和歌山新大学論 | 和歌山市議会議員 戸田正人 オフィシャルブログ Powered by Ameba

「和歌山市に大学を!」論争を再び起こさなければ。



和歌山県が発表した「指標からみた県の姿」から、高校出身者に占める県外の大学、短大への進学割合は86.6%で20年以上連続して全国1位。



また、一世帯あたりの年収も556万9千円と全国平均より約100万円少ない42位と低迷。



優秀な若い人材が県外へ進学し、そのまま就職や結婚をして地元には戻ってこない。その結果、生産年齢人口の流出が歯止めが効かず、全体的な人口減少はもちろんのこと地元産業や経済が発展しない。



まさに、和歌山衰退のスパイラルである。



約12年前に起こった大学論争。市立、私立は別として、もう一度真剣に議論する余地はありそうな気がします。


ただ、楽観的に必要といっているのではありません。

県外進学によって若い労働力を失い続けた地方では、深刻な人口減少と高齢化、経済や産業の疲弊といった問題を抱えています。ただでさえ人口が少なく、少子化の著しい現代地方において、県外の大学へ進学してしまし、そこで就職、結婚、そして県外で定住化してしまうという悪循環を是正するのが行政の責務であるとも思っています。

もちろん、今の時代においてただ単に「和歌山に〇〇大学の〇〇学部ができました」といっても特段の効果は期待されないでしょう。そのため、専門的(特化)な学部のある大学が好ましく、その大学単体でものごとを考えるのではなく、行政、企業など産官学でビジョンを描きながら設置することを考えなければならないと考えます。

例えば、最近の地方新設大学の多くは保育栄養、看護医療福祉系学部が多く、高度化する知識技術を4年で学び、より高度な資格を取り、卒業後は地域に密着し、地域医療の支えていくとい事例もあるようです。まさに、高齢化がすすむ本県においても産官学が今後大いに連携をとりながら進めていかねばならない課題と思います。また、近隣の三重大学でも県内にある小さな町の工業団地に研究拠点を設置し、地域密着の産学連携のもと新たな製品を共同開発したり、ベンチャー企業を育成している事例などもあります。中央の本校から地域密着を目指す分校をつくり、産官学で地域産業育成、ならびに若者の人材育成にも寄与している例です


私は若い人を残すには、単に大学設置が好ましいと申しているのではなく、本県の経済成長や産業育成を成長することにより就職先が増え、若者の人口流出が防ぐ、そのためには地場産業やベンチャー企業をサポートしたり製品を共同開発する大学も必要であり、「和歌山の経済成長スパイラル」を大きな視野で描く必要性を感じています。


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