新型XSR900にMotoJP様でECUチューンを施してまいりました。

ノーマルのエンジン性能に不満があったわけでもなく、

強いて言えばサーキットでのクソ遅さに対して良い対策は無いものか、

とは思ってはいました。

だからと言って公道を走る分には何ら不満は無く、

そもそもサーキットでの速さを求めるマシンではないことも承知の上。

それどころか120psを叩き出す3気筒エンジンのフィーリングは最高。

ちょうど良いパワー感だと感じております。

 

それならば何故大枚叩いてECUチューンを施したかと申しますと、

「一度やってみたかった」

それだけの理由でございます。

ノーマルでも十分優等生な新型XSRのエンジンがどこまで良くなるのか?

評判の良いMotoJP様のチューンに興味があったのです。

 

そんなわけで早速インプレッションに。

8月某日早朝、お山を走ってきました。

 

ちなみに下界は熱帯夜に苦しむ毎日ですが、

お山の上は涼しい~。

早朝の気温は18度でした。

 

以下は今回施したメニューと各項目のインプレです。

 

①電子スロットル開度最適化

正直申し上げて何が変わったのか全く分かりません。

 

②アクセルオフ時の燃料カット調整

1速~2速のドンツキ、エンブレを軽減。

これも微妙に感じる程度です。

そう言われれば1速2速のエンブレが弱くなったかな?

程度です。

 

③ラジエター冷却ファン温度変更

間違いなく100度でファンが稼働します。

大丈夫だとは分かっていても105度になるのは不安。

 

④スピードリミッター解除(220km/h)

後日220km/h以上出すことが可能なコースで試してみます。

250km/hくらい出るそうです。

 

⑤クルーズコントロール調整

上限180km/h、有効ギア2速~6速、加減22km/h~26km/h

多分使わない機能です。

22km/hからのオートクルーズって??

 

⑥燃料マップ調整(MotoJPオリジナルマップ適用)

明らかに低回転からトルクがアップします。

最初に感じたのはトランポに積む際。

当然のことながらラダーを使用して車内に上げます。

これまではアイドリング状態で半クラを使わなければエンストしました。

ところがECUチューン後はクラッチを繋ぐだけでスルスルと上ります。

この時点で「おっ違う!!」と感じました。

後日の実走でもまるで排気量がアップしたよう。

低速からトルクが太くなり、少ないアクセル開度で加速します。

ただし、高回転域でのピークパワーの上昇はありません。

全体的なトルク上昇による公道での走りやすさ。

それを目的とするならば効果的です。

もしかすると、

中間域のトルクアップにより筑波などではタイムアップが狙える可能性も。

逆に広い国際規格の鈴鹿やもてぎなどでは速さに繋がらないかも。

 

ピークパワーの上昇を見込めない旨は事前に説明を受けていました。

XSRの3気筒エンジンは決して高回転型ではありません。

1万回転も回ればレブに当たる、どちらかと言えばトルク型エンジンです。

構造上どうしてもピークパワーを上昇させるのは難しいとか。

 

⑦アフターファイヤー調整

社外マフラーに交換してあることもあり、調整後アフターファイヤーが発生します。

その対策のため調整を行っているそうです。

それでも2速ギア高回転からの全閉時などはポコポコと音が聞こえます。

アクセル全閉時にエンブレ軽減を行うために燃料を拭いています。

そのためアフターファイヤーが起こるのではと思われます。

調整をしないともっと派手にファイヤーするのでしょうか??

 

総評。

個人的な見解として、

税込65,780円の価値があるかと問われれば微妙です。

低回転からのトルク上昇にともない走りは良くはなります。

ではありますが微妙な変化だと言わざる負えません。

そもそも新型XSR900の燃調は非常に優れています。

そのため主たる使用目的がツーリングなどの場合はお勧めしません。

なぜなら、確実に燃費が悪化するからです。

この程度の変化で燃費が悪化するのは改悪に等しいと思います。

良化はしているが期待ほどではない。

それが正直な感想です。

 

ただし、

お山やサーキットを走るのが大好きで、

そのために少しでも速く乗りやすく、

たとえ微妙な変化であっても、

ほんの少しでも良くしたいと思う変人たち。

燃費なんか気にしない!!

走りさえ良くなればそれでいい。

そう思えるオタクな方々、是非お試しください。