
また米がない
いつも利用しているスーパーマーケットの店頭から
ほとんど米が消えています。
消える少し前にはカリフォルニア産の「カルローズ」も並んでいましたが、
それもありません。
高い、高いといわれ続けていますが、
また、お金を出してもなかなか買えない状況かもしれません。
昨年8月のものですが、
この時はまだ、
私は収穫期を過ぎればある程度市場に供給されると考えていましたが、
結果はご存じのとおりです。
農水省は米の需要と供給の数値を本当に把握しているのでしょうか。
把握しようとしているのでしょうか。
少なくとも、昨年春の時点で
農水省は「米余り」の状況が続いていると認識していました。
それから間もなく、米の価格が上昇し始め、
在庫が払底する業者多数、備蓄米の放出が決定されることになります。
ただ、1月末時点の大手集荷業者の集荷量は221万tで、
前年同月比で23万tの減少。
初回の備蓄米放出の時に「消えた21万t」としていましたが、
それよりも大きな値です。
農水省は流通の実態の把握に努めているといえるのでしょうか。
財務省は輸入米の活用拡大を提言しましたが、
農水省にその考えはないようです。
日本の農家を守るためですが、
本当に今までの農政で農家は守られているのでしょうか。
今、米価が高騰しているものの、
そのぶん、米農家が大きな利益を上げているかといえば、
そんなことはないでしょう。
集荷業者は運送経費のみ上乗せをして利益は乗せていないということが、数字の上でも明らかになった
江藤農水相はそう述べているのに、
特に農家が儲かっている様子はないのです。
初回の備蓄米放出の時に、江藤農水相は
転売などで利益を上げようとする業者の存在を窺わせましたが、
2回目ではそのような行為は確認されなかったとしました。
つまり、農水省は米の流通を把握できておらず、
どの程度需要があって、どの程度市場に供給されるのか、
把握していなかったということではないでしょうか。
そのような業者がいるかどうかも実際はわかっていないのでは。
インバウンドで、外食産業での米の需要が高くなることはわかっていたのに、
米農家にほかの作物や飼料米への転作を促していたのですから。
もう既に、世の中は「米離れ」が起きています。
ウクライナ危機で小麦価格が上昇してきたものの、
まだ、米よりはマシです。
このままでは、日本人が米を食べなくなる時代がやってくるでしょう。
農水省は農政の失敗を認め、
ゼロベースで見直さねばなりません。