台湾有事は存立危機になりうる シーレーンの重要性 -安倍元総理の遺産-
予算委員会で立憲民主党・岡田克也元副総理が執拗に質問し、
高市早苗総理が答弁。
それを朝日新聞が総理が言ってもいないことを捏造し、
中国の大阪副領事が記事の見出しに反応しXで暴言をpost。
中国が日本を非難し、今も続いています。
問題となるのは、台湾有事が日本の存立危機になりうるかどうかで、
その点についてあらためて考えてみたいと思います。
日本が中東から石油やLNGなどの資源輸送に利用している主要なシーレーンは、
主にペルシャ湾、ホルムズ海峡を通って、アラビア海に出ます。
インド洋を横断し、マレー半島とスマトラ島の間にあるマラッカ海峡を通過。
南シナ海、台湾東方沖を通って、ようやく日本に辿り着きます。
問題は台湾で軍事衝突が起きた場合、
日本にどのような影響が出るかです。
南シナ海の航行が難しくなると、
スマトラ島の南のロンボク島とバリ島の間のロンボク海峡を通り、
カリマンタン島とスラウェシ島の間のマカッサル海峡を通過することになります。
フィリピン・ミンダナオ島の南を抜けて北上し、
船舶が日本に到達することになるでしょう。
問題はコストで、現在のシーレーンではなく、
南のルートを通ると、輸送に3日長くかかることになります。
8万6000ドル、1千万円以上の輸送費が多くかかるのです。
ガソリンの暫定税率だけですったもんだしたのに、
日本国民は、それに耐えられるでしょうか。
原油購入コストが2兆円規模で上昇し、
台湾有事になれば、超円安になるでしょうから、
輸送費がこの倍になってもおかしくありません。
日本経済が機能停止になりうる可能性もあり、
致命的なリスクとなるのです。
そんなことにならないために、
当時の安倍総理が提唱し、世界に広めたFOIPが重要なのです。
FOIPは「自由で開かれたインド太平洋」という外交戦略で、
日本が主導し、ASEAN諸国をはじめとする
地域内外の国々との協力や連携を重視したものです。
2007年、当時の安倍総理はインドの国会で「二つの海」と題し演説。
この演説がこの構想の始まりとなります。
共に海洋国家であるインドと日本は、シーレーンの安全に死活的利益を託す国です。ここでシーレーンとは、世界経済にとって最も重要な、海上輸送路のことであるのは言うまでもありません
志を同じくする諸国と力を合わせつつ、これの保全という、私たちに課せられた重責を、これからは共に担っていこうではありませんか
今後安全保障分野で日本とインドが一緒に何をなすべきか、両国の外交・防衛当局者は共に寄り合って考えるべきでしょう
安倍総理は日本とインド、アメリカ、オーストラリアなどを巻き込んで、
太平洋全域に及ぶ広大なネットワーク「拡大アジア」を構想。
2016年に安倍総理が第6回アフリカ開発会議でこの構想を発表して以降、
2018年には「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」と呼称され、
翌年にバイデン政権が追随。国務省が公式文書で発表しています。
日本の外交や安全保障では、
アメリカの言いなりだと言われますが、
FOIPは日本が提唱し、アメリカが採用した形で、
今はその概念を、ヨーロッパ諸国も理解しています。
だから、英仏をはじめ欧州各国は
中国から日本を非難するように働きかけられても、
中国の思い通りにはならないのでした。
イギリスの国防大臣は、
必要であれば、インド太平洋地域で戦う用意があると発言し、
フランスのマクロン大統領と高市総理は、
台湾海峡の現状を変えようとする
いかなる一方的な試みにも反対する点で一致しています。
これはFOIPに基づく「航行の自由作戦(FONOP)」に則った立場です。
インド洋、南シナ海、東シナ海などは
自由で航行できる開かれた海であるべきだというのがFOIPで、
関係諸国は、力を合わせて守りましょうという考え方なのです。
言うまでもなく、提唱の動機には中国の軍事的、経済的台頭があります。
南シナ海などでは独自の基準で身勝手な領海を作りだし、
島を占領し、軍事拠点にできるようにしました。
シーレーンの航行が不可能になるリスクを避けるため、
FOIPが必要だったのです。
台湾有事は、日本のエネルギー、経済、そして領土の安全保障にとって、
国難となることは間違いないのです。
