宮下規久朗の「バロック美術 西洋文化の爛熟」を読んだ!
宮下規久朗の「バロック美術 西洋文化の爛熟」(中公新書:2023年10月25日発行)を読みました。
いや~、いつものことですが、もの凄い量で圧倒されました。
とくにお得意のカラヴァッジョについては…。
目次
はじめに
第1章 聖 カトリック改革とバロックの舞台
1 キリスト教美術のはじまりとイコン
2 カトリック改革と美術
3 聖母図像の再生
4 聖年とローマ
5 イル・ジェス聖堂
6 サン・ピエトロ大聖堂
第2章 光と陰 カラヴァッジョの革新とその系譜
1 西洋美術における光
2 カラヴァッジョの明暗
3 カラヴァッジェスキ
4 スペインの黄金時代
5 ラ・トゥールの闇
第3章 死 殉教と疫病
1 殉教図サイクル
2 死の荘厳化
3 疫病と記念物
4 エクス・ヴォート
第4章 幻視と法悦 幻視絵画から総合芸術へ
1 幻視絵画の成立
2 ベルニーニの法悦の劇場
3 天井画のイリュージョニズム
4 ティエポルのバロック空間
第5章 権力 教皇と絶対王政
1 教皇とネポティズム
2 パラッツォ・ファルネーゼ
3 ブエン・レティーロ宮殿と騎馬像
4 パラッツオ・バルベリーニとコルトーナ
5 ヴェルサイユ宮殿とアカデミー
6 イギリスの宮殿装飾
7 バロック都市トリノ
第6章 永遠と瞬間 古典主義と風俗画
1 ボローニャ派と古典主義
2 プッサンとクロード
3 オランダの世紀
4 レンブラントの内面性
5 フェルメールの瞬間性
第7章 増殖 辺境のバロック
1 スペインから中南米
2 南イタリアのバロック――ナポリ・レッチェ・シチリア
3 ドイツ・チェコ・ロシア
おわりに
あとがき
主要参考文献
宮下規久朗:
1963年(昭和38年)、名古屋に生まれる。東京大学文学部美術史学科卒、同大学院修了。現在、神戸大学大学院人文学研究科教授。
著書 「バロック美術の成立」(山川出版社、2003年)
「カラヴァッジョ 聖性とヴィジョン」(名古屋大学出版会、2004年、サント
リー学芸賞など受賞)
「食べる西洋美術史」(光文社新書、2007年)
「カラバッジョへの旅」(角川選書、2007年)
「刺青とヌードの美術史―江戸から近代へ」(NHKブックス、2008年)
「ウォーホルの芸術」(光文社新書、2010年)
「カラヴァッジョ巡礼」(新潮社、2010年)
「モチーフで読む美術史」(ちくま文庫、2013年)
「ヴェネツィア」(岩波新書、2016年)
「闇の美術史―カラヴカラヴァッジョの水脈」(岩波書店、2016年)
「聖と俗―分断と架橋の美術史」(岩波書店、2018年)
「そのとき、時代で比べる日本美術と西洋美術」 (小学館、2019年)
「聖母の美術全史」(ちくま新書、2021年)
ほか多数
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