もちろん、中学校での活動のメインは~部活ではなく…『勉強』である。
算数が“数字”に変わり…新しく“英語”が始まったり~戸惑うことが多かった。
しかも、テストは~学期の中頃と終わり頃に…まとめてやるらしい。
教科書をチラッとめくってみると、訳のわからない事が…めっちゃ小さな字で書いてある。
しかも~その教科書自体が、分厚い。
「おいおい…エラいことやで~やっていけるんかぁ」
と、逡巡している間もなく~中学での授業が始まっていく。
教科ごとに…先生が変わっていくことにも、最初は戸惑った。
しかし、そのシステムが~結構面白いことに気付いていく。
それぞれの先生が…独特の個性を持っているので、それを観察するのが~楽しくなってきたのだ。
やはり、『先生の力は子どもに大きな影響を与える』~そのことを痛切に感じた。
まず…私が好きになったのは、何と“数字”
小学校の時は~どちらかと言えば、苦手な勉強だった。
しかし、学級担任でもあった『I先生』が…凄い情熱を持って教えてくれて~その楽しさを伝えてくれた。
「あのね~みなさん、数字の方程式等…難しいばかりで、将来使うことなんてない~と思うでしょ…」
「でも、数字の本質は…そんなことではないんです~将来、あなた達が…どうしよう戸惑ったり、悩んだり~葛藤する場面は、これから次々と出てきます」
「そんな時にこそ~数学が役に立ちます…冷静に情報を集め、何が正しくベストなのかを考える…思考力や判断力を高めてくれているのが、この勉強なんですよ」
これまで、誰に聞いてもはぐらされて来た~このような疑問にも…I先生は、きちんと答えてくれたのだ。
逆に嫌いになったのは…これまた何と“理科”
小学校の時、あれ程好きになり~卒業文集に「将来は科学者になりたい」と書いた程やったのに…
原因は…(言い訳だけど)紛れもなく、理科の先生。
彼は~野球部顧問で、チームを全国大会に出場させる程の力があったが…授業となると、その自慢話ばかりで~まともに、勉強を進めてくれなかったのである。
まぁ、そんな事もあったけど…総じて~16くんは、何とか学習にも食らいついていった。
その背景には~バスケで『難しいことでも…継続して頑張れば、突破できる』という“自分に対する自信”が~形成されていたからである。
もちろん…簡単なことではなかったが、彼は~ひとつひとつ乗り越えていく。
その結果、“わかること・できること”の喜びも知り~結構勉強も楽しくなってきたのである。
小学6年3学期の流れから…クラス代表である『代議員』にも、よく選ばれるようになった。
そこには~小学校時代の「劣等生」の面影はなく…むしろ、「優等生」の16くんの姿があったのである。
“あいつは、結構やるやないか”…という評判も高まり~中2の時には、I先生の後押しもあって…何と、生徒会役員にも立候補。
そして~もちろん、難なく当選!
2年生になると…バスケにも、益々熱が入り~3年生の引退と共に…チームのエースとなる。
成績も、かなり上がって来て~益々自信も深まっていった。
生徒会やクラスでも…中心的な役割を果たす。
この頃、同じバスケ部の“彼女”ができたりする。
学校に行くのが~楽しくて仕方がない。
いつの間にやら、女子から…手紙がよく届くようになり~バレンタインのチョコも、結構たくさんもらったりした。
あまりにも目立ったため~番長的な奴から目を付けられ呼び出され、脅されたり…ナイフで刺されそうになったこともあった。
しかし、自分でも『絶好調』であることを感じる。
もちろん~このまま卒業まで、“好調”が続くと信じていた。
でも、『人生万事塞翁が馬』…16くんは~この後、とんでもない落とし穴に~突き落とされることになってしまう…