患者様からよく質問されます。
「マッサージしてもらえますか?」
看護師さんから聞かれることがあります。
「リハビリとマッサージはちがいますよね?」
結論から言えば、私たちは、マッサージが患者様のリハビリテーションにつながると判断した場合に限って、マッサージをすることがあります。(実際はマッサージとはかけ離れたことをしているのにマッサージと言われてしまっていることがほとんどですが…!)
マッサージとは、身体をもんだりさすったりして、主に皮膚や筋肉に働きかけて血液やリンパの循環をよくしたり、筋肉の緊張を和らげたりすることを目的としています。その副次的効果として「気持ちよい」などの心理的効果があると考えています。
マッサージは、硬く凍ったような皮膚の循環を改善するために用いたり、(心身の)緊張の高まった方をリラックスさせるために用いたりします。(マッサージ以外でもこれらを改善する方法は沢山あり、そちらを選択していることがほとんどなのですが、なぜかマッサージといわれていますT_T) いずれにしても、「気持ちよかった」と言っていただくことが目的ではありません。
運動機能面に絞って考えた場合、私たちは、
『マッサージ実施』⇒身体的・精神的な緊張がとれる⇒『運動療法実施』⇒関節や筋肉を動かしやすくなる⇒運動がしやすくなる⇒『動作訓練実施』⇒動作が改善される⇒日常生活が楽に送れるようになる⇒在宅生活に復帰できる
といったシナリオを描きながらマッサージをしているのです。患者さんの状態によって、時にはマッサージのみでその日の治療が終了することもありますが、数日後か数週間後には次のステップに進むことを考えながらの施術なのです。
「マッサージ」と「リハビリ」は、もちろん違います。忘れてならないのは、「理学療法」と「リハビリ」も違うものだということです。リハビリの一環として理学療法を用いていて、理学療法の一環としてマッサージを用いている…といったところでしょうか。
ややっこしいことですが、患者様の退院とその後のより良い生活を、運動機能面からサポートする立場である私たちは、この辺を混同してはならないと考えます。
「リハビリでよくなる」とか,「リハビリしないとよくならない」ということを聞く機会が多いです。
では,リハビリで何が「よくなる」のでしょうか?
「リハビリテーションとは,障害者が一人の人間として,その障害にもかかわらず人間らしく生きることができるようにするための技術及び社会的,政策的対応の総合的体系であり,単に運動障害の機能回復訓練の分野だけをいうのではない。」…昭和56年・厚生白書
「リハビリ=歩くこと,体力をつけること」と考えるのは間違いです。リハビリで「よくなる」のは,退院後の生活であって,「動かない脚が動くようになること」はリハビリの過程の1つに過ぎません。入院中の生活が充実していてもリハビリとしての意味を持ちません。あくまで「退院後」を見据えた対応の過程としての話です。

この方は,体力の低下がみられ歩行がふらつく状態で,さらに認知症により歩くと転ぶということが理解できずに,何度も転倒して股関節を骨折した患者様です。この方は,歩く練習をしてもまた転倒する可能性が高く,転倒すれば骨折⇒寝たきり⇒認知症進行となるように思われました。
歩く練習はその後の転倒を惹起しそう。だからといって何もしなければどんどん体力が低下していく…
そこで写真のように車椅子駆動の練習をしていただきました。徐々に負荷を増して,最終的には10kgの重りを引っ張るまでになりました。それまで車椅子に座りきりだったのが,ホール内を自由に行き来していました。これがベストだったのかわかりませんが,ベターではあったと思っています。
では,リハビリで何が「よくなる」のでしょうか?
「リハビリテーションとは,障害者が一人の人間として,その障害にもかかわらず人間らしく生きることができるようにするための技術及び社会的,政策的対応の総合的体系であり,単に運動障害の機能回復訓練の分野だけをいうのではない。」…昭和56年・厚生白書
「リハビリ=歩くこと,体力をつけること」と考えるのは間違いです。リハビリで「よくなる」のは,退院後の生活であって,「動かない脚が動くようになること」はリハビリの過程の1つに過ぎません。入院中の生活が充実していてもリハビリとしての意味を持ちません。あくまで「退院後」を見据えた対応の過程としての話です。

この方は,体力の低下がみられ歩行がふらつく状態で,さらに認知症により歩くと転ぶということが理解できずに,何度も転倒して股関節を骨折した患者様です。この方は,歩く練習をしてもまた転倒する可能性が高く,転倒すれば骨折⇒寝たきり⇒認知症進行となるように思われました。
歩く練習はその後の転倒を惹起しそう。だからといって何もしなければどんどん体力が低下していく…
そこで写真のように車椅子駆動の練習をしていただきました。徐々に負荷を増して,最終的には10kgの重りを引っ張るまでになりました。それまで車椅子に座りきりだったのが,ホール内を自由に行き来していました。これがベストだったのかわかりませんが,ベターではあったと思っています。
ストレッチと同様に,「腰が痛いなら腰痛体操」という間違った認識を持った方が多いような気がします。「腰痛体操」ではなく,「腰痛予防体操」が正しい言い方です。
原則的に,腰が痛い時に体操をしてはいけません。痛みには必ずその原因があり,原因によっては無理に動かすと悪化する可能性があります。まず整形外科を受診し,骨や椎間板に異常がないことを確認しましょう。
骨や椎間板に異常がないのに腰が痛い場合,その原因は筋肉・神経・関節・内臓などにあると考えられます。その中でも体操による痛みの軽減が期待できるものは筋肉の問題が原因になっている場合です。
「筋力が弱っているから腰痛になる」と考えられる方がいますが,普通に日常生活をおくれる人が腰痛になるほど筋力が弱っていることは稀です。筋力の問題ではなく筋肉の使い方が悪い場合がほとんどと思われます。したがって,腰痛予防体操としては,身体の一部に力が集中しないように,筋肉を柔らかく使うことや,全身をまんべんなく使って動くことを身に付ける体操が中心になります。
背骨の動きを良くする運動:四つ這いで背中を猫のように天井へ突き出したり、床方向へたわませたりします。背骨を上手に動かすための運動です。一度に10回程度行って下さい


骨盤の前傾後傾: 椅子に座った状態で行います。骨盤を前方、後方へ傾斜させます。座面が平らだと上手く出来ない人は、タオルなどをロール状にして臀部の下に敷いてやってみると良いかも知れません。一度に10回程度行って下さい。


引用:神奈川県理学療法士会 知って得する予防体操
原則的に,腰が痛い時に体操をしてはいけません。痛みには必ずその原因があり,原因によっては無理に動かすと悪化する可能性があります。まず整形外科を受診し,骨や椎間板に異常がないことを確認しましょう。
骨や椎間板に異常がないのに腰が痛い場合,その原因は筋肉・神経・関節・内臓などにあると考えられます。その中でも体操による痛みの軽減が期待できるものは筋肉の問題が原因になっている場合です。
「筋力が弱っているから腰痛になる」と考えられる方がいますが,普通に日常生活をおくれる人が腰痛になるほど筋力が弱っていることは稀です。筋力の問題ではなく筋肉の使い方が悪い場合がほとんどと思われます。したがって,腰痛予防体操としては,身体の一部に力が集中しないように,筋肉を柔らかく使うことや,全身をまんべんなく使って動くことを身に付ける体操が中心になります。
背骨の動きを良くする運動:四つ這いで背中を猫のように天井へ突き出したり、床方向へたわませたりします。背骨を上手に動かすための運動です。一度に10回程度行って下さい


骨盤の前傾後傾: 椅子に座った状態で行います。骨盤を前方、後方へ傾斜させます。座面が平らだと上手く出来ない人は、タオルなどをロール状にして臀部の下に敷いてやってみると良いかも知れません。一度に10回程度行って下さい。


引用:神奈川県理学療法士会 知って得する予防体操
介護をする方にとって,腰痛は大きな問題になっていると思われます。
よく言われるのは,「腰痛になるのは身体の柔軟性が足りないせいなので,ストレッチをやりなさい」という言葉です。
腰や脚の柔軟性が低下すると腰痛になりやすいのはたしかだと思います。ただ,痛みの原因はさまざまで,硬いところを伸ばせば痛みがなくなるわけではないということです。
まず,痛い時にはストレッチをしないというのが大前提です。ストレッチは腰痛の予防には効果的ですが,痛みが生じてからのストレッチは逆効果なことが多いのです。
次に,ストレッチをしても痛みがなくならない場合,痛みの原因は硬いせいではなく,ほかにあるということです。(硬いから痛いのではなく,痛いから硬いということ)
腰痛の対策として身体を前屈させるストレッチを行う場合があると思いますが,これでは硬い部分は伸びずに,柔らかい部分だけが過剰に伸びてしまい余計にバランスが悪くなることがあります。
「痛みが生じた時は筋肉が異常な状態になっていて,正常な筋肉と同じようにストレッチすると悪化してしまう」という説もあります。
痛みの状態にもよりますが,安易なストレッチはよくない可能性もあるので専門家に相談すべきです。
よく言われるのは,「腰痛になるのは身体の柔軟性が足りないせいなので,ストレッチをやりなさい」という言葉です。
腰や脚の柔軟性が低下すると腰痛になりやすいのはたしかだと思います。ただ,痛みの原因はさまざまで,硬いところを伸ばせば痛みがなくなるわけではないということです。
まず,痛い時にはストレッチをしないというのが大前提です。ストレッチは腰痛の予防には効果的ですが,痛みが生じてからのストレッチは逆効果なことが多いのです。
次に,ストレッチをしても痛みがなくならない場合,痛みの原因は硬いせいではなく,ほかにあるということです。(硬いから痛いのではなく,痛いから硬いということ)
腰痛の対策として身体を前屈させるストレッチを行う場合があると思いますが,これでは硬い部分は伸びずに,柔らかい部分だけが過剰に伸びてしまい余計にバランスが悪くなることがあります。
「痛みが生じた時は筋肉が異常な状態になっていて,正常な筋肉と同じようにストレッチすると悪化してしまう」という説もあります。
痛みの状態にもよりますが,安易なストレッチはよくない可能性もあるので専門家に相談すべきです。
ベッドから車椅子,車椅子から便座などに乗り移ることを移乗動作と言います。
入院患者様で移乗動作に介助が必要な方はかなり多いです。
移乗に介助が必要となる場合,その人の状態によって楽な介助方法はかなり異なってきます。
身体的な問題(突っ張ってしまう,脱力してしまう)や精神的な問題(ボーっとしている,異常に恐がる)を加味しながら,介助する側,される側の双方が楽に行える方法を探していきます。
先日病棟の看護師さんと相談して決めた介助方法を紹介します。
患者様の特徴:①筋力はそこそこある(自分の体重を支えられる)のに…
②身体を動かされることを非常に恐がって…
③介助しようとするとベッドや車椅子にしがみついてしまい…
④脚にも力が入らず,しゃがみこんでしまう。
⑤その上,とても大きく重く,がっちりした体格!
この方は,立つということが認知できず,動かされるのがとても恐いようでした。介助者に身体を預けて安心してもらってからだと自分の力で立ち上がれるようでしたので,以下のような方法で介助してみました。(実際は写真のようにはいかず,④の「肩にもたれ掛けさせる」の場面で患者様の脇に介助者がもぐり込んで介助者の背中にもたれ掛けさせました。)
①片手を介助者の腰に回させる
②その方向に引き寄せる
③介助者の膝で被介助者の膝を挟み込む
④介助者の肩に持たれ掛けさせる
ダランと寄りかかってくるのを確認する
⑤殿部(大腿骨の付け根と坐骨に触れる位置)を持つ
⑥膝で支えながら被介助者が前傾するようにして殿部を浮かす
⑦脚を軸にして回転するように向きを変える
⑧ゆっくり座面に降ろす
この介助方法で非常に大切なのは,「身体を預けてくれたか」の確認と,「完全に立たせずに脚を軸にして回転させる」ことでしょうか。
いずれにしても,介助方法は患者様の状態の変化に合わせて日々変化していくものですので,これからも定期的に看護師さんと話し合っていきたいと思います。
入院患者様で移乗動作に介助が必要な方はかなり多いです。
移乗に介助が必要となる場合,その人の状態によって楽な介助方法はかなり異なってきます。
身体的な問題(突っ張ってしまう,脱力してしまう)や精神的な問題(ボーっとしている,異常に恐がる)を加味しながら,介助する側,される側の双方が楽に行える方法を探していきます。
先日病棟の看護師さんと相談して決めた介助方法を紹介します。
患者様の特徴:①筋力はそこそこある(自分の体重を支えられる)のに…
②身体を動かされることを非常に恐がって…
③介助しようとするとベッドや車椅子にしがみついてしまい…
④脚にも力が入らず,しゃがみこんでしまう。
⑤その上,とても大きく重く,がっちりした体格!
この方は,立つということが認知できず,動かされるのがとても恐いようでした。介助者に身体を預けて安心してもらってからだと自分の力で立ち上がれるようでしたので,以下のような方法で介助してみました。(実際は写真のようにはいかず,④の「肩にもたれ掛けさせる」の場面で患者様の脇に介助者がもぐり込んで介助者の背中にもたれ掛けさせました。)
①片手を介助者の腰に回させる
②その方向に引き寄せる
③介助者の膝で被介助者の膝を挟み込む
④介助者の肩に持たれ掛けさせるダランと寄りかかってくるのを確認する
⑤殿部(大腿骨の付け根と坐骨に触れる位置)を持つ
⑥膝で支えながら被介助者が前傾するようにして殿部を浮かす
⑦脚を軸にして回転するように向きを変える
⑧ゆっくり座面に降ろすこの介助方法で非常に大切なのは,「身体を預けてくれたか」の確認と,「完全に立たせずに脚を軸にして回転させる」ことでしょうか。
いずれにしても,介助方法は患者様の状態の変化に合わせて日々変化していくものですので,これからも定期的に看護師さんと話し合っていきたいと思います。








