ご連絡&
2016 1013 ヨコハマ晴れ
まずは作業中のYさんのB-25ですが、ペグ交換のために発注したクルーソンタイプが来週明けの到着との連絡が入りましたので本日ペグ穴加工を済ませ来週からの仕上げに備えました。もうしばらくお待ちくださいませ。
ペグ待ちの間を利用して私有品のアコギにピックアップ・マウント用のピックアップホルダーを製作して取り付けました。ピックアップは t.m.p 製のテレキャスター用フロントです。ローカット・コントロールも付けてみました。
あえてヴォリュームにしなかったのは音量ではなく音の太さをコントロール出来るようにしたかった為です。それは大正解でした。とてもライブ向きな仕様になっています。
B-25 経過報告
2016 1012 ヨコハマ秋晴れ
秋らしい日でした。
毎年「今年こそ夏休みを取るぞ!」と思いつつ、結局そのまま秋を迎えてしまいます。
今日は一日中 B-25のリフレットからニアCF加工仕上げの作業です。
やはり通常のフレット仕上げの3本分くらいの手間暇が掛かりますねえ。
困ったことに、この作業をやるとおっそろしく目が疲れ、神経が立ったままで寝つきが悪くなるんですね〜集中力ハンパなく要求されます。
まっ、今回も自分で始めた新規作業なので奉仕の気持ちで頑張ります。
打ち終えたフレットの上面をすり合わせて一旦 台形にしてからCF治具を使って円弧状にマーキングしていきます。
そして1本1本マーキングに合わせて形状加工を行って行きます。
ワタシが死んだら誰かこの作業引き継いでいただけます?
い、いないか、やっぱ(^o^;)
終了報告&
2016 1011 ヨコハマ曇り空
今日はKさんのムスタングのセットアップ&最終調整。
無事に作業は終了し既に発送済みです。
指板修正&リフレット&ニアCF加工が主な作業内容。
結果、こんなにピッチが出てるムスタングを初めて弾きましたね。
ムスタングはセッティングが非常に難しい楽器ですが、初期ESP社に在社期にギタリスのC氏のムスタングや、その他所有楽器のチューンナップをやってましたし、彼がよくムスタングを曲終わりに投げ飛ばして壊し、それをまた直しては、また彼が投げ飛ばし(ある日の夜のヒットスタジオ収録時なんか演奏後に投げ飛ばされたムスタングのボディが真っ二つに割れたこともありましたね)それを元どおりに直し、を繰り返しておりましたので、お陰様でムスタングのセッティングはお手の物です。
今回の作業後のこのムスタングは非常にクオリティが高い個体に変身してます。
Kさん、ご依頼3本目ですが、きっとまた驚いちゃいますよ。到着をお楽しみに。
次はストラトのチューンをご希望とのこと。
お待ちしてます。
そして本日の次の作業でギタリストY氏のギブソンB−25の作業の続きです。
リフレットをスタートさせておりますが、今日はサッカーのオーストラリア戦ですので途中で終了。(^◇^)また明日。
Kさんの65'sムスタング 作業プラン
2016 1008
ヨコハマ 小雨。
今日は夕方から六本木の6キューブカフェに向かいますので作業時間は短めになります。
本日は写真の65’s ムスタングの作業プランを練ることからがスタート。
まず材は当たりですね〜ネックのメイプルもボディ材もいい個体に当たってます。
問題はこのネックはリフレットがされているのですが、指板の上面が傾斜して削られた上にリフレットされています。
たぶんリフレットの際の指板修正時にペグを取り付けたまま指板削りを行ったんでしょうね。ペグが取り付けたままですと、ネックは作業台に水平に置かれず傾いたまま置かれてますので片方に傾斜して指板が削られやすいからです。
こうした場合はちゃんとペグは外してネック自体を水平にしてから指板の修正を行うべきです。ともかくこのネックの指板は1弦側に傾斜して指板が削られており、非常にやっかな状態です。
こうした場合は少しでも水平度を保つために6弦側から指板の修正を行い、指板の中心部分を元の指板Rである180Rから220R程度まで落として左右のバランスを得ていきます。そして220Rの状態でフレットを打ち込み、フレットの上面だけを250Rで仕上げていけば、弦高を下げ気味でもチョーキング時の音詰まりも起しにくくなります。写真はそのプランに従って指板上面の修正を終えた時点でのショットです。
またムスタングやジャズマスもそうですが、ネックの仕込みにスペーサーを咬ましてネックに角度を与えてブリッジ高調整を行う場合が多いので、ネックとボディの接合面ではフル接合の場合の30%にも満たない場合がままあります。早い話ジョイント部分が隙間だらけなんです。
また仕込み角度を与えていますから弦の張りが強めになるためにベンドはしずらくなります。安易に角度設定は行うべきではないです。
そして今回はショートスケールの楽器ですから少しでもサスティーンやダイナミクスを得たいのでフローティングはさせずに、一旦埋め木してネックとボディの接合面での密着精度を高めてあげます。
こうして前もってプラン立ててから作業は行うべきです。
そしてこの個体もリフレット後にニアCF加工で仕上げていきます。
この楽器の場合の算出値は、ゼロフレットの円弧Rは1072.286ミリ、12フレットでの円弧Rは1376.286ミリです。
Kさん、上記の状態のために指板修正にかなり手間暇が掛かり、工賃が¥5.000程UPする見込みです。ご了承くださいませ。