手術翌日の朝。
身体を拭きに看護師さんがやってきた。
身体を拭くなら良いのだが、局部まで拭いてくれる。
しかも、血が付いている一番敏感な部分を泡石鹸を使って微妙に触る。
もう少しで泌尿器が性器に変わる寸前だったかも。
翌日も期待したのだが、自分で拭いてくださいと言われてしまった。
残念な気がしないでも無かった。
食事は朝から通常。
傷口の痛みは無いのだが、排尿時尿道全体がとてつもなく痛い。
排尿に対し恐怖さえある。
朝の回診で2回目の抗がん剤の注入。
1回目は手術中に入れて膀胱を洗浄したとか。
カテーテルは尿道口で三つに分かれ、真ん中は尿の排出用、他に二つの注入口の様なものが有る。
その一つの注入口に注射器を結び、抗がん剤を注入。
直ぐに尿の排出用カテーテルから、赤い抗がん剤が出てくるのが分かる。
その時、後一つの注入口は何だろうかと思った。
もう起き上がって、歩いても良い。
食事も普通に美味しく食べらる。
部屋の外にロビーが有り、患者が集まり雑談する。
話を聞いていると、自分等病気の内に入らないのではと思った。
膀胱自体を摘出した人、前立腺癌に加え胃がんを併発している人もいた。
しかし、病気をものともせず皆明るい人達だった。
同室の人は前立腺肥大で手術を受けたと言う。
痛みは無さそうだが、今日明日で退院と言うのに尿は血で真っ赤。
数日退院は伸びたが、退院前日もまだ治まって無く、こんな状態でも退院させられるのだと驚いた。
自分も出血をしているが、手術翌日なのに退院しようとしている人より少ない。
医師からも前立腺肥大を言われたが、あの出血量を見てしまうと手術だけは二の足を踏みそう。
同室の人は、尿が出なくなり救急車で2度程搬送されたそうで、相当酷かったのかも知れない。