日本一のセンター 茨城県動物指導センター | けいせつ基金 〜空の下でハミング♫〜

けいせつ基金 〜空の下でハミング♫〜

茨城県を犬殺処分ワーストから脱却させるために立ち上げた基金です

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/dog-cat.html


↑これは環境省のウェブサイトです。


けいせつ基金を立ち上げる

動機の一つとなったデータが出ています。


けいせつ基金は、毎年このデータの発表を注視していました。


一番の注目は殺処分数でした。


実はここ近年は、以前ほどこのデータに注目していませんでした。


正直言うと、今回、相当久しぶりに見ました。


いつから見てないかというと


「殺処分ゼロ」という言葉が

「目標の言葉」ではなくなった

…と感じた時からではないかと思います。


いろいろな考え方があると思いますが


「殺処分ゼロ」に「する」

というよりは


「殺処分をする必要のない状況にする」

ことの方を優先していた僕にとって


この環境省のデータを見て

「やった!殺処分ゼロだ!」

と浮かれる気持ちには

ちょっとなれなかったということです。


ただ、聞き間違えていただきたくないのは


この、殺処分ゼロを手放しで喜べない…という気持ちが


「だからセンターは間違っている!」

などの方向には、僕自身は全く向いていないということです。


あれほど望んでいた殺処分ゼロが、今現実のものとなっているのに、現状、問題が山積なのですから


「何か」が間違っていることは間違いないはずです。


改善すべき点はたくさんあるでしょう。

僕も、こうした方がいいのにな…という、自分なりの考えは持っています。


間違っているその「何か」が


環境省から降りてくる時点か

県庁から降りてくる時点か

という行政のレベルなのか


法律を定める時点か

条例を定める時点か

という議会のレベルなのか


どこかでおかしな決定がなされていることは違いないのですが


誤解も招きうるし、揚げ足も取られかねないことをあえて書きます。


かつて、殺処分数が全国ワーストだったあの当時でさえ


茨城県動物指導センターは

日本一仕事をするセンターで


茨城県動物指導センターの職員さんは

日本一働く職員さんだった


そして、今もそうだと言えると思います。


毎日毎日

本当に大変なお仕事を

ありがとうございます。


あの、殺処分数ワーストだった当時には

茨城県動物指導センターを名指しで憎む声が、全国にありました。

悪魔や鬼畜のように言われることもありました。


しかし言うまでもなく


それらの言葉が向けられるべきは「茨城県民」の方です。


本音を言えばしたくないはずの仕事を、立場上まかされ


県民の愚行の尻拭いを、毎日毎日させられていた人たちが

「悪魔だ、鬼畜だ」

と罵られる。


通常、「辛い仕事をした量を表す数値」が大きければ「良くやった」と評価されるはずなのに


センターの職員さんがかつてさせられていた「辛い仕事をした量を表す数値」は


その数値が大きいことをもって「ワースト」と言われました。


もう一度繰り返す必要もないことを繰り返しますが


ワーストなのは、県民の方です。


茨城県動物指導センターは、ワーストどころか

あの当時も、そして今も


ベストという意味での「日本一」の部分を

いくつかの面で認めることができると思います。


茨城県動物指導センターが

殺処分をしないセンターになってから

僕が一番驚いたのは


収容犬に名前を付けていることでした。


これがどういう意味を示すか

わかりますよね?


↓これは、先ほどの環境省のウェブサイト内にあるリンクです。


https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/files/r05/2_4_3a.pdf






この⭕️で囲んだ

885と464


上が、茨城県動物指導センターに収容されたあと、譲渡された数です。


下は幼齢個体の譲渡数ですが、885にも含まれている「内数」です。


この譲渡数885は「日本一」に違いないと思い、全部確認しましたら

山口県 960

というのがありました。


厳密に言えば第2位だったことになりますが、全国トップレベルであると言って、何ら問題はありません。


そして、茨城の場合は

「殺処分の分類①」もゼロです。


分類①とは

「譲渡することが適切ではない(治癒の見込みがない病気や攻撃性がある等)」

とされており


「(①はあるんだけど、①以外の殺処分数はゼロだから)我が県はゼロ」

…と、( )の部分を言わずに「ゼロ」を発表する例もある中


茨城県は①もゼロです。


もっとも、この「①がゼロ」については、真に正しい判定の下で分類されているという前提で言うと、賛否が分かれる点であるあることも触れておく必要があると思いますが


少なくとも

「この子は①だから…」

という理由も使わず


1匹1匹に名前を付けてお世話をして

一切の殺処分をしていない


それが今の茨城県動物指導センターなのです。


そして

このことを触れずに

ブログを書き終わるわけにはいかないことがあります。


それは


茨城県動物指導センターから、1年間で885もの命を引き出してくださった、愛護団体の皆様、個人ボランティアの皆様の存在です。


保護・譲渡に関わることのない、けいせつ基金です。


センター職員の皆様と、団体や個人のボランティアの皆様には、本当に頭が下がります。ありがとうございます。


このような

茨城県動物指導センターと

ボランティアの皆様の努力をもってしても


茨城県動物指導センターの収容数は、ずっと高止まりしたままです。


収容過密状態は、一向に解決の出口の、わずかな光すら見えていません。


https://ameblo.jp/alma-soulmate/entry-12841659731.html


https://ameblo.jp/alma-soulmate/entry-12841659957.html


茨城県の現状は

ご存知の方も多いと思いますが


再度、たくさんの皆様にこの現状を知っていただきたいと、切に望みます。


そして、茨城県の犬を迎えていただくことを前向きに検討していただけたら、大変うれしく思います。


皆様にこのようなお願いをするとともに


けいせつ基金も

今よりもう一歩、問題に近い位置で役に立てることはないかと考えてきました。


まだ荒削りなプランですが

皆様に聞いていただきたいと思っています。