日本での世論工作が効果を上げない習近平の焦り
12月6日午後、沖縄本島南東の公海上空で、
軍事演習中の中国軍の戦闘機から自衛隊機へのレーダーが照射された問題。
戦闘機のレーダーには捜索用と火器管制用があり、
今回は火器管制用でした。
この問題で中国は日本側に事前に通告していたと主張。
その音声を公開しましたが、
子供だましにもなりません。
ごく一部の日本人にも、
「公海だから中国には問題ない」と言っている人もいて、
それはテレビの中からも聞こえてくるのですが、
あの海域、空域は日本の排他的経済水域であり、防空識別圏です。
同盟国でもない国が、そこで軍事演習を行うことが異常であり、
国際的には、敵対行為、挑発行為とみなされます。
当然、防空識別圏を設定している国の側は、
スクランブルで対応することになります。
また、中国が公開した音声は
こちらは中国の101艦
我々の編隊は計画通り艦載機の飛行訓練を行う
としていて、中国側の艦船から艦載機の訓練飛行を行うと通告。
これを中国は「事前通告」としているわけです。
その海域や空域は、中国軍だけではなく、
民間機や漁船などを含む一般船舶も利用しています。
「事前通告」は、これらが被害を受けないようにする意味もあり、
国際的なルールでは、数日前に国際的に公示し、訓練海域を設定したことを
外交チャネルなどを通じてはじめて「事前通告」となります。
現場で伝えただけでは「事前通告」にならないのです。
また、音声では中国側からの無線に、
自衛隊側が「Copy」と返事していて、
これを中国側は日本側も同意していたはずだと主張しているのですが、
これは単に「聞こえた」ぐらいの意味しかありません。
こんな説明、軍事専門家でなくても、わかる嘘です。
火器管制用レーダー照射といえば、7年前に
自衛隊の哨戒機に韓国の駆逐艦から照射されるという事件がありました。
この時の韓国の言い分も幼稚で、
使用していたのは探索レーダーで、哨戒機を追跡する目的ではない
北朝鮮の遭難船のためにレーダーを稼働したのを日本側が誤解した
日本側が低空威嚇飛行を行ったので
などと説明が二転三転。証拠とする幼稚な動画もYouTubeで公開しました。
だいたい、ほぼ丸腰のP-3Cという哨戒機が他国の駆逐艦を追い回すなんて、
自殺行為にほかなりません。
韓国は軍事専門家のみならず、世界に恥を曝すことになったのでした。
中国からの火器管制用レーダー照射事件の前から、
中国は各国に日本を非難するように働きかけているものの、
今のところ、それに応じた国はありません。
少なくともG7は日本の味方です。
それどころか、火器管制用レーダー照射事件後は、
イギリスが当該海域や台湾海峡などで中国が軍を展開するなら、
ただちに軍を派遣する用意があるなどと言っています。
イギリスは今、中国との関係を再構築しようとしていますが、
それでも、こういう強いメッセージを発しているのです。
日本よりもはるかに中国への依存度が高い韓国ですら、
中国の求めには応じていないのです。
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2022-02-20/R7KTXKT0G1LG01
オーストラリアはそれを「威嚇行為」と断じ、
中国の思い通りにはなっていません。
せいぜい、
お仲間のロシアとこういうことを繰り返すだけしかできないのです。
中国の行動は地域の平和と安定に資するものではない。日米同盟はかつてないほど強固で安定している。同盟国である日本に対するコミットメントは揺るぎなく、本件およびその他諸問題において緊密に連携している。
— ジョージ・グラス駐日米国大使 (@USAmbJapan) December 10, 2025
— ジョージ・グラス駐日米国大使 (@USAmbJapan) December 10, 2025
米国務省報道官のコメントです。
もちろん、米軍との同盟関係は心強いのですが、
対処すべきなのは日本です。
特にトランプ政権がモンロー主義なんかを持ち出していますので、
南北米大陸のことを優先するでしょう。
日本には防衛力が必要なのです。
それと、ウクライナ危機への関与をやめないこと。
アメリカは同盟国ですが、それ以外の欧州各国が日本の味方なのは、
国際秩序のためというのは当然ながら、
欧州各国が順当事国であるウクライナ危機で味方になっているからでもあります。
これまで中国は日本を威嚇すれば、
日本のメディアや世論が味方になると考えていました。
メディアはともかく、世論のほうは上手くいっていないようです。
そのあたりの焦りもあるかと思います。
Xが中国国防省(Ministry of National Defense of China)のアカウントを停止しました。
複数のアカウントを連携させて世論操作を試みる影響力工作の一環として、
停止措置を講じたとされます。
工作は別のアカウントや、別のサービス、
目に見えない形で続けられるでしょうが、
プロパガンダ拡散に乗せられないようにしましょう。
高市総理の予算委員会での答弁で、
多少は彼女を非難する人たちが見られた日本ですが、
中国の言い分や行いがあまりといえばあまりなので、
メディアのほうも、中国の味方をするのはだんだん難しくなっています。
そこに焦りが見られます。
一党独裁から習近平個人の独裁政権になりつつあるあの国では、
習近平の考えが全てです。
彼に気に入られ、排除されないようにするために、
役人たちが忖度することであの国は動いています。
対日については、そこで成果を上げられていません。
中国政府は、自国民に日本への渡航自粛を求めていますが、
在日中国大使館は「地震が多発しているので」と正当化を始めました。
地震の前から行っていることに後付けする幼稚さです。
中国での大地震では度々日本は救助隊を派遣してきたものの、
中国が日本での地震を利用しているあたり、
日本で味方を減らしていることに気付かないようです。
