カラフルな色で~床に描かれたその幾何学的な模様は、見る程に奇妙であった。
大きな花びらのような形5つからなり、その全体像はラフレシアを想起させる。
驚いたのは~その画材である。
いわゆるペインティングしたものではなく、よく見ると~床の上に、色つきの小さな砂のようなものが置いてあるだけだったのだ!
玄関で~美しいサリーをまとい客を迎えている受付の女性に尋ねてみる。
この模様は~『クンバン』と呼ばれるヒンドゥのシンボルマークであるらしい。
ヒンドゥのあらゆる宗教的行事で、このマークが使われる。
バナナツリーもヒンドゥのシンボルマークのひとつで、とても大切にされているらしい。
バナナツリーは食べ物を提供してくれ、その葉で風雨を凌いだり、食器としても使える。
昔から衣食住にかかせないものとして人間の中に入り込み、次第に宗教的意味合いを帯びてきたのであろう…
サリーの女性に促され、建物の中に入る。
ずらっと並べられたパイプ椅子の向こう側に~まさしく『ヒンドゥ』があった!
舞台の上に~これでもかぁ…と派手な極彩色を施された“Wedding dias(祭壇)”が、設けられていたのだ。
閑散とした公民館なので~余計にその派手さが目立ち…異様である。
近づいてみた。
周りに~電球が通してある。
天界を表しているのだろうか~羽を持つ天女らしきものも描かれている。
新郎新婦が座るらしき…場所もある。
しかし、何といっても一番目立つのは~上方から会場を見下ろしている3体の神の像である。
向かって左側は、像の顔を持つシヴァ神の長男~『ガネーシャ』だ‼︎
右側は、複顔を持つガネーシャの弟『ビンタプラスマン』
そして~中央のひときわ大きい神こそが、二人の息子の母…『パールワティ』だった。
「何故パールワティが祀られているのか」~を舞台の上で忙しげに準備をしていたヒンドゥの僧に尋ねると…彼女こそが“Marrige God”だということだった。
突然~会場にけたたましい音楽が流れ始める!
祭壇の傍に、ロングパイプと太鼓の奏者が陣取っていた。
独特のリズムと旋律で~聴くものをヒンドゥの世界へ誘い込み酔わせていく。
~と、入口に新郎が先程の僧と共に現れた。
新郎は真っ白いシルクのクルター(インドの民族衣装)に身を包み…スラッとして口髭のよく似合うハンサムガイである。
対照的に~僧は上半身裸だ!
招待客の見守る中…新郎と僧、そして新郎の縁者だと思われる人が、祭壇のある場所まで進んできた。
その後、実に不思議な儀式が我々の目の前で繰り広げられていった。
祭壇の前には~ココナッツヤシを入れた花瓶、水瓶、水差し、花輪、香辛料の入った瓶、ロウソク台、火を燃やす罐、バナナの実、バナナリーフ、マッチ、米つぶの入った皿、唐辛子をすり潰す時に使うという大きな丸い石等….が、雑然と並べれていた。
儀式は全て~僧が仕切って始められたのである!
極彩色の祭壇~中央がシバ神でその左がガネーシャ!














