末期胃がんの診断までの経緯(前半)
ちなみに私はイギリスのロンドン在住で日系ではなくて現地の病院に通院しているので、診断の仕方や治療の薬の選び方が日本とは少し違うかもしれない。これまで自分で調べたり、日本のお友達に医療関係の知り合いに聞いて貰ったり、両親にがん相談センターに行って貰った得た結論はこれ。イギリスでまずは通院で標準治療を受ける。
ロンドンの治安の悪化と響の怖い経験
日本のニュース番組を見ていたらロンドンで治安が悪化していると伝えていた。警察の予算が減らされている為に捜査する人手が足りず、犯罪被害額が50ポンド(約7千250円)以下の軽犯罪は放置されている。ひったくりや商店からの強盗が増えて一時悪名高かったニューヨークよりも危ないと。
私の職場には地域の警察からの発生した犯罪と対策のメールが定期的に送られて来ていた。それによると確かに中小企業を狙った空き巣が増加し、モーペットで歩道に乗り上げてカフェのテーブルから、または使用中の人の手からスマホを奪う事件が毎日のように起きていると記されていた。
対策はスマホを屋外で使わない、仕方なく屋外で使う時は周囲をよく警戒する、飲食店の屋外席で手元だからと油断してテーブルの上に置いておかない。もし万が一狙われたら抵抗せずに渡す。相手は武装している場合もある、携帯電話は買い替えられても命は替えがきかない。
響の通う学校でも携帯電話を学校に持って来ていけない主な理由は『強盗のターゲットにならないように。』だった。『校内で高価な携帯電話の紛失や盗難があっても学校は責任持てません。』というのももちろんある。
こんな事を考えていた暖かい日曜日の午後にいきなり事件は身近に起こった。近所の公園に同級生のお友達と遊びに行っていた響が駆け込んで来てアワアワ言っている。響は叱られた時や本人が怒っている時にわざとアワアワ言って私達を困惑させるが、今回はどうやら本当にパニック状態でわざとではない。
要領を得ないので質問作戦。
私: 気がついたら自転車が盗まれてた?
響: ノー。
私: 財布無くした?
響: ノー。
私: お友達とけんかした?
響: ノー。
ようやく落ち着いて話せるようになった響によると、公園を同級生(12才、日本なら小学6年生)のAくんと歩いていたら不審な男3人に気が付いた。1人は18才位、残りの2人はまだ15、6才で髪の毛が全く見えない程深くフードを被っていた。彼らは顔にマスクをつけてから響とAくんを追いかけ始めた。
慌ててAくんと2人で逃げ出したが途中分かれ道でバラバラになってしまい、響1人だけで追いかけられていたら母子の家族連れに行きあった。すると男3人は引き返して今度はAくんを追いかけに行ってしまった。それから家までずっと走って帰って来た。Aくんが心配だと。
Aくんは携帯電話を持っているけれど丁度電池切れしたところだと言う。Aくんのお母さんに即電話するもまだ家に戻っていないそう。透が公園に自分で見に行こうとしたけれど、男の子が1人不審者3人に追いかけられて所在不明なんだからまずは110番(イギリスは999)に電話して貰った。
電話で警察に家とAくんの家の詳細と事件のあらましとを説明している間に、Aくんのお母さんから留守電が入っていた。Aくんのお母さんが公園に駆けつけたら、Aくんは無事に母子のグループに保護されていた。Aくんも追いかけられている時にこのグループに行きあい、犯人達は諦めて去って行ったそう。
その後も母子のグループは怖かったら側にいなさいと言ってくれたので、一緒に園内を歩き回って響の事を探してくれていたそう。親切な人達、この位の公共心を持つ人々が周りにいてくれる世の中はまだ信頼できる。そして怖かっただろう現場に残るなんて、なんと友達思いのAくん!
手ぶらで無料の市民公園で遊んでいる12才が大金を持っている訳もなし、男3人の狙いはスマホか単なる嫌がらせか。響が一緒に登下校する近所の同級生も最近同じ公園でスマホを奪われたそう。知らなかった。早く言え。ま、それでも遊びに行かせてたとは思う。日曜日の午後3時、4時の話だ。
警察はAくんの家に行って事情聴取はしたが、怪我や物的被害もないので捜査はしないのだろう。我が家に響に会いにも来なかったし。ただ通報してこういう1件があったと記録しておいて貰う事には意義があると思う。不審者3人が武器を持つなど激化する前に捕まって矯正されて欲しい。
深くフードを被りマスクをつけて顔を隠した男達に追いかけられるとは相当な恐怖体験だ。でも響は意外と打たれ強い。Aくんが事情聴取を受けている間は1人でipadでゲームをして待ち、Aくんから電話がかかって来ると『明日、学校で話のタネになる!』と盛り上がっていた。
その前にX-boxで噂はあっという間に広がったよう。響とAくんがグループ・プレイ・モード(?)に入ると小学校時代の同級生とかいつもの面々が声で登場してワーワー話しているのが隣の部屋まで聞こえた。起きた事を人に話すのは心の負担を軽くするよね。
響の12才、透の47才の誕生日祝い
私はベッドから起き上がれてもまだ子ども達の大好物のトンカツをあげる体力はとてもじゃないけどない。そこでこの間やったばかりだけどまた透がまたお刺身を買って来てくれた。透が初めてお刺身を切る事に挑戦してバースデーケーキっぽく仕上げたのがこちらの写真。
お誕生日おめでとうボーイズ!
私達から響への誕生日プレゼントは本人の希望で現金。私から透への誕生日プレゼントはトランスポート・ミュージアムのサイトで買ったレトロなロンドンがテーマのイラスト入りのコースター。本当はもっと本人の好きなチョコレートとかにすれば良かったのに準備が疎かだった。
そして父の日の父へのプレゼントも先週新たな抗がん剤治療のサイクルが始まる前に手配していたのにクレジットカードの支払いがキャンセルされてしまった。すぐにクレジットカード発行先に電話してロックを解除して貰えば良かったけれど寝込んでてできなかった。こちらもごめんね。
夜、寝る前に私の手を握った透が「ちょっと熱い。熱があるんじゃない?」と体温計で熱を計れと言う。確かに37.2度で微熱があった。そんな風に微妙な変化を気にかけてくれる夫の優しさに感涙した。
おしゃれな観葉植物のショップとイースト・ダレッジ住宅街散歩
良いお天気のペッカム・ライ公園を散歩した。
ラベンダーがもう咲いている。
髪の毛がまだある内にと記念写真。
最近イースト・ダレッジのロードシップ・レーンにできたおしゃれなおしゃれな観葉植物のショップ、ペアスプリング(Pearspring)。観葉植物以外にも素敵なプラントポット、ビンテージ風プリントの入ったティータオルなどのアクセサリー類も売っている。
この夏、前庭と裏庭の改装をしたいなと思っていてピピッと来たお宅のデザインを写真に撮って集めている。こちらは玄関ドアのダックエッグ色が良い。
タイルの背景の淡いダックエッグが玄関ドアの色をピックアップしている。
こちらのお宅は改装したてのようで白いペンキが真っ白で眩しい位。内側に植木か花を植える為のスペースが作られている。これはレンガを沢山使うし高くつきそう。玄関ドアへのアプローチの白黒モザイクも、シンプルなグレーのタイルも良い。
同じお宅を違う角度から。玄関のドアもグレーで上品だ。真新しい木の支柱があり、これからドアを取り付ける所と思われる。この支柱とドアはきっと白かグレーにペイントされるだろう。
こちらのお宅も定番の白黒チェックもアプローチ。庭の床にはレンガの壁と同色の小石を敷き詰めてある。壁を伝って伸びる植物も見た目が良いけれど、レンガを傷めるのではとちょっと心配。ドアのベージュ色も素敵。
同じお宅のロンドンでは市から各戸必ず2つ3つはゴミ回収の大型容器を渡されている。写真右の青と茶色の物体がそう。これは色は選べないし美しい物ではないので置き場所に困る。
末期胃がんの診断を受けて
先月の5月16日にがん専門医からタイトル通り、末期胃がんの診断を受けた。
余命は延命治療をしないと6ヶ月で、しても平均で12ヶ月だそう。
私は現在47才で今年の夏には祝結婚20周年、祝人生の半分英国在住になる。
それで初めて夫婦水入らずの日本での第2のハネムーンを計画していたのに。
子ども達が独立したら夫婦共白髪で仲良く過ごす未来を想像していたのに。
響がティーンエイジャーの姿も香蓮が成人する姿も見られないとしたら残念だ。
家族で東京に滞在して観に行こうかと言っていた東京オリンピックも無理か。
思えばここ1、2年の間に同級生や同年代の友達、その伴侶達が病を得ていた。
今度は私の番だ。遅かれ早かれ人は生まれたら必ずいつか死んで行く。
純真無垢な何の罪も持ちようのない赤ちゃんや子どもも日々亡くなっている。
私はこれまで大病もなくやりたい事は大概叶えて来られてとても幸せだった。
体力と精神力は普通だったら40代終わりから3、40年かけて少しづつ衰える。
その間に仕事、趣味、社交、家庭の場でできる事を少しづつ諦めて行く。
私の場合はそれを急に1年で経験するのだ。その大変さは想像したくもない。
余命の予測は幅があるもので、がんが治療にどう反応するかでも変わるだろう。
奇跡でがんが消えるかも知れないし画期的な新治療法が見つかるかもしれない。
希望は捨てないでも来たる死に備えてこれからの日々を大切に過ごしたい。
特に両親、妹、夫、子ども達とは思い出を増やして未来への言葉も残したい。
ブーランジェリー・ジェイド(Boulangerie Jade)
今週は透と響の誕生日の週なのに私の抗がん剤治療のサイクルで1番苦しい時で何もできていない。香蓮が私の代わりに響にチョコレートケーキを作ってくれたくらい。それでも点滴から5日間経ってベッドから離れられるようになって来たので散歩に出た。
メロンスムージーと書いてあったのでメロンスムージーを期待してたのに、これはウォーターメロンスムージーだね。悪くはないけれどちょっと薄い感じ。
透のポーチドエッグは黄身が半熟ではなくてほぼ茹で玉子で、他の客で同じ物を頼んだ人はそれを店の人に伝えていた。店の人は「作り直します。」ときちんと対応していて客が「そこまでしなくて良い。」と。そこで「コーヒー代をこちら持ちにいたします。」と言っていた。これがこの日のスペシャルメニューだったのでひょっとしてポーチとエッグを事前に大量に作り、注文が入ったら湯通しして温めて出している疑惑・・・。
私はクロックムッシュー頼んだ。普通はハムと一緒にホワイトソースが入っているはずなのに代りにモッツアレラチーズが入っていた。それもおいしいかも知れないが私はトロッとしたホワイトソース食べたかったの。半分食べるのがやっとだった。
完全に私側の事情で1サイクル目の抗がん剤点滴の日にスモークサーモンのサンドイッチを、2サイクル目の時はスモークサーモンとフレッシュサラダを食べた為に悪い連想ができてしまった。スモークサーモンとフレッシュサラダを見ると気持ち悪くなる。え〜ん。透の皿を見ないようにして食べ、私の皿のサラダも食べる気が起こらなかった。
次回の点滴では何を食べよう。別の物を食べたらそれにも嫌な記憶が付いて食べられなくなるのか。おにぎり持ってく?でもそれこそご飯が食べられなくなったら困る〜。
そこまで気持ち悪くないからと前回のサイクルの時より早めに吐き気どめ服用をやめたのも良くなかったみたい。うっすら気持ち悪さを抱えながら無理に食事をする程に辛い事は無い。
失敗スクランブルエッグと求人広告
朝食に透にスクランブルエッグ丼を作って貰った。お茶漬けと素うどん以外の物を食べる気になれたので少しでもタンパク質を取らないとと思って。ざっと作り方を説明したけれど出来上がりはやっぱり私の好みより固めになっていた。それはともかくどうして黄身と白身が分かれ気味なのか不思議だった。
夕方にベッドから起き出して他にすぐできる食べられそうな料理が思いつかず、自らスクランブルエッグを作っていたら透が言った。「卵ってフライパンに入れる前に混ぜるの?」は〜。サタデー・キッチン(注1)ってテレビ番組で、スクランブルエッグをいかに早く作るか競う定番コーナーがあって何度も一緒に見ているじゃない。
いや、仕方ないよ。得意な事、不得意な事があって2人で得意な方を担当して来たんだから。私がテレビに音響システムを繋げと口だけで説明されても、実際にやろうとしたらきっとできない。これから1人になる透ができるように少しづつ教えても他の家事に加えて大人が2人いる時レベルでできる訳が無い。
レシピも書き残すけれど、人手がない中で子ども達にも協力して貰っていかに無理のない範囲で健康的な食事が用意できるか考えないと。焼肉のたれとか市販のソース類の利用を増やすのも手だなと思う。何か良いアイディアがあったら教えて欲しい。透は既に自主的に料理初心者向けの料理本は買った。
夕食後に久しぶりにコンピューターの前に座ってネットサーフィンしていたら、私が退職届を出したから当然なのだが私のポストを埋める為の社員募集の求人広告が出ているのを見て落ち込んだ。
注1: サタデー・キッチン(Saturday Kitchen)はイギリスのBBC1で毎週土曜日朝に放映されている料理番組。有名シェフがスタジオに来てゲストの大好き、または大嫌いな材料を使って料理をする。その中のコーナーがスクランブルエッグ・チャレンジだ。
響、5日間のスクールトリップから戻る
響が5日間のスクールトリップから戻って来た。なんでも素行の良い生徒だけが参加できるんだそうな。参加費は確か300ポンド(約7万3千700円)弱で、スイミング、ブライトンの水族館訪問、遊園地訪問、ボウリング、ハイキングなど盛り沢山だったらしい。私は2018年6月11日から2サイクル目の抗がん剤治療が始まったばかりでベッドに伏せっていた。家に具合悪い人が居て学校に通う毎日より泊りがけの遠足でクラスメート達と楽しい時を過ごせて良かった。私が1番苦しい時を目撃しないで済んで丁度良いタイミングだった。
戻って来た響が抱えて居たのは身長50cm位の大きなピカチュウのぬいぐるみだ。遊園地の射的ゲームで当てたんだって。靴下までは分からないが新調したばかりのトラックスーツボトム類はちゃんと持って帰って来た。ほっ。それと荷物からはこちらのがん患者支援のチャリティー作成の抗がん剤治療についてのブックレットも出て来た。私も透も渡してないのに自主的に持って行って道中読んでいたみたい。母親の病気の治療について理解しようとする、ちょっと大人な行動にまたほろ っと来た。最近は涙腺の弱さに拍車がかかって来た。
オーストラリアビーンズ(Castanospermum australe)
最近のプラントショップ兼ライフスタイルショップ訪問で購入したオーストラリアビーンズ。英語名を知るのに大分時間がかかった。差してあるラベルにはCastauoと書いてあり、確かにそれでイメージ検索をするとこの植物の写真が少し上がって来るけど育て方は出てこない。
しばし検索して日本語ではオーストラリアビーンズ、英語の学名はCastanospermum australeだと分かった。WikipediaによるとMoreton Bay ChestnutかBlackbeanがよく使われている名前だそう。オーストラリアビーンズの名前の通り、大きな豆がパカっと割れてそこから芽が出ている。
流行りのガーデン・センターとナンヘッドの住宅街散歩
ナンヘッドの駅前にあるザ・ナンヘッド・ガーデナー(The Nunhead Gardener)というガーデン・センターへ行って来た。こちらもイースト・ダレッジにあるペアスプリング(Pearspring)同様に、植物とそれ関連のアクセサリー類以外の物を売っている。家庭用品やビンテージの家の装飾品、更には香水まで揃えてライフスタイルを提案している。その趣味が良いので時々見に行きたくなってしまう。
ついでにナンヘッドの住宅街散歩を歩いて、家の前庭の改装のインスピレーション探しをする。イースト・ダレッジの時と同様に、我が家と同じビクトリア朝時代に建てられた家の多い住宅街だからとても参考になる。
これは最近の家。周りのスタイルに合わせてはあるけれど。この床材、シンプルなのが良いけれどちょっと個人の家というよりは公共のスペースっぽいかな。
きれい。あえて白い花が咲く植物だけを集めた前庭を見た事がある。素敵だった。
こちらも主張しすぎない色の床材でレンガの量を抑えて生垣にしてある。緑は素敵なんだけれど我が家、生垣の根が家の下に伸びて壁にヒビが入ったからな〜。
ブルーとグレーのカラースキーム。でも白黒のアプローチの白はクリームで窓の周りは真っ白でちょっと合わない気がする。門扉の下のグレーのコンクリートの部分も大きすぎるかな。
同じ家の壁。
こちらもシンプルな床材。屋根からの樋の水が通る所にはグリルが被せてある。生垣はラベンダー風だけど色がピンクだから違うだろう。植木じゃなくて木位にしっかりしている多年草植物だったら建物に影響する程根は伸びないだろうか。これは専門家に聞かないと分からないや。
お〜。この家のレンガ塀と鉄の柵はかなり好き。柵の上の部分が尖ってなくて丸いのが良い。まだ植えられたばかりのこの植物も好き。
このお宅のネコちゃんかな。
お〜、このだまし絵風のアプローチのモザイクのデザインも良い!シンプルに黒とグレーでまとめているのも素敵。
ん〜、この黒とクリームとテラコッタのタイルの色の組み合わせは元々のデザインに近い。鉄の柵のデザインはあまり好きじゃないな。防犯上は良いんだろうけど。
こちらの玄関ドアは最近の流行りの淡いパステルカラーではなくていかにもビクトリア朝時代っぽい赤紫色だ。最近改装されたばかりのようでキレイ。どこも改装仕立てという事は住民がどんどん入れ替わっているという事だ。
同じ家を違う角度から。お隣の濃い青い玄関ドアも良い。
































