Q.治療を終えたけど様々なものに感染し落ち込む娘に、どう声をかければいいかわかりません。


A. 

病気は治療を終えれば元通り!ではないのが難しいですよね。
わたしは2013年に退院して、2016年までに肺炎や感染症、胆管結石、胆嚢摘出手術…など7、8回は入退院を繰り返していました。
それでも毎年少しずつ、少しずつ体調も良いほうへ変化してきたので、焦らず過ごしてほしいなと思っています。


声掛けについては、言葉にせずとも伝わる想いはあるはずです。

思い返せば、具合が悪いときって何を言われてもしんどかったり、響かなかったりする事もあったなーと… 苦しい時に必要なのは、鼓舞するような「頑張れ!」ではなくて、共感や癒しなのかな。

つらい時にいつでも話せる環境をつくってあげる、聞き役に徹する。頑張って上手いこと言おうとしないでいいのではないでしょうか。

掛けられた言葉はその時に納得が出来なくても、時間が経って振り返れば(ああ、あの時に言っていたことの意味は……)ってスッと入ってくる瞬間があるんですよね。
未来のその人を救っているかもしれない。
なんであの時、あんなに自分は怒りっぽかったんだろうと思ったりもするけど、病気のせいだから。

そうそう、思い出したエピソードをひとつ。
闘病が終わった時、「これから良いことが沢山あるね」と言ってもらえて、でも退院してからもぜーーーんぜん良いことなんて無くて。
あんなに苦しんだのに一つもないじゃん💢💢と思ってた時期もあったけど、苦しかったことの見返りに良い出来事を求めていたんですよね。

食べ物が美味しいとか、会いたい人に会えるだとか、病気を経験したからこそ「日常の幸せ」を誰よりも感じられるってハッピーじゃん!と気づいてから、良いことを見つけるのがうまくなりました。
もちろん毎回感動したり有難いと思えてるわけじゃないけど、たまに立ち止まって感謝できる時間があることは、大切に出来てる証としてOKにしています。


声掛けについてのヒントは、以前書いてみた記事があるので参考になると幸いです。


Q.いとこが白血病後、自宅療養中です。出来ることはありますか?


A.

身近だからこそ色々してあげたくなったりする時に、気をつけるといいかなーというポイントをいくつか挙げておきますね。


✖︎元気になって活躍している人と比べない

◯◯さんだって、同じ病気だったのにこんな活躍をしているよ!あなたも頑張って!と言われるのは、元気な時には希望になるかもしれません。
一方で、しんどい時に言われても圧を感じるだけ。

わたしも「あなたみたいに強くない」と言われたことがあって、申し訳ないなと思ったこともあります。(わたしは存在自体が押し付けポジティブになってる可能性もあるのでしんどい時がある)

励まそうと思って、良かれと思って同じ病気から活躍している人を知らせてると思いますが、伝え方はめちゃくちゃ大事だなと思っています。


✖︎会いにくる直近、人が集まる場所へ行かない

感染症に敏感になっている時期。
免疫力が弱っていると、風邪から肺炎を拗らせたり大事に至る事があります。
めーーちゃくちゃ気をつけているのに、「おととい某ランドに行ったんだ😀」なんて言われようもんなら… ウイルス運んでるかもしれないじゃん💢と思ってしまうもの。
会いに行く前には気をつけてあげるといいかなと思います。
体調不良の時は会うことを控えるだとか、相手の家にお邪魔したら手を洗う、マスクを着用する。
基本的なことだけど、これが出来る人は有難いです。

✖︎余計なアドバイスをしない

本人が求めていない限り、あれやこれやとアドバイスをしないのが無難かなと思っています。
特に治療方針について。標準治療以外のものを勧めるのは絶対NGだし、わたしも知人から「抗がん剤は体に毒」と止められたりもしたけど本当にダメです。


励まし方はひとつじゃないので、笑い合う時間に救われたりもします。

趣味の事だっていいし、元々の関係性があるからこそ話せる話題があると思います。
病気の話を受け止めてあげなきゃ!と身構えなくても大丈夫です👍



▼嬉しかったお見舞い、意外と知らないNGな差し入れなどはこちらの記事からどうぞ!


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友寄 蓮(ともよせ れん)

1995年生。タレント/モデル
ちふれ2021年春〜秋冬コスメモデルなど。

高校時代に急性リンパ性白血病での闘病生活を送る。100回もの輸血を受けた経験から、日本赤十字社「彩の国けんけつ大使」として献血広報のイベントや講演活動をしている。

夫とは年の差婚。現在は一児の母として奮闘中です!




 

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