「横浜美術館コレクション展」その4 | とんとん・にっき

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「横浜美術館」1階吹抜大ホール

 

横浜美術館は大規模改修工事を行うこととなり、 2021年3月1日(月)より長期休館に入ります。休館前最後となる展覧会です。
 
ということで、横浜美術館コレクション展を観てきました。観に行ったのは2020年11月30日のことでした。会期は、2月28日までです。
 
いや~っ、幅広いコレクション、見どころ満載、盛りだくさんです。
4回に分けてブログに載せます。今回は最終回です。

 

ヨコハマ・ポリフォニー:

1910年代から60年代の横浜と美術

 

序 章 憧れの西洋美術

第1章 横浜美術協会創設前後

     ―川村信雄とその周辺

第2章 フランスへの旅立ち

第3章 関東大震災からの復興

第4章 新版画の興隆

     ―鏑木清方から石渡江逸まで

第5章 横浜懐古―川上澄生の世界

第6章 横展写真部創設

第7章 ニューヨークでの活躍

     ―岡田謙三とイサム・ノグチ

第8章 前衛美術のパイオニア―斎藤義重

第9章 ハマ展の洋画家と彫刻家

第10章 「今日の作家展」

 

 

第9章 ハマ展の洋画家と彫刻家

 

川村信雄「たけかんば」
1964(昭和39)

 

遠藤典太「本牧風景」
1950(昭和25)  

 

中村好宏「沼の朝」
1964(昭和39)

 

江見絹子「三立婦」
1953(昭和28)

 

江見絹子「土」1955(昭和30)

 

森兵五「樹木の在る風景」
1956(昭和31)

 

山中春雄「退屈な二人」
1954(昭和29)

 

兵頭和男「赤い布と水差し」
1975(昭和50)

 

「井上信道「トルソ」
ca.1942(昭和17頃)
ブロンズ

 

井上信雄「思い出(作品A)」
ca.1960(昭和35頃)

 

吉村益信「大ガラス」
1969(昭和44)

 

第10章 「今日の作家展」

 

元永定正「作品」
1965(昭和40)

 

白髪一雄「梁山泊1967(昭和42)

 

篠原有司男
「ラブリー・ラブリー・アメリカ
(ドリンク・モア)」1964(昭和39)
 

宇佐美圭司「Jul-64」1964(昭和39)

 

佐藤亜土
左:「PARIS2」版画集「巴里」より
右:「PARIS5」版画集「巴里」より
ともに、1977(昭和52)、シルクスクリーン

 

「荒川修作「作品」1958-59(昭和33-34)
セメント、布、木箱

 

「三尾公三「昏れて後」
1989(平成元)、アクリル絵具

 

横尾忠則「黒いY字路 7」
2011(平成23)、アクリル絵具

 

「磯辺行久「Work62-19」
1962(昭和37)
木、油彩、大理石粉

 

ヨコハマ・ポリフォニー:

1910年代から60年代の横浜と美術
「ポリフォニー」とは、独立した複数の旋律とリズムの声部から成る「多声音楽」を意味します。横浜美術館の長期休館前最後のコレクション展となる本展では、1910年代から60年代に横浜で育まれた作家たちの声と創作の響き合いに耳を傾けながら、横浜を磁場としたアートシーンを探訪します。
本展が着目する60年間に、日本では明治から大正、さらには昭和と元号が変わり、関東大震災と第2次世界大戦が多くの街に甚大な被害をもたらしました。横浜もこの間2度にわたって灰燼(かいじん)に帰し、そこから復興を成し遂げたという意味において、激動の時代でした。
この時代の美術の流れを俯瞰(ふかん)すると、横浜では東京を中心とした美術史の大きな流れと連動した表現が生み出されてきた一方で、進取の気性に富んだ港町ならではの個性ゆたかな才能や人的ネットワークが育まれたことが分かります。開港以降、西洋文化の窓口であった横浜は、幕末・明治期に五姓田(ごせだ)派を中心に洋画技法を国内でもいち早く受容し、日本における洋画の揺籃(ようらん)の地となりました。それに続く大正・昭和期の横浜における美術の動きは、1919年の横浜美術協会の発足をひとつの起点とし、美術を支える組織が整い始め、作家たちによる自立的な運動が成熟していきました。1960年代になると、1989年に開館した横浜美術館誕生の布石となる動きもあらわれてきます。
本展では10章構成で横浜とゆかりある作家たちを中心に光をあて、彼らの証言や表現、関係の深い作家による創作の連なりを約150点の所蔵品により追うことで、横浜の地をひとつの手がかりに、およそ60年の美術を複眼的に捉えることを試みます。岸田劉生らとフュウザン会に所属した洋画家・川村信雄のもとに集まった洋画家たちの熱気、伊東深水や川瀬巴水らによる新版画と横浜との関係、奥村泰宏や常盤とよ子が活躍したハマ展写真部創設前史や、イサム・ノグチと岡田謙三の友情にまつわる物語など、横浜を磁場としたアートシーンの魅力を再発見するまたとない機会になるでしょう。

 

「横浜美術館」ホームページ

横浜美術館 (yokohama.art.museum)

 

横浜美術館長期休館

横浜美術館は1989年の開館以来、初めての大規模改修工事を行うこととなりました。 工事にともない2021年3月1日(月)より長期休館に入り、2023年度中のリニューアルオープン(予定)を目指します。
本日2020年11月21日(土)は長期休館前最終開館日の2021年2月28日(日)まで100日にあたります。休館前最後となる展覧会をお見逃しなく。

 

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