何故に
こんなにも
人の目を
気にしてしまうのだろうか

幾多の
修羅場を
越えてきたではないか

なのに
何故に
そんなに
緊張をするのだ

できることが
当たり前になり
できないことを
恥じるようになる

自分の能力以上を
求められ
いや
自分自身が
それを求め
足掻くばかりだ

結論を言うと
自分で自分を
大きく見積もり
過大評価をし過ぎなのだ

自分の首を
しめているのは
自分であって
生きにくく
してしまったのは
また
自分であるのだ

どんなに飾ったって
恰好のつかない野郎が
ひたすら
恰好つけることに
精一杯になって
いただけの話なのだ

泥に塗れよう
恥をさらしていこう
お前は
そんなにたいした
人間ではないのだから
わかってるさ
いい歳こいて
ビビってるんだ

けどよ
余計な経験や
悪戯に過ぎた時間が
俺を苦しめるんだ

いらない知識や
世の中の常識が
降り積もる位に
襲いかかってくるんだ

俺は何をして
生きてきたんだ
誰かには
偉そうな口をたたき
自分に降りかかってみれば
ブルブルと震えてるだけじゃないか

怖いんだろ
これ以上 傷付くことが

プライドなど
遠の昔に捨てたはずなのに
こうでなきゃいけない
という
自分で創り上げた
自分の型にはまってたいんだろ

結局は
自分が傷付く勇気がないのさ

ボタン一つも
押せないなんて…
君は
何を思い
二度も振り返ったのだろうか

不意に
君が現れて
僕の名前を口にし
何かに怯えるように
その場を去った

階段へと続く
細い道を歩む君は
若々しい背中を僕に向け
歩んで行った

何だか
オルフェイスの妻の気持ちが
痛いほど良く分かったんだ

たとえ
黄泉の国から戻れなくとも
君の視線を
流すことはできなかった





失くしたものが
多すぎるから
常識とやらに
固まってしまってるから
傷つく勇気すらないから
僕は
君を疑うのだろう