TODAY'S
 
個としての自立


こんにちは!タロット起業に必要な知識を発信している隼人です^_^ 

まずは、タロットそのものの知識は必要なので共有したい内容になります。

今日はタロットの「恋人」のカードのフィルターから「人が独立する時」について話します^_^ 

タロット初見の方も読んでみて下さい。

タロットとか占いが好きな方は、ウエイト版タロット•カード「恋人」は、よくご存知だと思いますが、「恋人」は、22枚の大アルカナの6番目の  カードです。

  楽園からの追放



勿論、多義的な意味がありますが「恋人」は、外部のコントロールから脱する事を表す意味があります。

ウエイト版タロット•カードの「恋人」は、その絵を見た印象どおり、旧約聖書の創世記のエデンの園がモチーフになっているカードです。

この神話でアダムとイヴは「蛇」に唆されて、善悪の知恵の木の、禁断の実を食べたために楽園を追放されるわけです。

つまり、これまで絶対的な存在の神に守られ、その神の教え通りにしていたら何も考えずに安心している状態。

そこに存在していい状態だった所から、神の教えに背いて自らの知恵を得て、罪🟰羞恥心も生まれました。

実を食べたのを、お互いの責任に擦りつけるなどしたため、その安心、安全で居られる場所から追い出され、人間に限りある命、死が与えられて楽園から追放されたとされています。

  グノーシス主義の神



しかし、キリスト教の中でも異端とされるグノーシス主義は、この旧約聖書にある神は「偽の神」であるとしました。

それは、この神が本当に完全無欠な唯一神なら、何故、世界に醜い事柄が満ちているのか、という疑問を呈したわけです。そしてグノーシス主義の世界観を示したわけです。

グノーシス主義によると、この我々の世界、我々の物質世界を創造したのは「ソフィア」という人間の魂に似た神の側面も持つ存在だとしています。

「ソフィア」は至高神を真似て、自分の手の中に物質世界を作り出しましたが、自らの姿に似た存在を作りだす欲望から創造したのが「ヤルダバオート」(偽の神)で、この「ヤルダバオート」は愚かにも自身が唯一神と勘違いしました。

「ソフィア」は、この「ヤルダバオート」(偽の神)を創造した事を後悔し、エデンの園に教示者としての「蛇」と「イヴ」を派遣して、「ヤルダバオート」(偽の神)が命じて禁止した「知恵の木」の「叡智」🟰グノーシスの実をアダムに食べさせました。

グノーシス主義では「失楽園」は人類の原罪の記憶では無く、「人類が偽の神の支配から脱出した記憶」だとしています。

  天使が意味する事



これらの観点から、ウエイト版「恋人」のカードの絵を見てみると、アダムとイヴ、そして大天使ラファエルが描かれています。

しかし、実は「ラファエル」が聖書に登場するのは、旧約聖書続編のトビト記の「神の計画」という箇所のみだそうです。

「ラファエル」がアダムとイヴにサタンの誘惑や必要以上の知恵を得る事の危険性を説いたというのは、聖書の記述ではなく、17世紀の詩人ミルトンの叙事詩の中での話しです。

ウエイト/スミス•タロットの監修者アーサー•エドワード•ウエイトは、「魔術師」や「力」のカードの「∞」無限大のマークについて「グノーシス主義者の言うオグドアド」(超天体領域)という解説を残しています。

この事からも、この「恋人」のカードの「ラファエル」はミルトンの叙事詩に傾倒したものでは無いと思われます。

この観点で、この「大天使ラファエル」について言われている事を考えると「旅人を守護する天使」である事が大きな意味を持ちます。

「ラファエル」は、人間が一つの囲われた世界から旅立つ事を見守っているという事だと考えられます。

絵の雰囲気からも、どう考えても「ラファエル」がアダムとイヴを必死で説得したり、怒ったりしてるようには見えませんよね?^_^

  蛇の象徴と独立



イヴを唆した「蛇」についても、その生命力や脱皮から連想される死と再生の象徴など、古代から世界各地で信仰の対象でした。

日本でも弁財天の使いと言われています。

また聖書に関連する地域では、古代エジプトでも「蛇」は王権の象徴の一つでした。

この「恋人」のカードを、これらの事から、より一般的に考えると、まず「親からの独立」というテーマがあります。

それは人生の最初の大きな選択です。性的な関心、知的面の関心、道徳面の反抗などは親からの独立の始まりです。

また、会社に所属している時なども同じですね。安定感はあり守られており、あまり思考を必要としない環境、でも将来性、知的面、道徳面、自己実現などの面で自分にとって、どうなんだろう?…

…と思う事がありますよね。そんな状況の時、本当は別の世界に旅立ちたい人も居ると思います。

  「制限」と「個の自覚」の間



「生命の木」で「恋人」のカードが配置されているのは、「制限」を意味し、無限エネルギーから最初の形態を生み出すセフィラ「ビナー」と、「個の自覚/自己の中心」のセフィラ「ティファレト」の間です。

つまり、最初に自分の形態が出来る所から、自分の世界を確立して行くための間に「恋人」のカードは配置されています。

幼少期の小さな子供から自我が発達する過渡期なら、この箇所は、親や他人と自分が分離していなかった時点です。

あらゆる局面での個の自立する過程を表します。

組織の力に守るれてるけど歯車のように感じている場合なら、その庇護から脱して個として自立する過程だし、人生のあらゆる場面に、この「独立」のテーマはあります。

「制限」の「ビナー」は「戦車のカード」で「意志」の「ゲプラー」と繋がり、「個の自覚」の「ティファレト」は「死のカード」で「感情」の「ネツァク」と繋がり、「節制のカード」で「無意識/現象」の「イエソド」、「悪魔のカード」で「思考」の「ホド」とも繋がっています。







  「土星」の制限と境界線


セフィラ「ビナー」には占星術の「土星」が配置されていて、この「土星」にも「制限」の意味があります。

もし、ある環境から脱するなら、今まで受けられた安定が無くなる「制限」が発生しますし、逆に、それは自分を、これ以上、没個性化させないように自ら「制限」をかける事でもあります。

また「土星」には「境界線」の意味もあり、これも大きな安心の場から出る事で、これまでの「安心と自分の間に境界線が出来る」事でもあり、安心と引き換えに無くしていた自由を取り戻して、「外部から自分の自由を侵食されないための境界線を引く事」でもあります。

また、「制限」され「境界線」が出来た「形」は、その内包性から、例えば、炭酸飲料の缶を振り回した時のように中ではエネルギーが充満します。

炭酸飲料が外にある時は、そんなエネルギーは無いけど「閉じ込められる内包性」がエネルギーを生み出します。

このエネルギーを、どう使うかは、あなた次第という事です。

  独立した個が試される時



そして「個の自覚/自己の中心」のセフィラ「ティファレト」側には、占星術の「太陽」が配置されています。

「太陽」は公に見せる自分の象徴であり、全てを白日の元に晒す権威性の象徴でもあります。

新しい選択で「形成」された、新しい自分は、どんな姿を公に見せるか。

これも当然、自分次第という事です。

  判断と決断を切り分ける剣


「制限」を意味するセフィラ「ビナー」と、「個の自覚/自己の中心」のセフィラ「ティファレト」の間のパス(経路)は「ザイン」です。

「ザイン」は「直感」と密接に関係するパスと言われ、「形態の母」であるセフィラ「ビナー」から、「個の源」であるセフィラ「ティファレト」に届いた時に、この「直感」は明瞭な形となります。

また「ザイン」はヘブライ文字で「剣」の意味で、「剣」は「風/空気の元素」の象徴です。

この元素は「思考•情報•創造」を意味します。

そして「剣」は切り分ける道具、「判断と決断」は「それ以前と、それ以降」を切り分けます。

  体験を求める感性



パス「ザイン」には「双子座」が配置されています。

「双子座」の表す人体の部位は「手」です。

「双子座」の感性は幼少期の子供のような、なんでも試そうとする感性です。

赤ちゃんは何でも触ろうとします。

大人でも何か新たな世界に興味を持てば、興味の対象を触りたくなるし、何でも知りたい、知識を得たいという感性が湧いて来るのが普通です。

また「双子座」は、人は見たいものしか見えないという事、あるのに見えないという事も示唆しています。

もう一つの自分の側面を見る事の重要性です。

  独立の時を知らせる直感


人が自分の人生の、何らかの人生の変化を「直感的」に受けとる時、その時点では能動的には別に何も考えていないんですが、自分を取り巻く環境側が変化しているように感じると言われています。

これはパス「ザイン」の「直感」の示唆とも重なりますね。

実際、僕(隼人)も似た経験をしました。この仕事の前、普通に会社で働いてましたが、…何か人間関係がおかしい…会社の仕組みも自分的には好ましくない方向ばかりに行く…

…その事、以前に病気で死にかける(不摂生なんですが(^_^;))…

こんな事があったら、人生について考えてみる時期かもしれません。

「恋人」のカードは、別に無謀な行動を促すものではなく、自分らしくあるための世界に旅立つ事は、しっかり人生を見据えたなら、何も悪い事では無い事を教えてくれます^_^



今回の僕の、あなたと共有させてもらった記事が、何かの役に立てたなら嬉しいです^_^

コメントや、いいねを頂けたら励みになります^_^よろしくお願いします^_^