マーラー:交響曲第1番ニ長調 ショルティ シカゴ響 (1983) | クラシックCD 感想をひとこと

クラシックCD 感想をひとこと

学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。
一言二言で印象を書き留めておきたい。
長い文章だと、書くことが主になってしまう。
その時の印象を大切に。

【CDについて】

作曲:マーラー

曲名:交響曲第1番ニ長調 (55:53)

演奏:ショルティ指揮、シカゴ交響楽団

録音:1983年10 シカゴ Orchestra Hall

CD:F35L-50050(レーベル:LONDON)

 

【曲と演奏について】

たくさん購入してしまったマーラーのCDを聴いております(笑)。ショルティとシカゴ響の演奏も、一時代を築いた演奏として記憶しております。いくつかの演奏は聴いたのですが、第1番は聴いていませんでした。さて、第一楽章、予想外に穏やかに始まりました。あたかも黎明のように、曲が始まっていく感じです。ゆったりと穏やかですが、スピードが上がれば美しくかつ豪快に。きっかけなどもアクセントとしてつけられている感じです。そして、田園風景のような絵画的情景が続き、ここぞというところはアクセントをつけて、メリハリをつけながらグンと盛り上がります。

 

第二楽章も旋律のくっきりとした、明瞭な演奏が楽しめます。だたし、そもそものショルティの一部のイメージのように、ガンガン音を響かせるというものではなく、緊密度の高い音楽と出も申しましょうか…。第三楽章も穏やかな感じで流れていき、強調するところで、さっとテンポが動く感じでした。第四楽章の冒頭は大迫力です。この録音の音圧の大きさを感じました。そして再び音楽は落ち着き、朗々と旋律を歌い上げたあと、コーダに向かいます。

 

全体として、振幅は大きく感じました。しかし、何か押しまくるという感じではなく、穏やかな中に大きめのニュアンスを込めて、緻密に演奏されている感じがしました。そういった中では、どの部分も聞かせ所であり、密度の高い演奏のような印象を残しました。

 

【録音に関して】

優秀な録音で、込められた迫力や音圧など申し分なく、ダイナミックレンジも大きく収められていると思います。

 

【まとめ】

マーラーの第1番を聴くのも随分久しぶりになりました。ショルティの演奏は想像したほどの豪快さを感じませんでしたが、綿密な演奏の中で、オーケストラをしっかり鳴らしてこの名曲を表現したという感じでしょうか…。同じショルティ=シカゴ響といっても、直近で聴いた第6番の録音とは13年も時間が経過しています。肌触りが違ってくるものかもしれないな…。と思いました。

 

購入:2024/02/26、鑑賞:2024/04/29

 

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