タイトル:ミッキーマウスの憂鬱

著者:松岡圭祐

発行:新潮文庫

発行日:2008年9月1日

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ 

東京ディズニーランドでアルバイトをすることになった21歳の若者。

友情、トラブル、恋愛……。様々な出来事を通じ、裏方の意義や誇りに目覚めていく。

秘密のベールに包まれた巨大テーマパークの<バックステージ>を描いた、史上初のディズニーランド青春成長小説。

登場人物たちと一緒に働いている気分を味わってみて下さい。

そこには、楽しく、爽快な青春のドラマがあるはずです。

 

 

 

この物語はフィクションです。

 

 

 

 

当たり前だろう、と思うようなこんな文言をこのブログに入れることになるとは……。

そう、フィクションなのだけれど、

「どこまでが本当で、どこからがフィクションなの?」という感じの内容ではあったので、

念のため。

 

 

それにしても―――

あらすじの文言、今回も裏表紙の紹介文をそのまま引用させてもらっているのだけれど…

どこかに恋愛要素あったっけ???

って感じでした。

なかったと思うけど…

 

 

P276(解説・藤田香織)

史上初のディズニーランド小説である本書は、ちょっと痛痒い青春小説であり、労働意欲を刺激されるお仕事小説でもあり、痛快なミステリー小説でもある、極上のエンターテインメント。

 

ミステリーかはさておいて、「痛痒い青春小説」という表現がぴったりの物語ではあった。

以下、あらためてあらすじを。

 

 

高校を卒業してフリーターとして働いてきた後藤大輔。

憧れのディズニーランドで、準社員として採用が決まり大喜び。

配属はヴィソーブ?なにをやる部署だろう?きっとやりがいがあるに違いない―――

そんな彼を待ち受けた<夢の国>での『現実』、それは美装部という着ぐるみを着つける裏方のお仕事だった。

ゲストの目に触れてはならない完全バックヤードでの肉体労働。

自分がゲストの時にはけして見ることのなかったキャストの疲れた顔。

準社員と正社員との間にある壁。

初日から、「自分も<夢の国>を支えるキャストの一員なんだから意見させろ!」ととんでもない「勘違い君」を発揮して、あちこちに口やら首やらを突っ込んでいく後藤の成長物語。

 

 

 

まじで、痛々しい主人公だった。

21歳ってこんなもんだっけ……?

仕事に夢と希望とやる気を持ち、自分の立場をわきまえず周りを引っ掻き回す新人。

学生や、社会人なりたての人だったら、きっと後藤のやる気に共感するかもしれない。

でももう私は新人ではないし、管理職的立場も経験したから、

読んでいて後藤の周りにいる登場人物に同情してしまった……。

後藤のこのやる気は実に迷惑だな、って。

 

 

 

P87

「へえ。なんだか夢のない話だね」

「夢があるのはオンステージ。バックステージにあるのは現実だけ」由美子は淡々といった。「すべては手作り。わたしたち準社員は、その底辺を支えてる」

 

 

 

 

フィクションの本書とは全然全くこれっぽっちも関係ないけども、

オリエンタルランドで採用されている出身大学ってこんな感じ。

【25卒】オリエンタルランドの採用大学と就職難易度まとめ - 就活の名人マガジン (vinc.co.jp)

 

 

本書はフィクションだけど(しつこいようだけれど繰り返す。本書はフィクションです)

ただの準社員が正社員に意見しようなんて、勘違いも甚だしい。

別にこれは大手企業だけでなく、他の会社でも言えることだと思う……。

そもそも負っている責任も、与えられている権利も給料も異なるのに、

同じ立場で意見しようだなんてとんだ思い違いでしょう。

ベンチャーより大手企業の方がその傾向は強いけどね。

 

 

で、こちらも全然関係ないのだけれど、

むかし、東京ディズニーランドでアルバイトしていた知り合いがいてさ。

アルバイトでもどこに所属しているかでヒエラルキーがあるみたいなこといってたけど、

ほんとう?

 

 

 

 

 

P183

(省略)

「なんていうか、入ったばかりのころを思いだすのよね。あの一生懸命だけど、不器用で、まだ夢から醒めてないところが」

「まだゲストに片足突っ込んでるからな。心配ない、そのうちこっち側の人間になるさ」

こっち側。それはつまり、夢から醒めきった人間たちの集まる世界。

夢は見るものではなく、与えるものだと割りきることのできた人々の集う裏舞台。

 

こういうレジャー施設のスタッフに限らず、イベント関係の仕事の人やアイドル、

今だとYouTuberもかな?夢と希望を与える、現実に生きる人たち。

いつもご苦労様です。ありがとうござます。見えない部分の苦労が忍ばれます。

 

 

 

 

 

 

以下、ちょっと脱線して仕事の愚痴。

↓↓↓

 

若いって、それだけで価値があるよな、と思う最近。

昔から仕事に情熱なんてなかったけれど、今の仕事は顕著にそう。

多分、客先常駐のエンジニアという働き方が私に合っていない……。

年末までいた会社でのトラブルで思ったけれど、

どれだけ私が成績を上げても、客先のプロパーには意見できるようにはならんのよ。

一緒に働いていても、結局は『派遣』という扱い。

それはそのまま正社員とアルバイト、みたいな関係で、

自社で正社員として雇われているのに、私はその待遇が不満でならない。

だから、自分の立場もわきまえずあれこれ口を出し首を突っ込む後藤に、ちょっと今の自分を重ねてしまって自己嫌悪よね……。

 

不満があるなら愚痴ってないで改善に乗り出すべき、というスタンスは

多分今後も私の中で変わることのない部分。

客先常駐の今の働き方は、客のシステムに改善の余地があっても意見ができないのよね。

それこそ「派遣は黙ってろ」って感じだし、プロパーは忙しすぎて聞く気力もなさそう。

かと言って、プロパーになってシステム改良してやろう、ってやってやる義理もない。

合わないからやめます、で契約終了して別の客先に行くだけ。

客先ガチャ。ライフスタイルと合うところを引くまでガチャる。

でも向こうから契約切られる危険はずっとある。馬鹿馬鹿しいわ。

 

という感じでね。

今いるところがバリバリの日系企業で合わね合わねぇ……

規則規則規則。二言目には「規則だから」。

目的と手段が入れ替わっていて、ぐるぐるぐるぐる遠回りして、石橋を叩き壊す勢いよ。

上司にいい顔するのに必死な人間ばかりで。

本書に登場する「調査部」と同じ。 

びっくりしてしまったわ。

 

↑↑↑

というわけで、愚痴が長くて申し訳ないね。

 

読んでいる今の私の状態がこんな感じだから

お仕事に情熱燃やしてる系のお話読んでもろくな感想が出てこない。

ごめんなさいね、本当。

 

 

 

著者は以前に紹介した「万能鑑定士の事件簿」の松岡さんですね。

解説でも触れられていたけれど、取材力が半端じゃない。

物語を書くのに、リアリティをとても大切にしている。

 

甘くない現実があるからこそ、甘い夢が魅惑的。

逆もまた然り。

夢が甘いのは、現実が甘くないからだ。

<夢の国>が舞台の、甘くない現実を描いた本作。

主人公の真っ直ぐさと、それに影響され少しずつ変わっていく登場人物の心境変化が必見の作品でした。

ディズニーランドに行きたくなるお話だったね。

 

 

 

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本書を気に入った方には下記もおすすめ!

 

 

▼続編!?成長した後藤が登場するらしいですよ。

 

 

 

▼同著者の作品。ミステリー。

【30】万能鑑定士の事件簿Ⅰ、万能鑑定士の事件簿Ⅱ(松岡圭祐) | 秋風の読書ブログ (ameblo.jp)

 

▼この作品もお仕事熱心で、ちょっとはた迷惑な主人公のミステリもの。

【156】ダージリンは死を招く(ローラ・チャイルズ)(訳:東野さやか) | 秋風の読書ブログ (ameblo.jp)

 

 

 

他にもおすすめの本があればコメントで教えてくださいね!

それでは素敵な読書ライフを!

 

 

 

 

タイトル:都会まちのトム&ソーヤ2 乱!RUN!ラン!

著者:はやみねかおる

発行:講談社

発行日:2004年7月20日

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ 

究極のゲーム作りをめざす創也と内人の最大の敵、栗井栄太。

彼から届けられた「ゲームの館」への招待状。

その中に栗井は本当にいるのか?

そして、館の中で待ち受けているものとは?

 

 

爆速で2巻を読んできた。

(マーク・トウェイン執筆の『トム・ソーヤーの冒険』はまだ読んでない)

本当は既に24巻発売されているし、2巻以降の記事を書く予定はなかったんだけれど、

だらだら続く(失礼)物語ではなく、一旦キリが良い感じで2巻が終わったので、

感覚的には1巻目と合わせて上下巻のノリで記事を書きます。

なので、1巻の記事を読まれている前提で、当記事は進みますのであしからず。

 

1巻の記事はこちら

【184】都会のトム&ソーヤ1 YA!ENTERTAINMENT(はやみねかおる) | 秋風の読書ブログ (ameblo.jp)

 

 

 

さて。

今回も主人公・内人のサバイバル技術と、

そのコンビの頭脳明晰な創也の知識が光ります。

 

2巻は大きく分けて3部構成。

 

■第一部 鬼ごっこ Day and Night

「竜王デパートのCMのうち、めったに見れない甘栗バージョンを見るといいことがある」

クラスに広まるこんな噂を聞いた創也は、法則性を見出そうと調べるが、どうにも見当がつかない。

悩む創也に、内人は「デパート側の都合で決まり、CMが流れたときにデパートを調べたらいいのでは」と提案した。

そしてCMが流れた日、内人は創也にデパートに連れていかれ、まさかの睡眠薬入りの紅茶で眠らされてしまう。

閉店後のデパートで、二人は謎の集団を目撃し、また正体不明の"鬼"に追われることになる。

 

 

 

P41

「ねえ、デパートの中にいると、雨がふりはじめたこと、わからないよね」

ぼくは、ビニール袋を一枚とって、かさをいれながら創也にいう。

「なのに店員さんは、タイミングよく、かさ袋をだしたりするじゃないか。どうして雨がふってきたのがわかるのかな?」

(省略)

「店内放送を使って、雨がふってきたことを教えてるんだ。(省略)」

(省略)

「ほかにも、店内放送は、いろんな使い道があるんだ。たとえば、爆弾がしかけられたとき用の放送もある」

 

デパートの音楽と天気の関係 雨が降ると曲が変わる!? 大手の各百貨店を取材 - ウェザーニュース (weathernews.jp)

 

百貨店で使われる秘密のことば - ことばの疑問 - ことば研究館 (kotobaken.jp)

 

 

へえ!なにかで店内の曲を変えるとか聞いたことはあったけれど、

本当なんだねぇ。

 

他にも、竜王グループの跡取りである創也は、デパートについての知識が豊富だ。

警備室や事務室は、大抵化粧室のそばにあるとか。

 

 

 

 

 

 

P61

ぼくたちは、足音をたてないように階段をめざす。

そのとき――。

とつぜん、フロアの電気がついた。

まぶしいって思うまえに、ぼくの体は動いていた。

創也の首根っこをつかむと、バーゲン品が山積みされたワゴンのかげにころがりこむ。

 

ハラハラするシーンっていいよねぇ!冒険って感じ!!

 

 

 

 

P121

ぼくたちは、ゴールする水泳選手のように手をのばし、ドアをあけた。

冷たい夜の空気が、ぼくの肺に入ってきた。

(省略)

「三時間も走ったら、砦につくかな……」

うん、なんだか走りたい気分だ。

腰に手をあてて、かるくストレッチ。

「いきますか?」

ぼくがきくと、うなずく創也。ふたりの影が、夜の道に長く伸びる。

「よーい、ドン!」

そして、ぼくらは、夜明けまでもうすこし時間のある都会まちを走りだした。

雨あがりの夜空に、ぼくたちの走る音がこだました。

 

この作者様の、物語の始まり方と終わり方、とても好き。

青春だなぁ!!

 

 

 

 

 

 

 

■箸休め わたしを音楽室につれてって

クラスの男子が二人一組参加している『音 楽 室 野 球MUSICROOM BASEBALL』。

音楽の授業が始まる前の、生徒たちのお遊びなのだが、

この日、画用紙とセロハンテープで作られた球が飾り壺に当たり、見事に壺を割ってしまう。

クラスメイトに泣きつかれた内人は、米粒を使って修復を試みるが――

 

「箸休め」の称されるいるように、中学生らしい日常が描かれた短いお話。

……かと思いきや、きっちり伏線で、エンディングにつながるのだから拍手である。

 

 

 

■ゲームの館

三連休を控える金曜日、砦にいくと、どうも創也の様子がおかしい。

問い詰められた創也が白状したのは、栗井栄太からの招待状を貰ったという事だった。

内人は招かれざる客ではあるが、「危険だからひとりでいく」という創也を脅しなんとか説得し、二人は栗井栄太の待つ館へと向かう。

そこには二人同様、栗井栄太に集められた何人かの人がいて――

 

 

 

※以下、シリーズにおける重大なネタバレが含まれます。

 

 

 

 

 

 

 

シリーズにおける、と前置きしたのは、私がこの作品を、

『内人と創也が栗井栄太を追う物語だ』と考えていたからだ。

コナンが黒の組織をえんえんと追っているように、

この作品も永久に追い続けているのかと思っていた。

 

だからまさか、ここで栗井栄太に会うとは思わなかったし、

『ルージュ・レーブ』を手に入れるとも思わなかった。

 

 

P314

「ぼくには、栗井栄太が『ルージュ・レーブ』を手放そうとする気持ちがわかりますよ」

創也が言う。

「栗井栄太は『ルージュ・レーブ』をつくったものの、愛着がない。なぜなら、テレビゲームやコンピュータゲームに限界を感じているから。――ちがいますか?」

 

2000年ごろのゲームを調べていたんだけれど、むしろかなりゲーム業界に期待が寄せられていて、クリエイターにしても限界を感じる要素なかったと思うんだけどなぁ。

ゲームキューブでスマブラとかピクミンとかが出た時期よね。

もちろん、この世界は『四大ゲーム』という架空のゲームがある世界線なので、

現実とリンクさせて考えること自体がちょっと違うのだけれど。

そもそも、クリエイターが限界を感じることって、そうそうないぞ。

やりたいことも、構想も尽きないよ。壁になる技術もずっと進歩し続けてるしね。

 

 

 

 

P317

「(省略)RPGの醍醐味は、参加者がいかに役になりきるかです。(省略)」

 

 

 

 

 

P321

これは短距離走じゃない。

ゴールテープを切るまで、全力をつくすのみ。

きびしいレースだけど、くじけなければ勝機はある。

 

栗井栄太への宣戦布告後、ライバルと認めてもらえた創也(と内人)。

そして更新された"夢"。

栗井栄太の作ったゲームを超え、六番めのゲームシックス・ゲームを作るつもりだったが、やめた。

目指すは、栗井栄太より先に『第五のフィフスゲーム』を作ること!!

 

 

 

 

P326

ぼくらは、雨に体を打たれながら、必死で走った。

(省略)

雨は冷たく、背後からは排気音。

でも……でも、不思議なことに、悪い気分じゃない。

「……フフフ」

なんだか、しぜんに笑えてくる。

横を見ると、創也も必死で走ってるのに、顔がほほえんでる。

……フフフ」

そして、ぼくも創也も、声をあげて笑いだした。

「ハッハッハ!」

雨の中を、ぼくらは笑いながら、砦まで走りつづけた。

 

 

 

走って走って走る!!!

そんな2巻の副題がマッチする青春ストーリーでした。

 

 

 

 

 

……3巻以降、いかに面白くても記事は書かないぞ…っと強い気持ちでいたい。

記事にはしたいんだけれど、書いたら読む時間が少なくなってしまうから……。

 

記憶にとどめるために記事に書いておきたい私 vs 気にせずガツガツ本を読みたい私。

 

葛藤がすごい。

 

 

 

 

 

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本書を気に入った方には下記もおすすめ!

 

サバイバル知識の増える本

【138】冒険図鑑 野外で生活するために(さとうち藍) | 秋風の読書ブログ (ameblo.jp)

 

 

他のもおすすめの物語があったら教えてくださいね!

それでは素敵な読書ライフを!!

 

 

タイトル:ホワットイフ? Q1 野球のボールを光速で投げたらどうなるか

著者:ランドール・マンロー

訳者:吉田三知世

発行:早川書房

発行日:2019年12月10日

 

 

 

 

 

 

あらすじ 

「光速の90パーセントの速さで投げられた野球のボールを打とうとしたら、どんなことが起こりますか?」

ウェブに集まってくる、あり得ないけれど、実際どうなるか気になる質問の数々。

そんなトンデモ質問に、元NASAの異色の経歴を持つコミック作家が回答します!

たっぷりのユーモアとイラスト、豊富な科学知識と調査能力が合わさって完成した、誰かに話したくなる、笑える科学の質問箱ここにあり!

解説/稲垣理一郎

 

 

 

 

 

皆さまご存知、空想科学読本。それをもっと現実に寄せたのが本書である。

一応念のために、以下を先に記載しておこう。

 

P8

おことわり

本書に書かれている内容をご自分で実際にお試しにならないようお願いします。

著者はインターネット・コミックの作者であり、保護・衛生や安全の専門家ではありません。

あくまで書いたものが好評になったり大受けしたりするのが著者にとって喜ばしいことであり、読者のみなさんの利益が最大の眼目ではないのです。

 

とはいえ、ほとんどの内容が個人の資産規模ではできそうにないので、心配はいらないと思うけれどね……。

 

著者の運営しているウェブサイトにいくつも寄せられる空想的な質問に、

著者が科学知識を用いて大真面目に答えていく本書。

解説を聞いて、「ええ!?すごい!!」とはならなかったけれど、

(なんたって規模が想像を超えてくる)

質問者の知的好奇心に「ええ!?すごい!!」とはなったね。

何を考えて生きていたらそんな質問思いつくのか……。

そんな一部をご紹介。

(※以下、紹介する質問と回答は、すべて要約であり、完全な抜粋引用ではない)

 

 

 

 

 

 

 

P20

Q.光速の90パーセントの速さで投げられた野球のボールを打とうとしたら、どんなことが起こりますか? ――エレン・マクマニス

 

A.結論からすると、「いろいろなこと」が起こるというのが答だ。

そして、すべては極めて短時間に起こり、バッターには(そしてピッチャーにも)気の毒な結果になる。

 

副題にもなったこの質問。

著者は1ナノ秒ごとに起こる事象について以下のように推測している。

 

ボールは時速約10億キロで飛んでいる。

ボールにとって空気分子など停止しているに等しく、空気分子にはボールを避ける暇がない。

ボールと分子は激突し、空気分子はボールの表面の分子と核融合するだろう。

衝撃のたびに大量のガンマ線が放射される。

やがてボールの表面はむしばまれはじめ、ボールの超微小片が四方八方に飛び、それも空気分子とぶつかり核融合を起こす。

約70ナノ秒後、ボールはホームベースに到着する。

ボールはほとんどあとかたもなくなっているだろう。

発生したプラズマ雲はバッター、ベース、キャッチャーを呑み込み、崩壊して微粒子となり、バックネットをすり抜けてグラウンドの外へと飛び去る。

球場の1.5キロ以内にあるものはすべて潰え去り、かつてバックネットのあったところより数十メートルから100メートルほど外の地点を中心とする、巨大なクレーターとなっている。

メジャーリーグ・ベースボール規則 6.08(b)によれば、この状況ではバッタは「死球」を受けたと判断され、一塁に進むことができるはずだ。

 

 

 

 

規模が大きすぎて個人では到底試せない上に、想像力をはるかに超えてくるので、

読者としては「おぉう……。それはすごいな……」という反応になるしかない。

この科学的な考察が正しいのかはよくわからないが、

本書の面白さの何割かは、漫画家の著者が描くユーモア溢れる挿絵にある。

文字では表現できないこの挿絵の素晴らしさを、是非見ていただきたい。

結論の結びもとてもジョークが利いていて好き。

 

 

他にも、こんな面白い質問がある。

よく思いつくね。

 

Q.使用済みの核燃料プールで泳いだらどうなりますか? ――ジョナサン・バスティアン=フィリアトロー

 

A.立ち泳ぎ状態で10から40時間くらいは生きのびることができる。その後は疲労で溺れてしまうだろう。これは普通のプールでも言える。

使用済み核燃料プールの水温は普通25℃と35℃くらいの間。

燃料棒の近くに寄らず、プールの表面で泳ぐ分には、日常生活で被爆しているよりもずっと少ない線量で済むだろう。

いちおう念のために、研究用原子炉で働いている友人に連絡し、誰かが彼のプール型研究用原子炉で泳ごうとしたらどうなると思うか訊ねてみた。

「うちの原子炉で?」と言ったあと、彼はちょっと考えていた。そしてこう答えた。

「まあ、すぐに死ぬだろうね。水に入らないうちに、撃たれてね」

 

 

Q.各元素を集めてキューブ状にして、それを並べて周期表を作ったらどうなりますか? ――アンディ・コノリー

 

A.核爆弾が爆発し続けるかのような状況になるのだ。

核の塵は世界中に広がり、チェルノブイリ原子力発電所の事故の数千倍の放射線が放出されるだろう。

 

 

Q.地球にいる全人類が集まってジャンプしたらどんなことが起こりますか? ――トマス・ベネット(ほか大勢のみなさん)

 

A.大きな音が鳴り響き、それは何秒か続くだろう。やがてあたりは静まる。

数秒が経過する。全員があたりを見回す。

気まずい雰囲気が漂い(以下略)、全人類が一ヶ所に集まっているせいで食糧難になり、人口はかなり減るだろう。地球の軌道にはなんら影響は与えられないまま。

 

 

Qマシンガンを何挺か束ねて下向きに撃ってジェットパックの代わりにし、飛ぶことはできますか? ――ロブ・B

 

A.検討してみたところ、答が「イエス」だったので、私はちょっとびっくりしてしまった。

(省略)このことから、最も望ましいのは、1挺あたり弾薬を250発装填した多数のAK-47(最低25挺)を用意することだと分かる。

 

 

 

 

質問に対して簡潔に私は結論を書いてしまったが、

この結論が得られるまでの科学的考察が本書の売りなので、そこの部分は実際に手に取って、イラストと合わせて確認して欲しい。

ちなみに、私の脳みそでは解説されてもよくわからなかったし、著者も当然計算式は省いているので、読んでいて「どういう計算でその数値がでてきたの?」というのは多い。

とはいえ、そこを解説されてもやっぱり一般人にはわからないのだろうな、と思う。

 

自分でもなにか突拍子もなくて面白く、科学的な考察で結論が出そうな質問が沸かないか考えてみたのだけれど、

脳みそが堅すぎて『突拍子のない質問』が思い浮かばない……

 

 

 

「もし地球の表面の気温が均一になったらどうなりますか?」とか?

でもこれは普通に各国の平均気温を足してその分だけ割れば出るし、

そうなると若干涼しいくらいになる気がする。(適当なこと言ってるよ)

雪国の方では緑地化が進むだろうし、氷山は溶けて海面は上昇するから日本とかは沈没するんじゃないかな。

そのあとは……

少なくなった陸地と人口密集による食料問題とかで、人類は一時的に少なくなるかも。

けれど人口の浮島とか普通に作って暮らし始めるだろうし、ほんの一時にすぎないだろうね。

他の陸上生物は、海に戻るように進化するかもしれない。

……あんまり面白くない質問だな。

素人が答を考えるせいで面白くないのかもしれないが。

やっぱりこういうのは科学的根拠に基づかないとね。

 

 

 

 

 

 

ずっと気になっていた本だったので読めてよかった!

参考文献もきちんと表記してくれているので、信頼できるのもとてもよかったね。

 

続刊で「Q2 だんだん地球が大きくなったらどうなるか」というのも出ているので、

こっちも機会があれば手に取りたい。

 

 

 

 

TOP画は以下からお借りしました!

棒人間-妄想イラスト - No: 1394239|無料イラスト・フリー素材なら「イラストAC」 (ac-illust.com)

空想楽しいね。

 

 

 

本書を気に入った方には下記もおすすめ!

 

続刊!

 

 

 

 

▼素朴な疑問に答えてくれる

【68】大人も知らない世の中の仕組み なんで水には色がないの?(五百田達成) | 秋風の読書ブログ (ameblo.jp)

 

 

▼科学ではないけれど、ぶっ飛んでいる空想といえばこちら

【92】よくわかる思考実験(髙坂庵行) | 秋風の読書ブログ (ameblo.jp)

 

 

▼具体的に実験しながら疑問に答えを見つけていく

【133】ロウソクの科学(ファラデー)(訳:三石巌) | 秋風の読書ブログ (ameblo.jp)

 

 

他にもおすすめの本があれば教えてくださいね!

それでは素敵な読書ライフを!!

 

 

 

タイトル:クローバー

著者:島本理生

発行:角川文庫

発行日:2011年1月25日

 

 

 

 

 

あらすじ 

ワガママで女子力全開の華子と、その暴君な姉に振り回されて、人生優柔不断ぎみな理系男子の冬治。

双子の大学生の前に現れたのはめげない手強い求愛者と、健気で微妙に挙動不審な才女!?

でこぼこ4人が繰り広げる騒がしくも楽しい日々。

ずっとこんな時を過ごしていたいけれど、やがて決断の日は訪れて……。

モラトリアムと新しい旅立ちを、共感度120%に書き上げた、キュートでちょっぴり切ない青春恋愛小説! 解説・辻村深月

 

 

 

 

恋愛小説!というから、やや身構えながら手に取った。

おすすめです、と紹介いただいた手前、

今更恋愛ものはちょっと…(^^;)というわけにもいかず……

 

 

読んでよかった……!

薦めてくれてありがとう!!と1/3読み終わったくらいに感謝してた。

いやぁ、食わず嫌いは良くないですねえ。

 

王道の青春ストーリーだった。

進路に悩み、色恋沙汰に振り回され、

悩み、決断し、子供から大人へ。

面白かった。

ストーリーもだけれど、文体が何より好みで。

 

 

 

 

物語は双子の弟・冬治の一人称で語られる。

大学3年生で、性格が対称的な双子の姉と同居しながら、

姉の引き起こす面倒事の後処理をしている苦労性の主人公。

ドタバタ系のコメディかと言われればそうでもなく、

大学生らしい進路の悩みや、

姉や自分の恋愛事情で様々考えを巡らす心理描写は重すぎず、美しい。

姉には姉の、冬治には冬治のコンプレックスがあり、プライドがあり、気遣いがある。

人間模様が素晴らしかったね。青春ストーリーだった。

尚、著者は以下のように表現しているので、

青春ストーリーと呼ぶのは、もしかしたら失礼かもしれないけれど。

 

 

P282(解説:辻村深月)

島本さんは同じくそのあとがきの中でこの小説を「青春小説でも恋愛小説でもなく、モラトリアムとその終わりの物語」と表現している。

そしてその「終わり」を経て、『クローバー』は、新しく旅立つ者の始まりの物語にもなるのだ。

 

高校生や大学生の、進路に悩み始める年齢の人にプレゼントとして贈りたい、

そういう物語だった。

まぁ、大人になった今でも私はずっと進路に悩み続けてるんだけどね!!

またそろそろ転職したいなぁ~なんて考える優柔不断な時期です。

一向に落ちつく気配が見えません。

 

 

 

 

 

 

 

 

P39

「たぶん、私があんまり誰かを本気で好きになれないのは、自分のことを好きじゃないからだよね。

だって好きな人がいいって言うと、今まで興味のなかった音楽とか本とかが急に特別な物に思えてくるじゃない。

自分を気に入ってないから、自分越しに見てる世界も愛せないんだと思う」

 

哲学じゃない?

びっくりしちゃった。

私は別の理由で他人を愛することはできないけれど、

自分のことは大好きだからね、基本的に。

 

 

 

 

 

P75

「何度言われても嫌よ。あきらめて、ほかを当たって」

「無理です。ほかの女性なんて、考えられません」

「当たり前でしょう。

ほかの人なんて考えられないと思うのが恋愛なのよ。

みんな、ほかの人なんて考えられない、と思いながら、別れてほかの人と出会って好きになって、ほかの人と付き合うのよ。何度でも」

 

純粋にうらやましいなぁと思った。

そんなに他人のことに興味持てる?

24時間のうち、私が他人のことを気にかけているのは仕事中くらいなもんで、

でもそれって興味ではないでしょう?

……そういう意味で言ったら、私は他人に究極に興味ないな。

他人が興味持っている先に、興味を持つ事はあるけどね。

本とかゲームとかアニメとか。

(我ながら薄情な人間だな)

 

 

 

 

 

 

 

P195

「女の人って、よく相手のために服を選んだりするの?自分の趣味や自己満足だけじゃなくて」

「その人にもよると思いますけど、大事な人がひれば多少なりとも影響されると思いますよ。華子さんは、自分の好みなんてないって言ってましたし」

「あいつは極端だから、あんまり信用ならないな」

「あと、服装は環境の一部だって。

自分をよりよく見せるだけじゃなく、一人一人の着ているものが空間や街の雰囲気をつくるから、美しい服選びは個人のためだけじゃなく、もと外側に向かっているんだって。

この絵を見ていたら、その話を思い出して」

 

美術館で、おそらくモネの「赤いハンカチ」を見ながら話をしていたシーン。

モデルの妻が赤いスカーフを選んだのは、白ばっかりの世界で、

少しでも画家の夫の目を楽しませようとしたのではないか、と言った雪村の発想に、

主人公同様、わたしも驚いた。

そんな観点で服を選んだこと……ないな……。

え、多くの人は結構共感する感じなのか、これは……。

モネが描いた妻カミーユとその儚い人生について超解説! - アートをめぐるおもち (omochi-art.com)

 

 

 

 

 

 

 

 

P247

「人間は人生の必要な時期に、必要な人間としか出会わないし、そこで色々と学び尽くして、一緒にいることの意味がなくなれば遠ざかっていくのは仕方ない。

それは地面に生えている木が枝を伸ばして葉を付けて最後に落とすのと同じくらいに自然なことで、お父さんは一度もお母さんを束縛したり、引き留めたりしたことはないよ。(省略)」

「全然知らなかった」

「言うわけがないだろう、そんなこと。

おまえたちはまだ子供で、どうしたって理解できないことがあるんだから。

下手に説明したら、親の片方を嫌ったり、誤解したまま成長してしまうと思ったんだよ」

 

ここまで家族のことを考えられるお父さん、素晴らしいね……。

結婚しても妻の意思や決断を一人の人間として尊重するし、

加えて子どもたちの成長についてまで考えを巡らせたのか。

別れ話を切り出されても、このくらい冷静に分析して相手を尊重できるのは素晴らしい。

――ごたごたした家族を覚悟もなしに作って、子供にやれ毒親だとか親ガチャ失敗だとかいわれる大人諸君に、是非見習ってほしいね。

 

 

 

 

 

 

哲学的な思考が多い小説、好きなんだよね。

最後に、解説から、本作を紹介するのにこれ以上ない素晴らしい言葉を引用する。

P281(解説:辻村深月)

恋にアグレッシブで弟の支えがなければ不安定に見えた華子が、熊野氏の出現により意外にも早く自分の足で立ち始め、それと同時に、それまで物事を俯瞰して語ることが多く大人びて見えていた冬治が、姉に見守られる側へと関係を反転させていく。

島本さんは、価値観や人との距離感がまだ定まらず、風向き一つで関係性まで変えていく「青春時代」の本質を正確に射貫いている。

 

 

 

青春だなぁ!!!

私も、もう一度自分の進路について考えないとね。

 

 

TOP画は以下からお借りしました!

クローバーの背景 - No: 29512246|写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK (photo-ac.com)

 

 

 

 

 

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他にもおすすめの本があれば教えてくださいね!

それでは素敵な読書ライフを!!

 

 

 

 

タイトル:ホワイトハッカー入門 国際資格CEH取得を目指せ!

著者:阿部ひろき

発行:株式会社インプレス

発行日:2020年10月21日

 

 

 

 

 

 

良本!!

 

ただそれを叫ぶためだけに、この記事カテゴリが更新された。

 

セキュリティの本って、だいたい浅いというか、

専門的なこと書いても一般人にはわからないだろうとか、

詳しく書きすぎて悪用されても困るしなぁ、みたいな結構保守的と言うか、

ぱっとしないんだよね。

DoS攻撃とは何か、マルチウェアとはなにか、とか。

当たり障りのない一般的なことを掠めていく『セキュリティ系』の本が多い中、

具体例出して解説してる本、初めて見た。

 

 

Pingやtraceroute使って何がわかるのか、というのを、初めて意識した。

 

 

こんなん疎通確認以外に使い道ないじゃん。

時々FWやL3SWで弾かれる設定にする意味わからんかったけど、なるほどね。

確かにこれでネットワーク構成にあたりがつけられるわ。

TTLの使い方もわかった。

Wiresharkで見る、3ウェイハンドシェイクの不信な動きの意図もわかった。

――前の現場で解析の手伝いしたことあったけど、セキュリティの専門部隊でもないのにこれは無理よ…。あのお客さん大丈夫なんかな……。

 

 

 

専門的な事以外にも、

よくある日常からセキュリティホールを察するテクニックみたいなのも書かれていて面白かった。

例えば何かのサービスを利用するためにユーザー登録しなくちゃいけなくて、

「このIDは既に使われています」とか出た場合、

そのIDから推測してPWを入力する、とかね。

今は何度か失敗するとパスワードリセットのメールが飛んだり、

しばらく置いてから試してね、って出るけど、昔は試し放題だったからなあ。

最近は多くのサービスがログイン確認機能付きよね。

「別の場所からログインがありましたが、本人ですか?」ってメール飛んでくる。

 

これ系で言うと、

ログイン失敗すると、『IDかパスワードが間違っています』って出るところが多いけれど、

昔は具体的に『パスワードが違います』『IDが違います』って出ちゃってたよね。

これも悪人に利用されるから、変わっていったんだろうなぁ。

 

もしIDがメールアドレスだった場合、

それは『利用者のいるメールアドレス』ってことで、つまりはフィッシングやマルウェアを流し込むターゲットになるな、とかね。

 

私もどちらかというと悪知恵働くタイプの人間だからこんなことは言われるまでもないけど、

根っからのお人好しっていうのは、言われるまでその危険性に気付かないからねぇ……。

 

 

ちなみに本書タイトルに入っているCEHという資格、

受講料60万超えてて、びっくり仰天。

CEH(認定ホワイトハッカー)|EC-Council公式トレーニング|GSX

 

試験料、チャレンジ回数に比例して高くなっていくのもびっくり。

まぁ……セキュリティ系は入り込まれたらアウトだからなぁ……

現実ではそう何度もチャレンジできないからね。

悪人だって何度も同じルートでノコノコ現れるわけじゃないし。

 

 

国家資格で言えば、セキュリティ系の資格で有名なのは

「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」

試験費用自体はさすがの国家資格、一万円以下。

但し登録料は別途かかり、資格維持にも年でいくらとかさみ続ける。

 

 

 

 

ひたすら勉強が必要で責任も重大で、これからニーズが高まる資格だろうに、

求人見ると平均年収500万くらいなんだよね……

全然旨味がないよね……

やる気にならんわ……

それにこの手の仕事って攻撃防いでも褒められないし評価されないよね…

やれやれだよ……

 

いやはや、ハッキングの基本のキ、

ネットワークの土台の穴をついた部分をピックアップしているから、

初版から4年経っているけどまだまだ現役の本。

面白かった。

是非興味ある人は手に取ってみてね。

 

 

 

 

 

当社サービスへのサイバー攻撃に関するご報告とお詫び | 株式会社ドワンゴ (dwango.co.jp)

 

ドワンゴがサイバー攻撃を受けてえらいことになってる。

ITサービスを売っている会社だから、セキュリティも運用も相当気を付けていただろうに、やられてしまった。

世代的にもどっぷりニコ動世代でお世話になっていたから心配だ。

とりあえず動画は無事そう、ということで、本当に涙出るほど安心した。

クレジットとか個人情報なんかより、というとあれかもしれないけれど、

クリエイティブな物っていうのはお金に変えられないからさ…

特に「動画配信」という歴史的を切り開いた黎明期の動画たち、消えてしまうのは惜しすぎる。

歴史的建築物を残しておきたい、というのと同じ気持ち。

エンジニアたちは本当に大変だろうけど、頑張って欲しい。

頑張って……。