東京Crew倶楽部 ~客室乗務員(CA)の世界~

東京Crew倶楽部 ~客室乗務員(CA)の世界~

フライトにまつわることからCAたちのプライベートまで♪ 元ベテランチーフパーサーが語っています

乗務にまつわるお話やサービス、海外体験、航空業界について語っていきます。2018、2019年には他社元ベテランCAの協力があり彼女たちの思いも投稿していただきました。

当ブログには個人的な見解も含まれています。具体的内容が変更になっていることもあります。








最近

昔の教え子や一緒に飛んでいた外国人CA

その彼女たちがよく日本観光に来る

子育てが終わり自分たちの人生を楽しんでいる

 

先日も教え子で

アイルランド出身のグローニャが

20年以上ぶりに日本に来て

家族と白馬でスキーを楽しんだ

 

彼女はオーストラリア在住

スキーをするなら日本が一番らしい

 

別のクラスだった

アインとポーリンとジェーンの3人が

桜を楽しみに3月末に来るという

 

 

一緒に飛んでいたタイ人CAも

家族を連れて日本によく来ている

 

Facebookを見ていたら

ブーム(Boom)がご主人と息子2人を連れて

雪の北海道を楽しんでいた

 

タイ人CAたちはOGも現役も

最近は交代で日本観光にきている感じ

 

 

この30年で日本の国力がずいぶん落ちた

 

90年代に入ると

日本円がどんどん強くなっていく

通貨が高い国への観光はお金がかかる

 

日本に来る外国人も多くなかった

 

1995年

訪日外国人数は334万人

海外旅行した日本人は1529万人

 

東日本大震災の2011年は

円ドルいくらだったが覚えていますか

 

1ドル=80円

 

その後100円台、さらに110円台

そして2022年頃から急に

130円スタートで円安になっていく

一時は160円まで行った

 

1ドル80円だったのが160円

円の価値は半分になった

そしてデフレで

物価は上がらず給料も上がらず

 

 

話を戻すと

1990年代後半

ドル換算すると

JAL CAの賃金が他国CAを抜き

世界で一番高くなってしまった

 

反対に2024年

日系大手航空会社CAの賃金は

米系大手航空会社の半額なのだ

 

米国パイロットの賃金も同じ

日系航空会社パイロットの2倍

 

円が強いころ

日系大手CAは海外旅行によく行った

海外ステイではブランド品など買い物にいそしんだ

もうそれは無理

 

今は外国人CAたちが日本を楽しんでいる

 

日本は安い国

外国人が観光で来やすい国

 

昨年(2024年)のインバウンドは

3686万人

 

観光に来るだけでなく

日本を買いにも来ている

 

日本の高級マンションを

中国人や中華系やアジア系の人が買っている

 

日本の旅館やホテルも買っている

中国人観光客が宿泊する日本旅館の多くは

中国人がオーナー

 

スキー場の宿泊施設の何割かは

外国人の所有物件になっている

 

 

T・K  ♂

 

以前のブログ

「日本の時代は終わったーその1―」

 

3月に入り来年(2026年)入社

新卒CA採用開始

 

各社合計すると

今年の新卒CA採用人数は1400名前後

JAL・ANAは英語力・異文化対応力重視傾向

(外国人旅客を確保しないと席が埋まらない)

国内中堅航空会社の経営は厳しい傾向

 

以下

基本給は春闘前の数字

春闘で少し上がる予定

募集人数未記載は若干名募集(約20~50名)

基本給・乗務手当以外に滞在手当あり

 

 

日本航空(JAL)
(募集人数)

580名程度
(給与)

基本給211,000円+乗務手当 
*乗務手当50,000円(乗務時間70時間/月の場合)  
(面接)

1次面接の前に適正検査・AI面接あり
(応募締切)

春ターム 2025年3月19日(水)

夏ターム 2025年5月29日(木) 2025年6月27日(金)
*応募できるのはいずれが1タームのみ
詳細 JAL採用ページ

 
全日本空輸(ANA) 
(募集人数) 

600名程度
(給与)

大卒(2024年実績)

210,221円

(基本給180,221円 職務調整手当30,000円)

乗務手当40,000円(月80時間乗務想定)    
(応募締切)

2025年3月31日(月)
(詳細) ANA採用ページ  


スカイマーク(SKY) 
(募集人数)  

未記載
(給与)

200,000円+乗務手当(40時間を超えた分)
(応募締切)

記載なし   
(詳細) SKY採用ページ

 
日本トランスオーシャン(JTA)

(募集人数)

若干名
(給与)

203,182(大卒)+その他手当
(応募締切)

2025年4月21日(月)
(詳細) JTA採用ページ
(その他)

第二新卒応募可(2023年4月1日〜2025年3月31日卒業の方)

 
スターフライヤー(SFJ)
(募集人数)

未記載
(給与)

22,7000円+乗務手当
(応募締切)

2025年5月7日(水)
(詳細) SFJ採用ページ  

 
フジドリーム(FDA)
(募集人数)

未記載

(給与)

203,000円+乗務手当(最低保証時間超過分)
(応募締切)

2025年4月14日(月)
(詳細) FDA採用ページ

 

ANAウィング(AKX)

(募集人数) 

未記載

(給与)

196,500円(大卒)+乗務変動手当
(応募締切)

2025年4月24日(木)
(詳細) AKX採用ページ 

 

T・K ♂

 

関連ブログ

「CA採用方針の変化」

 

 

日本語でも英語でも他の言語でも

言葉には表面的な意味に加え

ときどき隠れた意味が出てきます

 

最近読んだ江戸っ子についての本に

「くだらねぇ」の解説がありました

 

徳川幕府が移ってきた江戸は

商業などまったく未発達

 

よい商品は上方から送られてきた

そしてそれらの品物は

「下りもの」と呼ばれていた

京都や大阪方面から下ってきたからです

 

下りもの以外は「くだらないもの」だったのです

 

 

今や日本語化している「プレイ」

スポーツをするときによく使いませんか

 

英語の「Play」には他の意味もあります

演奏する

演技する

競技(スポーツ)する

遊んだり、いたずらしたりする

 

だけどスポーツの中には

Playを使わない(使えない)ものがあります。

 

① I will play tennis tomorrow.

② I will play ski tomorrow.

③ I will play baseball tomorrow.

④ I will play swimming tomorrow. 

 

クイズです

 

テニス、スキー、野球、水泳のうち

PLayを使えないスポーツはどれでしょう

 

答えは②と④です

 

Playの中にはフェア精神が含まれています

 

スポーツはフェア(Fair)にするもの

そのためには戦う相手が必要です

 

一人でも楽しめるスポーツは

フェア精神を発揮できません

 

(参考) 秋澤公二著「アメリカ人は英語で考える」

 

 

「Understand」も注意が必要

 

これはけっこう強い言葉です

欧米の上司が"Do you understand?"

いうときその意味は

「俺が行ったとおりにするか」

なのです

 

「理解したか」と訳さないほうがよいです

 

”Yes, I understand."

と答えれば

「おっしゃったとおりにします」

「あなたの指示に従います」

となります

 

Understandは”under"と"stand"です

直訳すれば「下に立つ」です

 

ただ単に

上司が言っていることの意味を理解した

だけどそのとおりにするかどうか

まだ分からない

 

それなら答えは

”I see"のほうがよいです

 

 

T・K ♂

 

 

皆さんが”Please"を使うとき

そのニュアンスは「お願いします」

ではありませんか

 

欧米のコーヒーショップで

コーヒーを頼むとき

”Coffee, please.”

「コーヒーをお願いします」

 

でも本来の言い方をすると

”I'm pleased if you serve me a cup of coffee."

「コーヒーをもらえるとうれしい」

こんな感じです

それがPleaseとCoffeeだけで済ますようになったのです

 

元々のPleaseの意味は「うれしい」だったのです

本国人たちが”Please”を使うときは

いまでもそのニュアンスが入っています

 

 

今ではロンドン基地CAたちも

日本人英語に慣れていますが

最初の頃はムッとすることも多々でした

 

その一つは

日本人CAが機内で

外国人CAに教えるとき使う”Should”でした

 

"You should do this."

Shouldってかなりつよい言葉なのです

「あなた、なんでちゃんとできないの」

言外には「訓練で習ったでしょ」とか

「そんなことも知らないの」

 

でもこの言葉を使っている日本人CAは

そんな意図はありません

いろいろ教えてあげようとしているのです


Youの代わりにWeを使うだけで

Shouldの意味は和らかくなります

”We should do this”

「私たちはこうすることになっているのよ」

 

 

皆さん、SickとIllはどう使い分けていますか

 

日本人はちょっとくらいの頭痛や発熱なら

ガマンしてしまうところがあります

 

イギリス人はびっくりするくらい痛みに弱い

熱が出たらもうダメ

 

機内でちょっとでも胸がムカムカ

気持ちが悪るかったり

体調が悪かったりすると

”I’m sick."と言ってくる

 

Sickと言われたので病気かもしれない

チーフパーサーはしょうがないので

そのCAをサービスから外して休ませる

 

ところがひと寝入りしたあと

ケロッとした顔をしている

「なんだよ、病気じゃないの」とチーフパーサー

 

Sickは病気じゃない

飛行機酔いのことは”Airsick”

船酔いは”Seasick”

イギリス英語では

病気ではなくて

気持ちや気分が悪いのを意味する言葉

 

本格的な治療が必要になるのがIllになる

 

 

T・K  ♂

 

 

 

 

 

 

 

数は少ないが今年も

外国人CAがチーフパーサーに昇格

 

正式職種名はチーフキャビンアテンダント

 

私がいた航空会社のFacebookで

こんな記事が回ってきた

 

今では外国人CAで昇格し

チーフパーサーとして飛んでいる人が

24名いるとのこと

 

十分な乗務経験や

リーダーシップ力や

コミュニケーション能力も

求められる

 

日本の航空会社なので

日本語能力もかなり求められる

 

今回昇格したのは

上海基地と香港基地のようだ

 

JAL Facebookより

今や日系航空会社の機内は

日本人旅客より訪日外国人のほうが多い

機内の雰囲気はよりインターナショナルに変化


 

外国人CAを本格的に採用してからはや36年

 

以前は

台湾人CAは日本アジア航空で

タイ人CAはJALウェイズで飛んでいた

 

経営破綻前には

グループ各社合わせて2000人いた

外国人CAも人員削減の対象となり

ずいぶん辞めてしまった

 

新型コロナのパンデミックでも

乗務機会がなくなってしまった

 

それらを乗り越えて

現在1000人ほどが各海外基地に所属し飛んでいる

 

日本アジア航空もJALウェイズも

今では本体に統合されている

 

 

以前

日本に乗り入れている外資系航空会社は

積極的に日本人CAを採用していた

日本人旅客を獲得するためだった

 

日本円が強かったので日本人旅客は

よいお客さんだった

 

いま外資航空会社で

常時日本人CAを採用しているのは

中近東のエミレーツやカタールくらい

 

すっかり円が弱くなってしまった

 

アジア系航空会社でも採用することがあるが

採用回数や採用人数は多くない

 

反対に

日系航空会社が外国人旅客を獲得するため

外国人CAを採用する時代になってきている

 

 

T・K ♂