参政党Q&Aブック 基礎編
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投開票日まで残り1週間となった参議院選挙。
ここまでの印象では、
自公の過半数割れは避けられないのかなといったところです。
先の東京都議会選挙で自民は大敗し、
公明の場合は、これまで8回連続で候補者全員が当選していたものの、
2人が落選。そのうち、池田大作氏ゆかりの大田区で負けたのは、
衝撃的でした。
都議選では、いつも都政だけではなく、
国政に関する主張も繰り広げられていて、
今回の場合、有権者が今の政権に対して強い不満を持っていると感じました。
その受け皿となったのが都民ファーストでしたが、
参院選に都民ファーストはいません。
反自民、あるいは反自公の票がどこに流れるのか、
参院選の結果はそれ次第かと思います。
参政党が注目されているのも、
浮動票の受け皿の一つと目されているからでしょう。
前回も参政党の危険性をお書きしましたが、
今回も参政党のトンデモぶりについてお書きしたいと思います。
通常の子供たちと全く同じ教育を行なえば問題ありません。そもそも、発達障害など存在しません。
これも党公式の『参政党Q&Aブック 基礎編』にある記述です。
同書では「ドラえもん」のキャラクターを例に、
「のび太」は勉強が苦手だが、あやとりが得意、
「しずか」はきれい好きで毎日入浴しているが、
これらは、
総じて発達障害の傾向があると見なされてしまう
としていますが、発達障害は一つの個性のみで
診断されるような単純なものではありません。
毎日入浴しているから発達障害なんてことは絶対にありません。
すべてにおいて、雑に物事を考えているのが参政党です。
もっと危険なのが党が公表している「新日本憲法(構想案)」です。
これによれば、国民主権ではなくなります。
また、基本的人権は保証されず、
言論・表現の自由もありません。
現行憲法第十四条の法の下に平等に相当するものはなく、
人種、信条、性別で差別しても憲法違反ではなくなります。
もちろん、個人による差別のみならず、
国家権力による差別が可能なのです。
現行の第三十九条では、遡及処罰を禁止していますが、
これは、ある行為が行われた時点で違法ではなかったものの、
のちに施行された法律により裁かれることがないというものです。
この条文が「新日本憲法(構想案)」にありません。
つまり、権力者は誰かを処罰したいと考えた時に、
大義名分を用意して、罰することが可能になるのです。
実際に、世界の歴史ではよくあることで、
それを現代の各国は禁止しているのです。
現行憲法にある侵略戦争の放棄もありません。
彼らは、軍事力による国際紛争解決を是としているのでした。
また、この党は政治資金規正法違反の現行犯である可能性が高いです。
クラウドファンディングで資金を集めていて、
クラウドファンディングそのものは違法ではありませんが、
法人や団体は政治家個人に対して直接寄附できず、
年間5万円を超える寄附は、
寄附者の氏名、住所、職業、金額などを政治資金収支報告書に記載し、
公表しなければなりません。
そのために、匿名での寄附は禁止されているのです。
ハンドルネームのみ、第三者経由も禁止です。
選挙運動費用に充てる場合は、
政治資金規正法、公職選挙法の両方で規制されます。
このクラウドファンディングが適法に行われているのかどうか、
極めて怪しいと考えています。
私は泡沫政党として、このトンデモな連中を見てきましたが、
今回ばかりは違います。
自分が1票入れたぐらいで、国政に影響しないでしょ
その考えが間違いです。
国政で無力ならば、そもそも投票するだけ無駄ですし、
その考えによる票が集まれば、彼らは力を手にします。
参政党への投票は、日本をディストピアへと近づけます。