政府専用機の役割のひとつに
紛争などで取り残された日本人の救出
がある
羽田を出発した救援機
機体番号 JA607A
機材 B767-300
Flightradar24によると
エアージャパンの運航フライト
そういう地域は危険な場所
最近も
イランとイラク駐留米軍の紛争があった
その最中に、イラン上空を飛行中の
ウクライナ民間機が撃墜された
ウクライナとロシアの紛争地帯上空で
マレーシア航空が撃墜された事件も起きた
1990年までは
紛争地域に取り残された日本人を
救出する手段はなかった
当時、運航の安全が担保される場合のみ
民間機が救出に向かった
湾岸戦争のとき
湾岸地域に取り残されたベトナム人労働者
その人たちをパリから東京経由で
ホーチミンまで輸送する乗務を担当したことがあった
(クエートからパリまでは他社機)
ベトナム政府から日本政府を通して要請が入った
こういうフライトを「レスキューフライト」と呼んでいる
湾岸戦争中に取り残されてしまった
ベトナム人労働者たち
何日も着の身着のままでいた
精神状態も極限になっているかもしれない
機内で何が起きるかもわからない
そこで政府側は屈強な私服警察官を搭乗させた
若いCAたちを乗務させるわけにいかない
旅客は全員男性労働者
そこでCAも、男性客室乗務員だけで編成
(私がいた会社は当時男性乗務員が多数いた)
離着陸するときCAが座るジャンプシート
その横に恰幅のよい私服警察官も座る
総勢10人以上
上海上空通過し武漢に向かう救援機
紛争地域に民間機を飛ばすわけにはいかない
そこで政府専用機の導入が検討された
運航管理は航空自衛隊が行う
1990年ごろに政府専用機(B747)が投入された
機内サービスは自衛隊特別輸送隊員が行う
そのサービス訓練も担当したことがある
今回
武漢にいる日本人の救出
政府は民間機をチャーターするという
え、どうして!
政府専用機を使わないの?
武漢空港へ最終着陸態勢の救援機
他に離発着する飛行機がいない
武漢にいるかぎり
日本人だから肺炎にかかっていないとは
だれも言えない
旅客を乗せて羽田まで3時間30分
機内は密室
CAたちにはリスクが大きすぎる
だれが乗務するのだろう
職制のCA(女性)が乗務するのだろうか
この航空会社には男性CAはほんの数名しかいない
しかも全員まだ新人に近い人ばかり
こういうときは政府専用機を使うのがスジ
調べてみたら今の政府専用機は
貴賓室に夫人室、秘書官室に会議室
それなりに豪華になっている
それと
随行員用座席と一般座席を合わせても100席ちょっとしかない
政府専用機の機材はB-777
旅客機だったらビジネスとエコノミー席合わせて250席はある
政府専用機は、緊急時における在外邦人等の輸送や国際緊急援助活動、国際平和協力活動などの際にも利用されることになっています。首相官邸ホームページより
時の首相は
自分のプライベートジェットのように
やたらと利用
肝心なときに役に立たない
ああそうか、座席数が足りないんだ
今回の邦人救出で
政府専用機を使わない理由
民間機をチャーターする理由
だれも説明していない
画像はFlightradar24より
T・K ♂
後日、政府の説明によれば、政府専用機の投入を検討したが、中国政府は日本の政府専用機を軍用機とみなし、飛行を受け入れないとのことでした。
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