公立保育園を「民間委譲」する労使合意。結局「保育の質」の議論はこれから!?>厚生文教委員会報告① | いろいろが、彩るまち。小金井市長 白井亨(元小金井市議会議員)blog    <※2022年11月2日までは市議会議員としての記事です>

いろいろが、彩るまち。小金井市長 白井亨(元小金井市議会議員)blog    <※2022年11月2日までは市議会議員としての記事です>

第一子誕生をキッカケに地域に目を向け色んな「縁」のおかげで地域に生きる“日常の豊かさ”を実感。2013年市議会議員初当選。2017年市議選でトップ当選、再び市政の最前線へ。2022年11月27日市長選挙75%の得票、当選!市長となる。

今日は厚生文教委員会が開催されました。

 

 

最も重要なポイントからご報告いたします。

 

公立保育園の民営化に関して、市から「8月1日に労使合意に至った」と口頭報告がありました。

 

保育業務の総合的な見直しについては、この間職員団体と協議を重ねてきたところです。8月1日付けで合意しました。

<主な内容>

▶民営化する園は、くりのみ保育園、わかたけ保育園およびさくら保育園の3園とする

▶くりのみ保育園及びさくら保育園の民営化の時期を、平成32年4月とする

▶平成32年4月の2園民営化に合わせて、民営化を行わない小金井保育園およびけやき保育園の2園において、障害児保育の定員拡充や民間保育園との連携・支援などのサービス拡充を行うとともに、保育課の保育士資格職を配置し、サービスの拡充の連携支援や指導検査などの対応を行う

▶民営化に当たっては、児童・保護者の不安のないように必要な引継ぎ期間を設けるほか、民営化した後も引き続き保育課に配置する資格職が民営化園への連携・支援を行う等、必要な対応を行う

今後、市としてはこれまでの経緯を十分に踏まえ、丁寧な対応に努めることはもちろんのこと、まずは公立保育園運営協議会をはじめ、保護者の方々に対するご説明からはじめさせていただくことを考えております。

 

 

この報告について私を含めて何名かの議員が質疑をしましたが、分かったことは以下などの点です。ポイントだけお伝えいたします。

 

◯保育の「質」については充分協議していない(少なくとも協議の優先順位は低い扱い)

◯「民営化」とはすなわち「民間委譲」ということ

◯わかたけ保育園の実施年度については決まっていない

◯保護者への「説明」時期・方法については、運営協議会に相談中

◯「決定事項」ではなく「市の考え方はこうだ」ということで「説明」し意見をもらう

◯「民間委譲」は議会で「委託を挟まなくても良い」という某議員からの提案もあって、庁内で検討した結果、市長にOKをもらって決めた

◯結局、お金の問題で民営化に踏み切った(サービス拡充は後付け)

 

▼以下、市長答弁より分かったこと

 

◯保護者の方々の理解を得るために、まずは話し合いをして、これからの進め方などについて意見を伺う

◯保護者からの理解が得られなければスケジュール通りには進まない

 

※詳しくは、以下のブログで質疑をメモして頂いているようなので、リンクしておきます。

▶小金井市立けやき保育園 父母の会Blog(全3部作です)

https://ameblo.jp/184kyk/page-3.html

https://ameblo.jp/184kyk/page-2.html

https://ameblo.jp/184kyk/page-1.html

 

 

 

◯【再掲】運営主体関係なく小金井市すべての保育の「質」維持・向上を

 

この一連の「民営化」に関するプロセスは筋が通っていないことと、何よりも、「小金井市全体の保育」に関する長期的なビジョン・展望がなく論点整理を経ないまま進めようとしている点に警鐘を鳴らしてきました。

 

 

※詳しくは2017年6月の一般質問のBlogをご覧ください

https://ameblo.jp/toru-ga-toru/entry-12282269431.html

 

私はそもそも「民間委託」を否定はしません。そして、今の5園を永続的に維持することが一番良いかどうかは「わかりません」。ちゃんと今後の保育の有り様を検討し、その上で運営主体を変えたほうがいいという結論に至るならそうすべきだと思ってます。要するに、大切なのは「プロセス」です。

 

今回の委託の根拠を含め、材料が一切示されていません。今の社会課題のみならず子どもたちの置かれている環境、そしてその保護者の色んな立場や想いも含め、これからの小金井市の保育をどう形づくる必要があるのか。公立保育園の役割とは何なのか。あるべき姿を実現するために、運営主体をどう変えていくのか。そういう風に考えて答えを出していかないと、いい保育は実現できないと思うのです。

 

ここまでこだわる理由の1つは、「保育」という業務は、0−5歳の小さな子どもたちを平日朝から夕方(晩方)まで預かる施設だからです。そして、幼児期の保育環境が人生を大きく影響することも示唆されています。「質」の議論が充分ではなく(というかほとんどなされていない)、行き当たりばったりで近視眼的に民営化を進めることは適切とはいえません。

 

これが「子育て環境日本一」の進め方でしょうか。

 

この言葉も口にするのが恥ずかしいくらいなのですが…。

 

 

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