昔は北米大陸に広く生息していたアメリカアカオオカミ。でも、森林が少なくなったり、家畜を襲うことから駆除されたりして、その数はどんどん減ってしまった。
そして、1980年代までには野生にたった17頭ほどが残るのみになった。
そこで、合衆国魚類野生生物局は野生に残っていたすべてのアカオオカミを保護し、そのうちの14頭から飼育下で頭数を増やす試みを始めた。そして、1987年までに4組のカップルをノースカロライナ州北東部にあるアリゲーター川国立野生動物保護区に放すことに成功した。今では100頭から120頭のアカオオカミが野生に生息し、約207頭が飼育下で暮らしている。
それでも密猟やコヨーテとの交配で雑種化するなどの恐れがまだあることから絶滅の危機にある。
アカオオカミは世界中でノースカロライナにのみ生息している。体長は約1.2m、体重は約20kgから36kg。野生では約7~8年、飼育下では約15年は生きる。
野生ではネズミやノウサギ、シカなどを狩る。また、増えすぎているアライグマやヌートリアも大好物だ。