前記事に続き、シルバの話です。
下記は事故後、復活した飛翔写真です(過去画像)
シルバの事故のお話は何度もしています。
なぜ、何度も記事にするのかというと、参考にして頂きたい。
同じような事故に遭遇した飼い主さんが諦めないでほしいという思いがあります。
事故の対処方法の記事を書いたのは今から4年6か月前。
(小鳥の嘴(くちばし)が折れたり(損傷)、脱落した場合の対処方法)
古い記事なのでアメブロの過去記事深くに埋もれています。
でも、私の過去記事の中では月間アクセスランキング1位~3位をずっと続けています。
先月のアクセス数は323
変動はありますが、概ね300~500アクセスが毎月続いているのです。
最低でも年間で3650アクセスがあります。
何度か見る場合やPCやモバイルだと新たにカウントされますので、3650=人数とはならないと思います。
それでも、相当数の鳥飼さんが見ています(推測として年間2000人~3000人以上)
そして、検索から入るということは、「鳥 クチバシ 折れた」や「鳥 けが クチバシ」等々のキーワードを入れています。
興味本位でこういうキーワードは入れませんので、愛鳥がクチバシの損傷を負っていることが推測できます。
ちなみに、上記のキーワードをyahooで入れると、ネット上で私の記事が最上位に出てきます。
その他、嘴の怪我に関しての考えられる様々なキーワードを入れても、ほとんどで私の記事が1ページ目の最上位に表示されます。
これは自慢ではありません。
絶対にあきらめないでほしい。
シルバのようにほぼ上下のクチバシが完全脱落しても元気に暮らしている鳥がいることを分かってほしい。
それを伝えるために、意図的にキーワード入力で検索をすれば、私の記事が上位に来るようにしているのです。
なにか技を使っている訳ではありませんよ、拾われやすい文章にしているだけです。
アクセスが多いのは結局、記事自体が読まれているのです。
シルバの事故の記事は何度も書いていますが、シルバの視点というか、強制給餌から自分で餌を食べられるようになった記述が少ないので本日はそこを書いてみようと思います。
当初、鳥専門病院では対処できないというか、生きていくことが出来ないという判断でしたが、強制給餌を始めました。
獣医師の指導は1回に付きMAX1.5ccで1日3回の強制給餌でした。
でも、体重はみるみる減っていき、18gになってしまいました。
強制給餌というのはペースト状のエサをそのうへ直接送り込むことですが、成人の鳥に行うと体重は減り続けます。
何故なら、絶対量が足りないのです。
1.5cc×3回、1日で4.5cc(4.5g)なので一見、十分な量に感じますが、固形のエサではないので水分も多く、消化吸収が早い為、体重が増えないのです。
人間だってそうです、流動食では体重が増えません。
余談になりますが、雛鳥の場合はそのうが大きく大量に食べるので当然、体重が増えます。
事故から数日間はシルバの体重が減り続け、悩み、恐れました。
その中で一つの疑問が生じたのです。
獣医師は体重が減ることを予測していました。
通常、強制給餌を行うということは、鳥が自ら餌を食べることが出来ない状況なのです。
その状況の大部分は病気です。
病気の場合は、そもそも消化能力が低下し、嘔吐が見られる場合もあります。
だから、体重が減ることは仕方ありません。
しかし、シルバは怪我で餌を食べることができません。
内臓に問題はなく、食欲はありすぎる程です。
その部分を獣医師に問い合わせしましたが、給餌量は1日最大でも1.5cc×3回だと言われてしまいました。
「このまま、獣医師の言う通りにしていたらシルバが死んでしまう」
そう思ってから意識は変わりました。
今にして思えば、鳥専門病院の獣医師と言っても、知らないことや対処できないことが多いということです。
1回1.5ccの給餌量は獣医師の経験に基づいた、多分、きっと・・・安全圏的な量です。
たしかに、大量の給餌を行うと窒息や誤飲を招き死亡する可能性があります。
しかし、このまま栄養不足で体重が減り続ければ、飢えて死亡する可能性だってあります。
それならば、徐々に給餌量を増やし、シルバの体重を観察すればよいのです。
すぐに実行に移し、シルバの強制給餌回数は1日4回、1.9ccになりました。
体重は18gから徐々に増加し、1か月後には20gを超えてきたのです。
実を言えば、その頃から鳥専門病院の獣医師に疑問を抱くようになったのです。
腕が悪いということではなく、思っているより知識がない。
獣医学部を出て国家資格を持っているので、当然、私なんかより投薬や治療の専門的な知識はあります。
でもね、より実践的で的確なことが出来ない場合も多い。
そこは獣医師だけではなく、小鳥故に専門的な検査ができない、薬や治療方法が限られている等々の問題もありますが。
(頻繁に血液検査やレントゲンを撮る訳にはいかないしCTも撮れない)
当家で亡くなった白文鳥のサスケ、アキクサインコのちゅらは当初、鳥専門病院で助けていただきましたが2度目は無かった。
病院が悪いという話ではありません。
でも、今ならば私は違う治療を獣医師に提言します。
助からないかもしれないけど、違う安らかなエンディングを迎えられたはずです。
私にとって獣医師は縋るものではなく使うもの。
健康診断に行かないのは、小さな鳥にストレスを与えない為、院内感染をさせない為。
ぶっちゃけ、細菌の一つや二つは持っていても構わない、むしろ持っているのが普通です。
健康で元気なら特に問題はありません。
治療という名で抗生物質や抗菌剤を投与するのは、免疫力を低下させる毒でしかない。
もちろん、その分、些細なことに注視し、神経質に糞や仕草、体重を日々確認しています。
シルバの話に戻ると、獣医師の指導から外れたことを行いましたが衰弱死は回避できました。
そんなシルバは強制給餌を行っていた2か月間、何度も何度もチャレンジをしていたのです。
事故直後からシルバのカゴにはむき餌の入ったエサ入れと、水入れを設置していました。
1週間経ち、10日経ち、傷が癒えてくると、シルバはエサ入れの縁に止まって餌をついばむ仕草を度々行いました。
見ていると涙が出てきました。
だって、無いクチバシで餌を食べようとしているのです。
当然、餌は口に入らず、たまに首を傾げている。
水入れの水も飲めない。
当時は知りませんでしたが、鳥は構造上、餌を吸い込むことが出来ません。
だから、絶対に食べることはできない。
多分、何十回、何百回とチャレンジした日々が続いた2018/11/10
外出中の私に家族からLine(画像)が送られてきました。
通常時、21g前後の体重が24.2gになっています。
強制給餌の前なので、ありえない体重です。
答えは一つ、自分で餌を食べている。
奇跡が起こったのです。
続いて送られてきた画像が↓
(初めて使います)
そのうがパンパンではち切れそうです。
3gもの固形物を小さな文鳥がそのうへ入れるのは危険です。
一転、窒息の危険もあります。
すぐにエサ入れを撤去して、強制給餌を中止しました。
2時間経ち、3時間経ち・・・体重は減ってきましたが、むき餌が混ざった粒状の糞をしています。
考えられるのは、2か月ぶりの固形物なので消化器官がうまく働いていない。
強制給餌を中止して、一晩様子を見ると、翌朝の体重は21.6g
エサ入れを再設置して翌日の体重は22.5g前後を維持しました。
糞も徐々にペースト状になり、うまく消化できています。
増量した強制給餌で体重は増加傾向になっていたのですが・・・
シルバはやっぱり、ずっとお腹が減っていたんです。
食べることが出来た瞬間
「食べれる、食べれるよ、ごはんだ、ごはんだ」って夢中でそのうにむき餌を放り込んだ。
窒息する寸前まで放り込んだ。
そのことを想うと今でも、泣きそうになります。
そんなシルバの今の体重は24.5g前後
過剰に餌を食べることはありませんし、体重は3年以上変わっていません。
クチバシは無いけど極めて健康なオス文鳥です。
ちなみにシルバは右側の下クチバシの土台が僅かに残っています。
エサ入れと顔を平行にして右下の土台をエサ入れに押し付けてエサをそのうへ運ぶのです。
水も同様にして飲んでいます。
それができるようになるまでの期間が2か月。
だから、愛鳥がクチバシの怪我をしても諦めないでほしいのです。
愛鳥が諦めていないのに、飼い主が諦めるって・・・ダメです。
シルバのように上下のクチバシが無い鳥だって元気に暮らしているのですから。
おわり
追伸
いつもご覧いただいている方々にとっては、またか!という話ですが、
嘴の怪我をする小鳥はロストされる数と同等以上だと思っています。
ただのペットだと思っている飼い主は諦めるかもしれません。
しかし、大切な存在だと思っている飼い主は対処方法を必死になって探すハズです。
そのヒントになりたいのです。
無垢な鳥を助けたいのです。
だから、何度も発信するのです。