『時たま山伏、いつもは音楽制作者』

『時たま山伏、いつもは音楽制作者』

クサリ一本で垂直な崖を登ったり、畳一畳もない岩塔の上で日がな過ごしたりする、山伏に憧れる音楽制作者のブログ。

Amebaでブログを始めよう!


何となく世の中が正常運転の方向へ動き始めたようなそんな気がしてきた中、山分補給のために日帰り山行を決行。

中央高速の山梨と長野の県境あたりの天候が何とか持ちそうな予報だったので、天候に恵まれるスキーで有名な入笠山へと目的地を決めた。


入笠山最寄りの高速出口ホンの数キロ手前でのこと。ツイートを見ていた友人が「白馬に降雪があって三段紅葉になっているようだ」と宣う。

白馬まで足を伸ばすには出発が遅すぎたが、山慣れている白馬村住人が声を熱くして教えてくれた三段紅葉は非常に魅力的だった。高速出口の側線ギリギリまで悩んだけど、エイッとハンドルを出口車線に向けて入笠山に向かった。



ゴンドラで1000m近くあがり、200mくらいをチョロっと登山。森林歩きにスイッチが入らない友人がストックを出す間もないうちに天が開けた山頂が見えた。




山麓で仕入れてきたビーフシチューを温め、ベーコンやらソーセージやらを焼き、チーズとパンでホットワインの山ランチ。





隣にいた山ガールたちもバーナー使っての温ったかランチだったが、我々のベーコン焼き匂いテロによりこちらの様子がかなり気になっていた模様。チラチラ視線が気になる。

山頂調理では焼物に勝るものはない。


お向かいに鎮座するうっすら雪化粧の八ヶ岳をぼんやり眺めながら酸味がいい感じに効いたホットワインを飲んでいると仕事や日常の面倒くさい事でささくれ立った気持ちが少し和らぐ。




ゴンドラ山麓駅まで降りてきたら、八ヶ岳連峰の三段紅葉を見ることができた。

稜線の白、山腹の濃黄緑、紅葉の赤。

白馬のダイナミックさには遠く及ばないかもしれないけど、無理矢理こじつけた三段紅葉もしみじみしていて良い。



清里のROCKというレストラン。

店内ではバディ・ガイやらBBキング、サム・クックなんかの地味めな曲がさりげなくかかっていて、パスタもカレーも魚も高原野菜も全部美味しかった。



往年の清里の華やかさはもうすでに昔語りになっていたけど、こういうお店がしっとりと存在しているのは良い。

今週の初め、白馬・八方尾根の唐松岳へピンポイント登山した。

天気予報は今ひとつで、入山ギリギリまで天気図や時間ごとに変わる予報と睨めっこしていたけど、昼過ぎまではなんとか天候がもちそうだと判断、天気が悪くなったら降りてくればいいやと黙登を心掛けて一気に登った。



ゴンドラとリフトを乗り継いで八方尾根に取り付くと南の鹿島槍から五竜岳、北の白馬三山と、後立山連峰の山並みが全部見えた。



同行した、年がら年中この山域に来ている友人いわく、ガスったりせずにここまでしっかり見えるのはかなりレアなんだそう。



「ホントはあの方向に白馬岳があってさ」と雲にガスに隠れた山並みについて説明するんだそうだが、あまりにもハッキリと山肌や谷筋まで見える様子を別の友人は「すっぴんを晒しているね」と言葉にした。なかなか上手いこと言う。



八方尾根を登り詰めて唐松岳山頂へと続く富山県との県界尾根まで上がると黒部川の深い谷を挟んで立山連峰が雲ひとつなく見えた。

イカつくてどこをどうやったら山頂に立てるのかと思わせる剱岳も、長野側から見るとややマイルド。昼近くなっても雲がかからずにハッキリと山域が見えるのはかなり珍しいと登山基地にした宿のご主人は言っていた。




唐松岳の山頂直下でライチョウの親子にも出会えたのはラッキー。




立山方向が何となく霞んで見え始め、散発的に霧雨のような気配も感じてきたので、余力のある者だけで山頂へ駆け上がり、ピークハント。写真をサッサと撮って、風雨に吹かれぬうちにと下山した。




下山して宿の部屋でぼんやりしていたら大雨になった。なんだか今年一年の運を使い果たしたような気になる。年末まで"やること"がまだまだたくさんあるのだが

大人の遠足、秋田駒ヶ岳に行ってきた。



稜線Loveで森林限界を超えないと登山した気にならないという友人と、急登に心臓がバクバクしてしまい動けなくなる花好きの友人を満足させる山域はと探したのが秋田駒ヶ岳。コロナ禍、車でピンポイントに移動する。



日程は結構前から決めていて、梅雨明けには間に合わないだろうと思っていたのだが、前日山麓に入った時には翌日の好天を予感させてくれる夕暮れ。明けて早朝から雲ひとつないピーカンになった。そのまま梅雨明けっていうこれ以上ないってくらいの登山日和。





ニッコウキスゲは咲き始め、コマクサは今が盛りという感じ。山の緑と抜けるような空の青のコントラストが素晴らしい。





山でのランチはせっかくの秋田だからときりたんぽ鍋。きりたんぽを熱烈に食べたいからなのでなく、秋田の山に来たんだからさ、と記憶に残る山ランチにしたかった。材料をわざわざ下から担いで行く手間や下拵え・調理のめんどくささも記憶に残すためには重要な要素である。






下山後の反省会は去年に引き続き従弟のお店にて。今が旬の岩ガキやら特大キンキを開いて焼いてもらうやら、こういうところにお金を惜しみなくつかって楽しめる友人達の価値観っていいよなぁ、と改めて思う。だから友達で居られるんだろうなぁ。



帰路を日本海側にとって岩ガキの食べ比べ。うら寂しい気持ちになる帰り道もエンターテイメント要素があればそれも楽しい記憶になる。




岩ガキは秋田・象潟産が一番濃厚。で、南下するに連れて淡麗度が増してキレが出てくる。日本酒と同じか?