前回投稿した謎ホースの実験結果について。

謎ホースの正体はブローバイホースです。

透明シリコンホースを装着して150kmほど走行しました。

 

その結果!

ホース内は水滴がびっしりと付着した状態に。

 

当然のことながら水分は最終的に一番低い位置に溜まります。

驚いたのは150km程度の走行で多くの水分が発生したこと。

ホースを外して水分の正体を検証したところ、ほぼ水でした。

ストボブのブローバイガスはオイルよりも水の方が圧倒的に多い。

 

ではなぜブローバイガスに水が発生するのでしょう。

 

ガソリンの燃焼は、炭化水素と酸素の化学反応によって熱と光を発生させる現象です。

具体的には、ガソリンの主成分であるオクタン(C8H18)を例に取ると、以下の化学反応式で表されます。

C8H18 + 12.5O2 → 8CO2 + 9H2O + 熱エネルギー

この反応では、オクタンが酸素と結合し、二酸化炭素(CO2)と水(H2O)を生成します。

 

要はガソリンを燃やすと化学反応が起こり、二酸化炭素と水が発生するのです。

その水分がピストンとシリンダーの隙間を通ってクランクケース内に押し込まれる。

だからブローバイガスには多くの水分が含まれる。

 

ちなみにブローバイガスが有害とされる理由は、

ガソリンの燃焼は完全燃焼とは限らず、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)などの有害物質も生成されるから。

 

更にブローバイガスにオイルミストが混ざる理由は、

エンジン内部のピストンとシリンダーの隙間から漏れ出した燃焼ガスに、エンジンオイルの微粒子(ミスト)が混ざるため。

このオイルミストは、エンジンオイルがシリンダー壁面を潤滑する際に発生したり、ピストンリングの隙間から漏れ出す際に混入する。

ハーレーのような空冷ビッグツインは特に隙間が大きいのでは?

 

そんなわけで当初は低い位置から高い位置に配管していたブローバイホースを、取り出し口から常に低い位置を通る配管に改めました。

ホース自体もホームセンターで購入した実験用透明シリコンホースから、自動車用の丈夫なホースに交換。

交換したホースはライターであぶっても燃えたり融けたりしない耐熱性も兼ね備えています。

 

実験結果からも分かるように、ブローバイホースは取り出し口よりも常に低い位置を通さなければ水分が逆流します。

オイルセパレーター等を装着したとしても、その途中にあるホース内の水分付着は防げません。

せっかく抜いた水分やオイルミストを元に戻すことになる可能性もあるわけです。

戻らないまでも常にホース内に水分が滞留し、最終的には乳化オイルで詰まってこともあるのでは。

そうなったらブローバイガスの圧力でオイルキャップがぶっ飛びます!

 

難しいことはさておき、

K&Hシートの2回目インプレ。

最初はカチカチだな、と感じまていましたが、使うほどに馴染んでくるようです。

だんだん良い感じになってきました。

ちなみに、

シートが馴染んできたのか、私が順応したのかは定かでありません笑