見ていないのではないかと思われて,逆に大谷に対して失礼ではないかと思うのである。

 

 さて,NPBの開幕であるが,私はこの3年間コロナ禍であまり外出しなかったこともあってテレビでオリックスバファローズのほぼ全試合を観戦してきた。ラッキーなことに過去3年間オリックスバファローズはリーグ優勝3回,日本一1回という成績であった。オリックスバファローズの一番の魅力は,若い選手が中心のチームで彼らが伸び伸びと自由に野球をしているところだろう。私の一推しは三塁手の宗佑磨だが,何と言っても彼の魅力は身体能力の高さを活かした華麗な守備である。3年連続でゴールデングラブ賞を受賞したが,これには誰もが異論がないであろう。ただ,攻撃面に関しては昨年の成績はいかにも物足りなかったと言わざるを得ない。3年連続でベストナインにも選出されたが,2021年,2022年は納得できる成績であったのに対し,昨年は他に優秀なライバルがいなかったことにも助けられた感が強い。今年は攻撃面でも少なくとも打率2割8分以上,できれば初の3割打者になることを期待したい。

 

 

今年の展望

 今年のオリックスに関してはよく言われていることだが,投手陣では絶対的エースの山本由伸がMLBに移籍し,山崎福也がFAで日本ハムに移籍した穴をどのように埋めるかが最大の課題である。昨年,山本は16勝6敗,山崎は11勝5敗という成績を残し,二人合わせると27勝11敗で貯金16であった。現在の投手陣でこの貯金16を埋め合わせるのはまず不可能である。ただ,昨年のオリックスは86勝53敗4分という圧倒的な数字を残し,2位ロッテに15.5ゲーム差を付けて優勝したが,今年はそこまでの数字は不可能だとしても,仮に山本と山崎が登板した38試合を19勝19敗で戦えたならば,78勝61敗4分となり,優勝争いができるであろう。そのためにはローテーション投手のうち,宮城,山下,東,田嶋の4人で昨年より12勝~13勝の上積みが必要だが,西川の加入で打線は確実に昨年より厚みが増したので,この数字は可能だと見たい。ただ,ここに来て主力選手に故障や不調が目立つのが不安であり,特に中川圭太を欠いて開幕を迎えなければならないのは気がかりである。

 

とりあえず,本日のスタメンを予想してみた。

1.太田(4)

2.宗 (5)

3.西川(7)

4.頓宮(3)

5.森 (DH)

6.紅林(6)

7.杉本(9)

8.福田(8)

9.若月(2)

 

予告先発 宮城

 

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発表された実際のスタメンは以下の通り。当たったのは頓宮と紅林だけ。しかも,頓宮はDHでの出場だし。ほとんどハズレています。宗が5番。中川欠場で苦心のオーダーですね。

 

1.西川(7)

2.西野(4)

3.森(2)

4.頓宮(DH)

5.宗 (5)

6.紅林(6)

7.T-岡田(3)

8.杉本(9)

9.廣岡(8)

 

先発投手 宮城

監督:深作欣二

キャスト

 菅原文太(広能昌三)

 北大路欣也(山中正治)

 千葉真一(大友勝利)

 梶芽衣子(上原靖子)

 

 またこの映画を観てしまった。(笑) 何度観ても面白い。というわけで,以前Yahoo!ブログに掲載した記事を一部編集してアップすることにした。

 

 暴力団同士の抗争を描いた映画「仁義なき戦い」のシリーズは1973年~1974年にかけて公開された実録路線のヤクザ映画である。このシリーズは全部で5部からなるが,「広島死闘篇」はその第2部にあたる。

 

 『仁義なき戦い』のシリーズは劇場公開時に観てから何度観ただろうか。それほど好きな映画だ。この映画は『ゴッドファーザー』と比較されることもあるようだが,同じように暴力組織を描いていながら決定的に違うのは,『ゴッドファーザー』は家族の物語であるのに対し,『仁義なき戦い』はアウトローの世界に生きる男たちの群像劇であるという点だ。『仁義なき戦い』の中で家族が描かれることはほとんどない。

 さて,この「広島死闘篇」だが,物語は広島での抗争に絡む二人の若者,山中正治と大友勝利を中心に展開される。菅原文太演じる広能昌三は呉で小さな一家を構えており,脇から物語に絡むことになる。村岡組に所属する山中と大友組を結成した勝利は互いに敵対し合う関係にあるのだが,対照的と言ってもよい存在として描かれる。どちらも武闘派である点は共通しているのだが,山中は自分を拾ってくれた村岡組長には絶対的に服従し,村岡の命令を忠実に実行するのに対し,テキ屋の大友連合会の大友長次の実子である勝利はいずれは自分が広島を仕切るという野望を持っており,テキ屋に甘んじているオヤジの言うことなどクソ食らえなのである。アウトローの中のアウトローといった感じで,怖い物なし。狂ったように凶暴な男なのだ。勝利を演じる千葉真一のハジけっぷりを観るだけでもこの映画を観る価値があると言ってもよいだろう。「俺たち,うまいもん食って,まぶいスケ抱くために生まれてきたんじゃないの,おう?」

 上でも述べたように,『仁義なき戦い』シリーズにおいては家族が描かれることはほとんどなく,女性は男たちの添え物として描かれているに過ぎない。ただ,「広島死闘篇」だけは別だ。上原靖子は村岡組長の姪にあたり,村岡も彼女を可愛がっているのだが,靖子は山中と恋仲になるのである。物語は暴力団同士の抗争を横軸に,靖子と山中の恋を縦軸にして進んでいくのだが,この恋は山中の死という悲しい結末を迎える。それは村岡が自分の利益と組織の勢力拡大のために山中を徹底的に利用したからである。組織の幹部とその延命のために捨て駒として利用される若者。この理不尽。これこそがこのシリーズを通じて脚本家の笠原和夫が一貫して描いていることなのだ。怒りを込めて…。

 ラスト。山中の死を悼んで「山中正治追悼花会」が開かれている。広能も参席している。第1部で広能をさんざん利用した山守親分が言う。「山中いうもんはしゃんとしとったの。親にも一家にも迷惑かけずに死んでいった。村岡さんもええ若い衆持ってたのう。」苦々しい表情で聞いている広能。

 『仁義なき戦い』のシリーズは極上のエンタメ映画として多くの人たちに支持された。それは言うまでもなく,アクション映画の持つワクワク感,登場人物たちの個性の面白さ,役者の熱演に支えられているものだろう。しかし,それだけではなく,この理不尽な組織を通じて描かれている,上に立つ者の卑怯で汚ない保身とそれによって犠牲になる若者へのある種の共感が私たちの中に呼び起こされるからとも言えるのではないだろうか。

 

監督:ウェス・アンダーソン

キャスト

  ベネディクト・カンバーバッチ(ヘンリー・シュガー)

 レイフ・ファインズ(ロアルド・ダール)

 デーヴ・パテール(チャテルジー医師)

 ベイ・キングズレー(イムダット・カーン)

 

『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』は,ロアルド・ダールの短編小説『奇才ヘンリー・シュガーの物語』を基にウェス・アンダーソン監督が製作したファンタジー短編映画で,第96回(2024年)アカデミー賞で「短編実写賞」を受賞した。

 

 私はウェス・アンダーソン監督作は『グランド・ブタペスト・ホテル』しか観ていないので,アンダーソン監督の独特な世界を上手く伝えることができるかどうか自信がないのだが,なぜかこの映画の世界は伝えたい気になったのでレビューすることにする。

 

(完全ネタバレの物語紹介)

 ヘンリー・シュガーは父親から相続した莫大な財産で暮らしている金持ちである。彼のような金持ちにはカネに対する強い衝動があって,あの手この手で利殖に励む。彼の場合はギャンブルなのだが,ある日,彼は目を使わずにものを見ることができるイムダットという名の男の話をチャテルジーという医者がまとめたノートを手に入れる。イムダットはヨガで空中浮揚の修行をしていたある日,空中浮揚とは別に目を使わずにものを見ることができる能力が身についたことに気づく。チャテルジーはその能力を身につける方法を教えてもらうことになったのだが,その前日にイムダットは死んでしまい聞き出すことができなかった。チャテルジーのノートはここで終わるのだが,ギャンブルでいかさまも辞さないヘンリーはイムダットが行った修行を実行すれば目を使わずにものを見る能力が身につくはずだと考え,それを3年3カ月間行った結果,トランプの裏を透かしてみることができるようになる。その能力を使って彼はカジノで大儲けをするが,確実にギャンブルに勝つことができることに虚しさを感じ,そのカネをバルコニーからばらまく。通りは大騒ぎになり,通報を受けた警官がやってきて,ばらまくカネがあるなら病院や孤児院に寄付しろと怒る。警官の怒りと言葉が心に刺さったヘンリーは世界中をめぐり,カジノで大儲けしたカネで世界の21カ所で病院や孤児院を建て,20年後に肺塞栓で亡くなる。ヘンリーの相棒の会計士はヘンリーの死後,作家のロアルド・ダールにこの話を書いてくれるように依頼する。

 

 ストーリーは以上のようにごく単純な話であるが,この映画の魅力はそこにはない。映画はロアルド・ダールがヘンリー・シュガーの物語を語るところから始まる。ダールがシュガーの人物像を紹介したところでシュガーが登場し,今度はチャテルジーがまとめたノートを手に入れるところまでの経緯をシュガーが語る。すると,画面はチャテルジーのところにイムダットが訪ねてくるシーンに切り替わり,チャテルジーが目を使わずにものを見ることのできるイムダットの能力について語る。さらに,今度はイムダットがその能力を身につけるようになった経緯をイムダットが語り出す。以上のように,この映画は物語の中で語り手が次々に移っていき,各登場人物の視点から物語を語るという入れ子構造になっているのだ。いわば映画がいくつもの層になっているのである。しかも語り手はカメラ目線でものすごい早口で矢継ぎ早に話すので,ところどころに出てくる少しブラックなユーモアと混ざり合ってとても小気味のよい気分を味わうことができるのだ。さらに,語り手の背後でいろいろと転換していく絵本のような映像もとても魅力的で,こういった仕掛けにアンダーソン監督の美意識を見ることができるのだが,それが矢継ぎ早の語り口と相俟って非常にトリッキーな雰囲気を醸しだしているのである。いわば「動く紙芝居」のような作品であり,そこにこの映画の魅力があるのであって,ストーリーが観客の何らかの感情を揺さぶるかといえば,少なくとも私にはその点はあまり感じられなかった。あえて言えば,100パーセント勝つことのできるギャンブルには虚しさしかないということか…。しかし,慈善活動をすることに決めたシュガーがギャンブルで稼いだカネをイギリスに置いておくと税金を取られるのでスイスに送金することを相棒の会計士と相談するシーンなど,「タックス・ヘイブンやおまへんか」とちょっと笑ってしまったのだが…。

 それにしても,ずいぶん豪華な役者陣で,特にカンバーバッチはピッタリの嵌まり役のように思われたのだが,それだけではなく,それぞれの俳優が「キャスト」の箇所で書いた役どころ以外の姿でもチラッと登場するところなど,アンダーソン監督の遊び心満載の映画である。

 今回の「サスペンス&ミステリー映画」で紹介するのは以下の2本だが,2本ともブロ友のhisaさんがご自身のブログでレビューされていた作品で,面白そうだったので鑑賞してみた。

 

1.『告白,あるいは完璧な弁護』(2023年 韓国)

 

 

監督:ユン・ジョンソク

キャスト

 ソ・ジソブ(ユ・ミンホ)

 キム・ユンジン(ヤン・シネ)

 ナナ(キム・セヒ)

 チェ・グァンイル(ハン・ヨンソク)

 

 IT企業の社長ユ・ミンホの不倫相手であるキム・セヒがホテルの密室で殺害され,ユ・ミンホが容疑者として逮捕される。ミンホの義父である会長の手配でミンホの拘束令状が棄却されて彼は一旦釈放されるが,警察は拘束令状を再請求する予定であり,ミンホは弁護士の選定に入る。選ばれたのは辣腕の女性弁護士ヤン・シネで,シネは事件の詳細を聞くために山中にあるミンホの別荘に向かう。ミンホはセヒとの不倫を知っている人物から脅迫を受け,事件のあったホテルでセヒと一緒にいたところを誰かに襲われ,自分が気絶している間にセヒが殺害されていたと言ってセヒを殺害したのは自分ではないと説明する。事件の再検証が始まるが,ミンホが説明をしているところにシネのスマホに警察が証人を見つけたとの電話が入る。その証人とはセヒ殺害の証人ではなく,行方不明になっている若い男に関わる事件の証人である。ここからミンホの無罪を勝ち取るためのミンホとシネのやり取りが始まる。

 このミンホとシネのやり取りのシーンが映画全編のかなりの部分を占めるのであるが,この箇所が実に見応えがあり,話の展開は二転三転,思いもよらなかったドンデン返しによってThe Endとなる。心理サスペンスに属する映画であるが,久しぶりにワクワクするミステリーを観た気分である。

 

 この映画は2016年に製作されたオリオル・パウロ監督のスペイン映画『インビジブル・ゲスト 悪魔の証明』のリメイク版なのだが,オリオル・パウロ監督のサスペンスは過去2本観たことがあり,『神が描くは曲線で』はとても面白かったので,この映画も観てみたい気はする。

 

ストーリー展開 ★★★★☆

どんでん返しのインパクト ★★★★☆

伏線の回収 ★★★★

サスペンスとしての満足度 ★★★★☆

 

★1つが1点。☆は0.5点。5点満点。

 

 

2.暗数殺人(2019年 韓国)

 

監督:キム・テギュン

キャスト

 キム・ユンソク(キム・ヒョンミン)

 チュ・ジフン(カン・テオ)

 

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実際の連続殺人事件をモチーフに,7人を殺したと告白する殺人犯と,その言葉に翻弄される刑事の姿を描いた韓国製サスペンスミステリー。恋人を殺害して逮捕されたカン・テオから「全部で7人殺した」という突然の告白を受けた刑事キム・ヒョンミン。しかし,テオの証言以外に証拠はなく,警察内部でもテオの言うことを信じる者はいない。それでも,テオの言葉が真実であると直感的に確信したヒョンミンは,上層部の反対を押し切り捜査を進めていく。やがて,テオの証言通りに白骨化した遺体が発見されるが,その途端,テオは「死体を運んだだけ」と証言を覆す。「チェイサー」「哀しき獣」のキム・ユンソクと,「アシュラ」「神と共に」のチュ・ジフンがダブル主演。脚本に「友へ チング」のクァク・キョンテクが参加している。(「映画.com」より)

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 この映画の公式サイトが紹介している『デジタル大辞典』によれば,「暗数」とは「実際の数量と統計上あつかわれる数量との差。主に犯罪統計において警察などの公的機関が認知している犯罪の件数と実社会で起きている件数との差を指す」と定義されている。

 映画は証言をコロコロ変えるカン・テオのサイコパスぶりと,それに翻弄されるキム・ヒョンミン刑事の一進一退の捜査の様子を描いているのであるが,それに伴いカン・テオはなぜ「全部で7人殺した」などという告白をしたのかが見えてくる。そして,彼らの対決にいったん決着がついたあと,話が意外な方向に転がっていくのだが,そのあたり,なかなか見応えのある作品である。

 

ストーリー展開 ★★★★

どんでん返しのインパクト ★★★☆

伏線の回収 ★★★

サスペンスとしての満足度 ★★★★

 

★1つが1点。☆は0.5点。5点満点。