【LPについて】
作曲、曲名:
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲変ホ長調 op20 (28.07)
ブラームス:クラリネット五重奏曲ロ短調 op115 (34:42)
演奏:メンデルスゾーン:ファイン・アーツ弦楽四重奏団+ゲスト
ブラームス:ファイン・アーツ弦楽四重奏団、ケル(cl)
録音:メンデルスゾーン:1960年代前後?
ブラームス:1958年 ロンドン Royal Festival Hall?
CD:OW-7552-EV(レーベル:EVEREST(Concert Disc)、発売:日本コロムビア)
【曲と演奏について】
またまた、LPレコードの鑑賞です。これは、最近近所のブックオフでピックアップしてきたLPです。ちょっとマイナーっぽい感じが良かったので…。日本コロムビアは当時からですが、自社のPCM録音と、スプラフォンの提携が多かったと思うのですが、それ以外にもちょっとマイナーな音源のLPを発売していました。これはアメリカのエヴェレスト(コンサート・ディスク)の音源でした。昔、私もエヴェレストの録音を少しだけですが、買った記憶があります。録音データとかはこのLPには全く書いていなかったので、Discogeで調べました(笑)。これは、日本コロムビアの廉価版シリーズの一枚ですが、私がLPを買い始めた頃は既に新しいシリーズに移っていたので、このシリーズはあまり覚えがありません。
演奏している、ファイン・アーツ弦楽四重奏団は、1946年の創立で現在でも活動を続けられている、長い歴史を持った四重奏団です。元々はシカゴ響の奏者の方々によって結成された四重奏団で、古くから録音も数多く残されています。最近では、ナクソスから新譜が継続してリリースされているようです。もちろん長い歴史の中でメンバーは入れ替わっていて、特にヴィオラは11代目になっているようですが、第1ヴァイオリンはまだ2代目です。
さて、聴いた印象ですが、全体的にテンポが速く、あっさりめで流れるような感じがありました。それがメンデルスゾーンにはとても心地よいのですが、もう少しアクセントがあった方が…と思うのは、昨今HIP的演奏に慣れてしまったからかもしれません(笑)。ブラームスの方はレジナルド・ケルがクラリネットを演奏しています。ケルは往年の名手で、ロンドン・フィルなどで活躍し、渡米後ベニー・グッドマンの師でもあったとか。今聴くとちょっと癖がある演奏に聴こえます。ここぞという時に、アクセントがとても強く感じられるというか、それが第二楽章のクラリネットの活躍の場面ではとてもいいのですが、第四楽章の変奏曲でつないでいくところになると、少々極端に聴こえてしまうというか…。今の時代に聴くからという事かもしれませんが、録音のバランスの要素もあるのではないかとも思いました。でも、なかなか興味深いLPだったと思いました。
【録音について】
八重奏曲の方は自然ないい録音だったと思います。ブラームスの方はあまり広がりが感じられず、分離が良くないような気がしました。
【まとめ】
最近買ったLPレコードの1枚です。ブックオフで何枚か買ったのですが、盤質的には、少々当たり外れもありますね。これは当たりだと思いました。
購入:2024年、鑑賞:2024/05/04
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