ビルやオフィスの3階以上の窓によく赤い逆三角形のシールが貼ってあるのを見かけますが、3階建て住宅の場合もこれが必要になってくるとは。


建築基準法では、3階以上の階には非常用の進入口を設置しなければならないとされていますが、非常用進入口の構造はかなり大掛かりな構造なので、代用進入口という簡易な方法を通常の住宅では採用しているようです。 でもこれも結構な制限。 一般的な方法は、窓の大きさを基準に合わせること。 消防隊が進入するための窓ですので、それなりの大きさの窓を3階にそれも道路側に設ける必要があります。 高さ120cm以上、幅75cm以上の窓か、直径1mの円が内接できる窓か。 普通の家は掃き出し窓とベランダの組合せで、基準に合わせるのですが、我が家の当初の計画では、3階は掃き出し窓もベランダも無い予定でしたので、掃き出しではない高さ120cm、幅75cmを満たす窓を付けるつもりでした。 でも、この窓、天井の高さの関係から床からの高さが90cm程度が窓の下端となってしまいます。 ベランダもなく手摺りが90cmの高さだと3階では怖いですし、他の建築基準法でも落下防止のため手摺りは110cm以上となっているので、どうしようかと。


結局、他の理由で間取りを変更し、広いベランダを3階に設けることになったので、掃き出し窓を作ることになり、この問題はあっけなく解消されたのですが、色々考えなければならず大変でした。 ではなくて、先人達が人命を重視してよく考えてくれたと感謝すべきでしょうね。


住宅が完成したら、あの赤い逆三角形のシールを我が家でも見ることになるはずです。

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