Earthists.『Dreamscape』美メロが光るプログレメタルコア | (旧)喜怒音楽 -きど"おと"らく-

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2020年に引っ越しをしました。引っ越し先は最新記事からどうぞ。

 

 

こんな知識もなく、稚拙な文体でも

レビューを読んでみたい!

と、言われるのは嬉しいですね。

それを言われたのは今年で2度目です。

どうも、トトです。


ってことで、本日もレビュー記事。

今月はたくさん新譜を買ったからって

レビュー記事も書きすぎですね。

今月で4つめ、音源としては5枚目のレビューです。

パンスプの予習はどうしたって?

えぇ、もちろんしてますとも。

でも、既に何度も見てるバンドばかりですし

そーゆーのはあまり予習せずとも曲わかるので。

ホントは2~3バンドほど、

予習をしなきゃいけないんですが

ほら、ベテランパンクバンドって音源多いじゃないですか?

故に諦めてry←


昨今、予習よりも新譜をちゃんと聴くことに

力を注いでいるワタシですが

またパンスプとは縁もゆかりもないバンドのレビューです。

とはいえ、なかなかに有望な国内バンドなので

これは是非とも広く知って欲しいなと。

そんな願いも込めて、





Earthists. 『Dreamscape』
01 . Dreamscape
02 . Footprints
03 . Absolutely Zero
04 . Resonating Light (feat. ichika)
05 . FLUX (feat. Sam Jacobs from THE AFTERIMAGE)
06 . Magna
07 . Cybele
08 . Radial
09 . Fall
10 . Long Way Home
11 . Yuffie
12 . Winterfell
13 . Greyfox (国内盤ボーナストラック)

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昨年、【CABOOSE】の阿呆がやらかした際、

そのドでかい穴を埋めようと、懸命に対処するも

残念ながら穴は埋められなかった。

でも、その行為自体は賞賛に値するでしょう。

そんなEarthists.のデビューアルバム。

国内盤はGO WITH MEからリリースされましたが、

国内レーベルとの契約前に、

USのTragic Hero Records と契約。

A Skylit DriveAlesana を輩出したレーベルであり、

国内レーベルと契約前に、ここと契約した国内バンドは

CROSSFAITH以来、2組目だそうです。

上記インタビューで語っている通り、

バンドも狙ってたらしく、それが狙い通りに

契約に漕ぎ着けたのは素直にすごいなと。

それも、契約に値する音楽性あってのことでしょう。

今回は、その海外で活躍する可能性を秘めた

類稀なバンドの音源を聴いてみました。



まず、その音楽性ですが

Djent/プログレッシブメタルコア

しかし、そこまで激しさを感じさせないのは

ピアノ音の美麗さによるところが大きいのかと。

メンバーが影響を受けたものとして

Bill Evans や上原ひろみなどのピアノ・ジャズや"ファイナルファンタジー"などのゲーム音楽が好きで、そういった要素を現行のプログレッシヴ・メタルコアに取り入れたら面白いんじゃないかと思い、今のピアノ・サウンドを作りました

と、インタビューでも語っています。



1曲目のタイトルトラック"Dreamscape"
ここのイントロの時点で、ピアノ・ゲーム音楽ときて
なんかFF13あたりの感じかな?
みたいなことを彷彿とさせます。
昨年は、自分の音楽的なルーツもゲーム音楽にある
という記事を2~3書いてまんで、何となく。
わかる、わかるぞォー!←
その短く静かなイントロを抜けると、スクリームと共に
攻めまくりのバンドサウンドがお目見えします。
サビではクリーンに入るも、叙情的かつ
エモーショナルな雰囲気にすごく合ったクリーンのようにも思う。
ここでも微かに鳴るピアノ音がまた良い。
ラストサビに入る前にも、イントロと同じ静けさに
波打ち際の波のSEまで入ってきて雰囲気最高。

フィルターがかかったような籠った音のイントロから入る

2曲目"Footprints"
プログレならではの変拍子の様も見せ、
Djent/プログレッシブメタルコアを存分に感じられます。

そして3曲目"Absolutely Zero"
このタイトル見ると、Stone Sour が浮かんできちゃうよね←
まぁ、音楽性は違うけども。
静と動が入り交じったようなイントロから変拍子、
そして疾走パートへと繋がり、シンガロングパートへ。
いいな、こういう曲構成、展開好きです。
ただ、疾走パートが好きなだry←

元abstractsのgt.ichikaがfeatした4曲目"Resonating Light"
ってことは、ギターでの参加ですかね。
プログレ系のバンド、そしてギタリストがゲストってことで
インストパートも多い曲ですが、
それ故の楽器隊のクオリティも楽しめますね。

デビューシングルとしてリリースされた5曲目"FLUX"
ここでは、The Afverimagegt.Sam Jacobs がゲストに。
やっぱ多いのはボーカルでのゲストなので、
こういったゲストは個人的には新鮮です。
流麗なピアノイントロからドラムが絡み、
そして弦楽が次々と出てくるイントロ。
迫力あるグロウルスクリームも垣間見え、
曲全体から、1st Singleならではの
クオリティの高さを実感します。
いやー、でもこの曲でのピアノ感はとても良い。
ラストサビ前のピアノと絡んでるギターがSam なのかな??

アルバムも折り返し地点に差し掛かるところで、
約2分のインスト曲へ。癒されタイムです。

6曲目の"Magna"
しかし、こういうところもゲームからの影響があるのかなぁ。
ブレスⅢの"賢樹"】、【FF10の"サンレス水卿"

あたりを彷彿とさせますよねぇ。
むしろ、こういうのがゲームのサントラに入ってても
違和感ないように思えますね。

前曲が吹き荒ぶ風の音で終わり、

そのまま繋がる7曲目"Cybele"

初のMVになった曲でもありますね。
MV、そして曲の雰囲気とも相まって、
壮大なものを感じさせます。
そのへんはやっぱりサビが最高潮ですかね。
で、やっぱ曲の雰囲気と合ったクリーン良いね。良いですね!
どっちかっていうと、男らしさに欠けるクリーンだけど
Earthists.の場合、それで良いんです!
っていう曲ばかりなので、シンクロ率は高いです。
やっぱりバンドの出す音や雰囲気、
それに合ったボーカル(声)って大事だよね。
どこぞのバンドにも見習ってもらいたいわ。

MV曲を挟んで再びインスト曲、8曲目"Radial"
こちらは約4分ある、本格派なインスト曲です。
これまでのレビューでもわかる通り、
ここでも美メロを漂わす、雰囲気満点のナンバーです。
もちろん、テクニカルではあるんだけども、
とてもプログレ系のバンドがやってる音、雰囲気とは思えない。
何ともギャップの激しい曲ですが、
これまでもシンセやピアノ音を用いて美メロは出してきていたので
聴いてても違和感ないのがまた不思議というか。


ピアノからのスクリームから始まる9曲目"Fall"

ミドルテンポながらも、ここではクリーンなしの
全編スクリームで叫び倒す。
1曲丸々スクリームでも全然イケる。
尺の半分を過ぎる頃にはブレイクダウン突入。

10曲目"Long Way Home"には、

テクニカルなギターフレーズもあり、
プログレ御用達の変拍子も顔を覗かせます。
サークルよろしくな疾走パートもあり、
そしてこの曲もオールスクリームで展開します。
終盤に来て、全編スクリームで攻めるのは
アルバム的にもダレなくて良い。
ここまで見せてきたハードな裏の美メロを抑え、
ハードに、アグレッシブさを押し出した感が○

 

11曲目の"Yuffie"では、
美メロの要、遂にピアノすらもほぼほぼ封印し、
本格的なプログレ変拍子フレーズが飛び出し、
ブラストビートから疾走パートとか最高じゃないですか!
そしてこちらも全スクリーム。
今作イチの攻め曲なんじゃないですかね。

 

本編はこの曲でラストとなる12曲目"Winterfell"
再びピアノからの入るイントロに。
ハイテンポにリズミカルなフレーズが心地良い。
サビでは久しぶりにクリーン&ピアノという、
Earthists.鉄板の美メロパートも再降臨。
反して、厳ついグロウルも出てくるという。
こういったEarthists.節で締めるのも良かですね。

国内盤はもうひとつオマケのボートラが。
いやー、さっきの
 Yuffie(ユフィ)も気になってたけどさー…
まさかこのGreyfox(正しくはGray Fox)も…



って気がしてならないんですよねーw
気のせいだよね、うん。考えすぎだ←
でも、彼のテーマ曲にでもすれば
めちゃくちゃかっこいい曲になること間違いなしです。
誰か、この曲でサイボーグ忍者のMADとか作ってくれまいか←




って、感じでした。

お、全曲レビューできた。

ボートラの項はレビューとは言えんが←

Djent/プログレといっても、現代はそれも多岐に渡ります。

そう考えても、Earthists.は聴きやすい方だと思います。

 

変拍子と言っても、そこまで複雑怪奇なフレーズはないし。

こういった世界に踏み込むには、もってこいの作品

もってこいのバンドではないでしょうか?

このシーンのトップ、Meshuggah ら聴き出して

そこからハマる人のがレアでしょう。

そんな人がいたら、

間違いなく変態(褒め言葉)の素養が備わっているという証になります。




こういうバンドが出てきた時に

○○○のパクり

と、宣う頭の弱い連中が湧きますが。

中でも、全く違うものに対し

ワン○クのパクり

とか言う○○Rerがいちばんのド低脳だと思いますが。

そもそも現代において、真新しい音楽を生み出す方が難しいでしょう。

そうでなくても、

好きなバンド、影響を受けたバンド、憧れのバンド、

そういったものに近付きたいが故に、

自身のサウンドにその影響が出るのも当然です。

それを脊髄反射的に"パクり"という単純な言葉でしか

表現できない阿呆はさておき

Earthists.でいうなら、Erra がそれに当たりますかね。

Erra 直系サウンドのEarthists.

でも、こんな国内からErra に肉薄するバンドが

出てきたこと自体、かなり喜ばしいことだと思います。

国内レーベルよりも先に、海外レーベルと契約を勝ち取ったことが

何よりの証明になっているでしょう。

来月にはWhitechapel のサポートにも決定してます。

まるで見当外れな音楽性でもないですし、

そこで、Whitechapel リスナーに、デスコアリスナーに、

少しでもEarthists.の名が知れれば、

Earthists.を気に入る人が出てくれば万々歳でしょう。


インタビューを読んでも

バンド自身、海外での活動も大いに視野に入れてるようだし

その言葉を是非とも実践&実現して

海外で通用する国内バンドとして名を上げて欲しいものです。