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意味の違いにより用法も異なる動詞に要注意!

みなさん、こんにちは。TRAアカデミー講師のテリーです。


TORINO五輪も閉幕しました。日本は全体的に不振でしたが、その分、荒川選手の金が輝いて見えました。
Let's aim for the Gold medal in the next TOEIC test!!


さて、今日の問題です。
今日は『Farewell!! 現行PART6』特集の第3回で、「時制の一致」とその例外の問題を扱います。
レベルは上級です。

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■No.41■

Part6「誤文指摘問題」

I asked him time and again to return the loan, but he stubbornly insisted that he should have no money.

(A) time and again
(B) the loan
(C) stubbornly
(D) should have

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【訳】私は彼に金を返すように再三催促したが、彼は金がないの一点張りだった。
《語注》time and again=いく度も、繰り返し

みなさん解けましたか。

正解(=誤りの箇所)は(D) should haveです。
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みなさん、本問は正解できましたでしょうか?
実は、(D) should have が間違いなのです!
直前の“insisted”という動詞を見て、条件反射的に(D) should have でOKだと思っていませんか?

よく勉強されている方は、“insisted”という動詞を見て、『仮定法現在』のルールを思い出すことでしょう。
『仮定法現在』については、当ブログでも、かつて【仮定法現在は時制の一致の例外だ!】で取り上げたことがあります。
以下は【仮定法現在は時制の一致の例外だ!】の引用です。

≪仮定法現在とは、「要求・提案・命令」を表す特殊動詞(ask, demand, advise, suggest, recommend, insist, request, requireなど)の後のthat節の中の動詞は、時制の影響を受けずに常に「原形」になる、というルールです。
これはもともと「should+動詞の原形」だったもののshouldが省略された形と考えられており、イギリス英語ではshouldを用いても良いのですが、米語では「原形」のみです。
TOEICは基本的に米語ですから、必ず「原形」が来ると覚えておいてください。≫

以上が、【仮定法現在は時制の一致の例外だ!】で取り上げた基本事項でした。
ところが本問はその裏を付いた問題です!
実は、“insist”という動詞には、「要求」を表し「仮定法現在」をとる用法の他に、本問のように、単に「事実の主張」を表し「直説法」(原則どおり時制の一致をする)をとる用法があるのです。
したがって、(D) should haveは誤りで、ここは“had”とするのが正解です。

いかがでしたか。英文法にも「例外」はつきものです。
ワンパターンにはまらず、落ち着いて文意も考慮しましょう。


★990点獲得のツボ
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意味の違いにより用法も異なる動詞に要注意!
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それでは今日の類題です。同じく「時制」の問題です。
正解はどれでしょうか?

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■類題41■

Part6「誤文指摘問題」

The committee gave its recommendation that the whole facility would be renovated within 6 months.

(A) its
(B) the whole
(C) would be
(D) within

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《語注》renovate=改装する

正解(=誤りの箇所)は(C) would be
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“recommendation”は名詞ですが、「提案」を表していますから、後のthat節の中は「仮定法現在」になります。
したがって、(C)はwouldを削除し、原形のbeとするのが正解です。


≪お知らせ≫
3月のTOEIC公開テストを目指した『Farewell!! 現行PART6』特集は後4回で終了となります。
今週はそれらを連日一気に配信する予定です。ぜひご活用下さい。
その後、ホームページ上でGW特別講座の告知のため、4月中は当ブログはお休みさせて頂きます。
また5月のGW後に、今度は『新傾向TOEIC対策』の連載として再開しますので、どうぞお楽しみに!!


『千里の道も一歩から』(He who would climb the ladder must begin at the bottom.)と言います。
いつの日かきっと叶う990点を目指して、今日という日を大切に!(Let's make each day count!)

それではみなさん、また次回をお楽しみに!

「名詞」の形容詞的用法では必ず単数形を用いよ!

みなさん、こんにちは。TRAアカデミー講師のテリーです。


最近ずいぶん温かくなってきましたね。それに伴いほんの少し鼻がムズムズとしてきました。(イヤな予感です・・)
考えてみれば、来月下旬のTOEICが行われる頃は花粉症の最悪の時期ですよね。
みなさん、くれぐれもご自愛下さい。


さて、今日の問題です。
今日は『Farewell!! 現行PART6』特集の第2回で、「名詞」の問題を扱います。
レベルは上級です。

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■No.40■

Part6「誤文指摘問題」

Because he majored in electronics at university, he is looking for a job with appliances manufacturers.

(A) majored
(B) in electronics
(C) for a job
(D) appliances

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《語注》major in=(大学で)専攻する

みなさん解けましたか。

正解(=誤りの箇所)は(D) appliancesです。
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通常は名詞を修飾する言葉といえば「形容詞」ですよね。
しかし、例えば、graduate school=大学院、maternity ward=産科病棟、のように、名詞が連続して前の名詞があたかも形容詞のように後の名詞に掛かっている用法を、「名詞」の形容詞的用法と言います。
そしてこの場合の重要なルールは、『形容詞的用法の名詞は複数形にしてはいけない!』ということです。

一つ分かりやすい例を挙げましょう。
靴は英語でshoesと複数形で使うのが普通ですが、「靴屋」=shoe store です。
気をつけましょう。

さて本問では、appliances manufacturerという部分に注目です。
appliances=家電製品ですが、「家電製品のメーカー」とする場合には、“appliance manufacturer” と前の名詞を単数形にするのが正解です!

いかがでしたか。
現行PART6では“s”がつくかつかないかというような、『わずか1文字のミス』がよく出題されます。
このような基本的で、且つ一見気付きにくい箇所に注意する、それが現行PART6攻略のコツでしょう。


★990点獲得のツボ
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「名詞」の形容詞的用法では必ず単数形を用いよ!
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それでは今日の類題です。同じく「名詞」の問題です。
正解はどれでしょうか?

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■類題40■

Part6「誤文指摘問題」

The Dow Jones industrials dropped nearly 190 points to hit a four-years low.

(A) The
(B) industrials
(C) points
(D) four-years

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《語注》industrials=工業株

正解(=誤りの箇所)は(D) four-years
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“four-year”のようにハイフンでつないで1語の形容詞となった語を、『複合形容詞』と言います。
そして『複合形容詞』の中の名詞はやはり単数形にするというのがルールです。


『千里の道も一歩から』(He who would climb the ladder must begin at the bottom.)と言います。
いつの日かきっと叶う990点を目指して、今日という日を大切に!(Let's make each day count!)

それではみなさん、また次回をお楽しみに!

一見どこにもミスがなさそうなときには「冠詞抜け」を疑え!

みなさん、こんにちは。TRAアカデミー講師のテリーです。


『Farewell!! 現行PART6』特集!

ご存知のように、来る2006年3月26日の第121回TOEIC公開テストをもちまして、現行のTOEICは終焉を迎え、5月からは新傾向に変わります。
特にPART6が現行の『誤文指摘問題』から『長文穴埋め』にガラッと変わり、しかも問題数が削減(20問⇒12問)されるのが痛い!(その分PART7がボリュームアップ!)
現行PART6ファンにとっては大変悲しいニュースですね!?
私は、現行PART6もあれはあれで非常に有意義なPARTであったと思っています。
あのような『誤文指摘問題』に強くなることによって、自分が英語を書くときにもつまらないミスを犯さなくなるのですから。
そこで当ブログでは、現行最終回となる3月26日のTOEIC公開テスト対策として、また現行PART6の追悼も兼ねて、今回から数回に渡り、私が今までに出会った「思い出に残る現行PART6難問特集」を連載します!
みなさんもこの特集で頭を鍛え、3月のTOEIC公開テスト(又は今後1年間のIPテスト)でぜひPART6満点を目指しましょう!


さて、今日の問題です。
今日は現行PART6の中でも頭を悩ませる「冠詞」の問題を扱います。
レベルは上級です。

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■No.39■

Part6「誤文指摘問題」

The gunmen entered the offices of Christian welfare organization in Karachi, shooting dead at least six people and wounding four.

(A) entered the
(B) of Christian
(C) dead
(D) wounding

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《語注》wound=負傷させる

みなさん解けましたか。

正解(=誤りの箇所)は(B) of Christianです。
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冠詞a/theについて知らない人はいないでしょう。冠詞の知識自体は中学生でも知っています。
しかし実際の英文で名詞の前にあるべき冠詞が抜けている場合に、意外とミスに気付かないことが多いのです!
さて本問では、Christian welfare organizationという名詞に注目です。
Christian welfare organizationは別に固有名詞でもない普通の名詞です。
「普通名詞の単数形には原則として、必ず冠詞a/the(又はone's)が必要だ」ということは肝に銘じておきましょう!
つまり“a Christian welfare organization”とするのが正解です。

いかがでしたか。
現行PART6では「冠詞抜け」の問題はよく出題されています。
そして「冠詞抜け」は気が付かない人が多いために、正答率の低い問題になりがちです。
みなさんも「冠詞抜け」にはよくよく注意し、他の箇所に特にこれといったミスが発見できないときには、「もしかしてどこか「冠詞抜け」ではないかしら?」と疑ってみてください。
このような一見気付きにくい「冠詞抜け」の問題をゲットすれば、TOEICでは確実に差をつけることができますよ!


★990点獲得のツボ
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一見どこにもミスがなさそうなときには「冠詞抜け」を疑え!
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それでは今日の類題です。同じく「冠詞」の問題です。
正解はどれでしょうか?

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■類題39■

Part6「誤文指摘問題」

Having a strictly-controlled natural conditions at the food's place of origin is an essential factor to its quality.

(A) strictly-controlled
(B) conditions
(C) is an
(D) its

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《語注》place of origin=産出地

正解(=誤りの箇所)は(B) conditions
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みなさん今度は冠詞に注目できましたでしょうか?
“a strictly-controlled natural conditions”と先頭に冠詞aが付いているので、当然conditionsは単数形“condition”にしなければいけません。
くれぐれも冠詞と名詞の間に挿入されている「長い修飾語」に誤魔化されないように気をつけましょう!!


『千里の道も一歩から』(He who would climb the ladder must begin at the bottom.)と言います。
いつの日かきっと叶う990点を目指して、今日という日を大切に!(Let's make each day count!)

それではみなさん、また次回をお楽しみに!

類義語の区別は用例の違いにまで気を配れ!

みなさん、こんにちは。TRAアカデミー講師のテリーです。


あい変わらず寒い日が続いていますが、みなさんお元気ですか?
私は寒いのが苦手なほうなので、もう少しこの寒さが和らいで欲しいと思う一方、
花粉症(hay fever)でもあるため、3月が来るのが憂鬱な心境でもあります。

ところでみなさん、3月のTOEIC公開試験はもう申し込みましたでしょうか?
現行制度最終回のTOEICです。締め切り迫る!!お忘れなく!!(私も絶対受験します!)


さて、今日の問題です。今日は、「形容詞」の類義語(第3回)を扱います。
レベルは上級です。

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■No.38■

Volcanoes are -------- in the region.

(A) affluent
(B) abundant
(C) rich
(D) enough

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【訳】その地域には火山が豊富にある。

みなさん解けましたか。

正解は(B) abundantです。
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本問の選択肢(A)~(D) は全て「豊富な・たくさんある」という意味をもつ形容詞ですが、用法に注意です。
まず(D) enoughは、Volcanoes are enough.とすると、「火山はもう十分だ」という意味になり、文意が不自然になります。
また、(A) affluent、(B) abundant、(C) richはどれも、A is -------- in Bという形で、「AはBに富んでいる」という意味になり共通ですが、これでは本問の文脈に合いません!
この中で唯一、(B) abundantだけが、単にA is abundant.という形で、「Aが豊富である」という意味を出すことが出来るのです。

いかがでしたか。紛らわしい類義語は、単に日本語に置き換えて暗記するだけでは区別できないことがしばしばあります。
英英辞典で英語による定義を確認したり、用例の違いをおさえたりして、きめ細やかに覚えましょう。

「ゲッツ!」


★990点獲得のツボ
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類義語の区別は用例の違いにまで気を配れ!
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それでは今日の類題です。同じく「形容詞」の類義語の問題です。
正解はどれでしょうか?

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■類題38■

The most ------- people in this sluggish economy are low-income single mothers.

(A) fragile
(B) tender
(C) delicate
(D) vulnerable

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【訳】この停滞した経済の影響を最も受けやすいのは、低収入のシングルマザーである。
《語注》sluggish=不振の・不活発な

正解は(D) vulnerable
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紛らわしい語が並んでいますが、しっかり区別しましょう。

(A) fragile、(B) tender、(C) delicateは全て、
「もろい・壊れやすい」、「虚弱な・か弱い・きゃしゃな」
という意味の形容詞です。本問の文脈にはこれでは合いません。

ex.) a fragile vase=壊れやすい花瓶
ex.) her tender fingers=彼女のきゃしゃな指先
ex.) a delicate child=虚弱な子供

一方、(D) vulnerableは、「(攻撃・非難などに)弱い・傷つきやすい」という意味。

ex.) a person vulnerable to criticism=批判に弱い人

本問では、不景気の時代の「経済的な弱者」のことを述べているので、これが正解です。


『千里の道も一歩から』(He who would climb the ladder must begin at the bottom.)と言います。
いつの日かきっと叶う990点を目指して、今日という日を大切に!(Let's make each day count!)

それではみなさん、また次回をお楽しみに!

形容詞の類義語が最難関の砦だ!

みなさん、こんにちは。TRAアカデミー講師のテリーです。


しばらく間が空いてしまいましたが、また3月のTOEICを目指して連載していきますので、どうぞよろしくお願いします!


さて、今日の問題です。今日は、「形容詞」の類義語(第2回)を扱います。
レベルは上級です。

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■No.37■

It's not -------- to wear red shoes with mourning clothes.

(A) precise
(B) accurate
(C) exact
(D) correct

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【訳】喪服に赤い靴を履くのは礼儀にかなっていない。
《語注》mourning=哀悼・喪

みなさん解けましたか。

正解は(D) correctです。
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類義語問題にも名詞・動詞・形容詞とありますが、そのうち最も征服するのが困難なのは形容詞でしょう。
なぜなら形容詞の類義語は得てして、非常に微妙なニュアンスの違いによる区別を要求されるからです。
そのため、形容詞の類義語は中上級者をも悩ます難問になりがちです。

さて本問の選択肢(A)~(D) は全て「正しい・正確な」という意味をもつ形容詞ですが、この中で、本問の文脈、すなわち「その場に適切な・礼儀にかなった」(=suitable and right for a particular situation) の意味で使えるのは(D) correct のみです。

いかがでしたか。「形容詞」の類義語は英語学習者にとって、最後に残された関門と言えるでしょう。
これを克服すれば「真の上級者」ですので、みなさんぜひ頑張りましょう。


★990点獲得のツボ
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形容詞の類義語が最難関の砦だ!
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それでは今日の類題です。同じく「形容詞」の類義語の問題です。
正解はどれでしょうか?

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■類題37■

Before we consider your application, we must have all the ---------- information.

(A) relevant
(B) valid
(C) plausible
(D) relative

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《語注》application=応募書類

正解は(A) relevant
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やや紛らわしい形容詞が並んでいますが、文脈をよく吟味して下さい。

(A) relevant=(密接に)関連がある
本問では、relevant information=「関連する情報」、ということでこれが正解です。
(B) valid=有効な・妥当な
ex.) valid contract=有効な契約
(C) plausible=妥当な・もっともな
ex.) plausible explanation=もっともな説明
(D) relative=相対的な・比較的な
ex.) relative privilege=相対的な特権(恩恵)


『千里の道も一歩から』(He who would climb the ladder must begin at the bottom.)と言います。
いつの日かきっと叶う990点を目指して、今日という日を大切に!(Let's make each day count!)

それではみなさん、また次回をお楽しみに!