【CDについて】
作曲:ブラームス
曲名:①交響曲第3番ヘ長調 op90 (33:09)
②悲劇的序曲 op81 (14:36)
演奏:カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:①1988年10月、②1983年2月 ベルリン Philharmonie
CD:427 496-2(レーベル:DG)
【曲に関して】
このCDの演奏時間でも解るように、ブラームスの交響曲の中では、最も演奏時間が短い曲です。また、第三楽章が有名で、映画音楽に使用されたり、歌詞をつけて歌われたりしています。交響曲としては、静かに終わるという異色の曲でもあります。
【演奏についての感想】
このカラヤン最晩年のブラームス交響曲全集が出た頃は、私はバーンスタインにご執心でしたので、カラヤンなんて…と無視していました。ただただ、斬新なジャケットが印象に残っていたのです。時を経て最近少しづつ買い集めて、これが最後の1枚となって、ついに4つ揃えることができました。しかし、再発盤とか混じっているので、ハイドンの主題による変奏曲が2つあったりします。今は、この第3番は第2番とカプリングされているようで、この色のジャケットは希少?(笑)。
ブラームスの交響曲は、カラヤンの核になるレパートリーだと思います。DGだけでも3回全集を録音していますし、それぞれの違いもあると思いますが、これは亡くなる前年の録音になりますね。聴いてみると、旋律がよく歌われて、全体が流れるように演奏されるスタイルだと思います。細部や内声にはそれほど耳がいかない感じで、いつものカラヤンのスタイルだと思っています。
基調はそうではあるのですが、第一楽章は、どっしりして、かつ推進力が凄いと思いました。まず、音が相当に重厚で、ベルリンフィルが響き渡ります。それが前へ前へと進む迫力を感じました。第二楽章は速めのテンポで、比較的あっさり、第三楽章はとても美しい演奏です。そして、第四楽章は第一楽章と同様にベルリン・フィルの迫力を感じることができました。そして、静かな終結を迎えました。これは、最後まで集中して楽しむことができる、とてもいい演奏だと思います。
【録音に関して】
この時期のカラヤンの録音と同じ感じです。問題はないですが、DGだなぁという感じですね。
【まとめ】
もう歳も歳なんで、カラヤンアレルギーは消えたかな(笑)。もう今年で没後35年にもなるのですね。すっかり世界は変わりました。今ならカラヤンはどうするのでしょうね。
購入:2024/01/15、鑑賞:2024/01/16
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