大江健三郎賞に岩城けいの「さよなら、オレンジ」が! | とんとん・にっき

大江健三郎賞に岩城けいの「さよなら、オレンジ」が!

iwaki


講談社からのお知らせ

講談社主催による第8回大江健三郎賞は、2013年1月1日から12月31日までに日本で刊行された、「文学の言葉」を用いた作品約140点の中から、選考委員・大江健三郎氏によって、岩城けい氏『さよなら、オレンジ』(筑摩書房刊)に決定しました。今回は公開対談は行いません。なお、大江健三郎賞は第8回をもって終了いたします。


大江健三郎賞に岩城氏

ノーベル賞作家の大江健三郎さんが一人で選考する第8回大江健三郎賞(講談社主催)に、岩城けいさんの「さよなら、オレンジ」(筑摩書房)が選ばれた。賞金はなく、外国語への翻訳刊行が賞になる。若手作家の新作を対象とし、「文学の言葉」の可能性に光をあててきたが、大江さんの意向で今回が最後になる。岩城さんはオーストラリア在住で、受賞作は昨年、太宰治賞を受けた。

2014年4月7日:朝日新聞朝刊


砧公園のお花見の帰り、用賀駅の本屋に立ち寄り、岩城けいの「さよなら、オレンジ」筑摩書房刊)を買って帰りました。それほど大きな本屋ではないので、まさか置いてあるとは思っていなかったのですが、すぐに見つかり、拍子抜けしました。なかったら家に帰ってからアマゾンに頼もうと思っていたのですが・・・。


本の帯をみると、2014本屋大賞ノミネート!、2014第150回芥川賞候補、2013第29回太宰治賞受賞、とあります。不覚にも僕は、この本のことはまったく知りませんでした。


本の帯の裏側には、以下のようにありました。

サリマの物語に寄り添うのは、はるかに時間をさかのぼり、誕生したばかりの言葉の原子に耳を澄ませるのに等しい。――小川洋子

まるで親しい友だちに対するように、読みながら応援したりハラハラしたり悲しんだり噴ったりした。――三浦しをん


「大江健三郎賞は第8回をもって終了」ということは、大江さんの言葉などから、うすうす気がついていました。が、はっきりと「第8回をもって終了」と言われると、初回からずっと読んできた僕にとって、いささかショックでもあります。また「今回は公開対談は行いません」ということもショックでした。実は朝、新聞の朝刊は読んでいなくて、それでも大江賞のことは気になり、朝から講談社のホームページをチェックしていました。やっと昼近くになって、受賞作を知り、そして公開対談は行わないことを知りました。残念でなりません。


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*2014年4月8日:朝日新聞朝刊

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