排尿のコントロールが相変わらず上手く行かない。

退院日を迎えたと言うのに、失禁パットをしたまま。

血尿もまだ続いている。

医師は問題無いと言うが、こちらは不安だらけ。


その上頻尿に加え、相変わらず痛みも残る。

摘出手術はしたもののその後、投薬や注射も無い。

時間を待って治すだけか。

病院にいても食事をし、眠ければ寝ているだけだから、退院しても同じ事だろう。


退院日朝回診が有り、医師から退院の説明が有った。

説明と言っても、ワインレッド以上の赤で尿が出たら、次回の予約前でも病院に来るようにと指示が有った。

今後の治療方法は病理検査を見て決めると言う。

10日後に来院するようにと言われた。

それ以外は何もなし。

退院の手続きを取り、差額ベッド代を含め10万円弱を支払った。

限度額適用認定書を提出していたので、用意する金も少なくて済んだ。


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これをしなければ、倍近く用意しなければいけないのかも知れない。

制度を知っていたお蔭で助かった。

と言うより、本来は痔の入院手術で使う予定だったが、まさか癌の手術で使うとは。

もっとも後で申請すれば、戻るのだが手続きが面倒くさそうだし、金が戻るまでに時間も掛かりそう。

この認定書、来年夏まで有効なので、別の病気で手術等多額の費用が掛かる際は使う事が出来る。

再手術でも使えるが、もう使いたくは無い。


退院後直ぐに家に帰り、風呂に入る。

本当に気持ちが良かった。

その後も痛みと血尿は消えず、10日後予約時間に病院へ。

特に治療する必要もなく、1月に内視鏡による検査を行うと言う。

出血と痛みが有るので、抗生物質と前立腺肥大の薬をお願いし、貰って帰って来た。

手術から約1カ月、やっと出血は無くなり、痛みもほぼ無くなった。

排尿も問題は無くなった。

元に戻るか心配したが、前立腺の薬を貰った事も有り、排尿に関しては今は手術前より快調だ。

術後3日目も痛みとの闘い。

看護師が検温に来た時、たまたま排尿中でその痛がりようを見て、痛み止めを使った方が良いと言う。

直ぐに座薬を持ってきて、処置をしてくれた。

流石に直ぐに痛みは治まってきた。

痛みの事を考えると、つくづく初めから処置すれば良かったと思った。


翌日カテーテルを予定通り抜くと言う。

医師に聞くとカテーテルが抜けるとかなり楽になるそうだ。

話を聞いて期待を持ったのだが。


術後4日目朝、医師がカテーテルを抜きに来た。

カテーテルの疑問で有った、もうひとつの注入口に注射器を繋ぎ、今回は逆に吸いだしている。

水の様な液体が出てくる。

これは膀胱内で液体をいれて風船のように膨らまし、カテーテルが抜け出なくするようだ。

力んで排尿すると、カテーテルが抜ける場合も有るそうで、そのためにも痛み止めは使った方が良いそうだ。


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液体を抜いた後、カテーテルを引きぬく。

一瞬痛みは有る。

これで、通常通り楽になると思ったが、全くそうでなかった。


痛みは相変わらず有るうえ、排尿のコントロールが上手く行かないのだ。

尿意と同時に排尿したくなる。

膀胱で尿意を感じると言うより、尿道で感じるのだ。


トイレまで何とか我慢しようとするのだが、少し失禁してしまう。

仕方ないので、失禁パッドを購入して来る。

ベッドには看護師さんに頼んで尿瓶を置いてもらう。

ただ一度も使う事は無かった。
退院日も同じ状態が続き、本当に通常の生活が送れるか心配だった。

手術翌日の朝。

身体を拭きに看護師さんがやってきた。

身体を拭くなら良いのだが、局部まで拭いてくれる。

しかも、血が付いている一番敏感な部分を泡石鹸を使って微妙に触る。

もう少しで泌尿器が性器に変わる寸前だったかも。


翌日も期待したのだが、自分で拭いてくださいと言われてしまった。

残念な気がしないでも無かった。

食事は朝から通常。

傷口の痛みは無いのだが、排尿時尿道全体がとてつもなく痛い。

排尿に対し恐怖さえある。


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朝の回診で2回目の抗がん剤の注入。

1回目は手術中に入れて膀胱を洗浄したとか。

カテーテルは尿道口で三つに分かれ、真ん中は尿の排出用、他に二つの注入口の様なものが有る。

その一つの注入口に注射器を結び、抗がん剤を注入。

直ぐに尿の排出用カテーテルから、赤い抗がん剤が出てくるのが分かる。
その時、後一つの注入口は何だろうかと思った。


もう起き上がって、歩いても良い。

食事も普通に美味しく食べらる。

部屋の外にロビーが有り、患者が集まり雑談する。

話を聞いていると、自分等病気の内に入らないのではと思った。

膀胱自体を摘出した人、前立腺癌に加え胃がんを併発している人もいた。

しかし、病気をものともせず皆明るい人達だった。


同室の人は前立腺肥大で手術を受けたと言う。

痛みは無さそうだが、今日明日で退院と言うのに尿は血で真っ赤。

数日退院は伸びたが、退院前日もまだ治まって無く、こんな状態でも退院させられるのだと驚いた。

自分も出血をしているが、手術翌日なのに退院しようとしている人より少ない。

医師からも前立腺肥大を言われたが、あの出血量を見てしまうと手術だけは二の足を踏みそう。

同室の人は、尿が出なくなり救急車で2度程搬送されたそうで、相当酷かったのかも知れない。