胆石について
胆石は昔から「3Fの人」に多いと言われる。 Fatty、 Forty、 Female、 つまり太った40歳代の女性に多い。 確かに、 女性のお腹を触診すると、 ほとんどの人が冷たい。 つまり、 冷えたお腹の中で物が固まり易いということだ。
胆汁の成分(昔はビリルビン石が多く、 今は欧米食の影響でコレステロール石が多い)が固まったのが胆石故、 お腹の冷えと胆石の発生は大いに関係がある。 胆石のある人は、 「お腹を温め、 胆汁の流れをよくする。」ことである。
●鍼灸治療
①背部
・足の少陽胆経右肩井穴、 手の太陽小腸経右天宗穴、 足の太陽膀胱経右膏盲穴、 右膈兪穴、 右肝兪穴、 右胆兪穴、 右脾兪穴、 右胃兪穴、 右三焦兪穴付近に圧痛、 反応良導点を求めて強刺激を与える。
②腹部
・足の厥陰肝経右上期門穴、 足の少陽胆経右上日月穴、 右期門穴、 右日月穴、右期門穴、 右日月穴、足の陽明胃経右梁門穴、 右太乙穴、 右大巨穴、 足の少陰中注穴付近に圧痛、 反応良導点を求めて強刺激を与える。
③下肢部
・足の少陽胆経右陽陵泉穴、 右胆嚢点穴、 右足臨泣穴、 足の厥陰肝経右太衝穴、 右中都穴、 右蠡溝穴付近に圧痛、 反応良導点を求めて強刺激を与える。
●その他の対策
1)「腹巻」をしてお腹を冷やさないようにする。
2)右上腹部に「生姜湿布」を毎日、 風呂上りにする。
3)エビ、 カニ、 イカ、 タコ、 貝、 牡蠣の「魚介類」には、 胆汁の流れをよ
よ くするタウリンが含まれるので、 毎日食べる。
4)ヨーロッパでは「レモン」1個の搾り汁をコップ1杯の湯に注ぎ、 1日数回飲むという胆石の民間療法がある。
5)石を溶かす作用があるセロリ入りの「生ジュース」を飲む。
・ニンジン2本(約400g)→ 240cc
・リンゴ2/3個(約200g)→ 160cc
・セロリ(約100g)→ 70cc
=計470cc(コップ2・5杯)を毎日飲む。
6)胆石発作の痛みには、 「梅干し番茶」を飲むと痛みが和らぐことが多い。
作り方: 湯飲み茶碗に梅干し1個の果肉を入れ、 すり下し生姜を適量加えて、 熱い番茶を注ぐ。
通風について
通風とは、 「細胞の核酸のプリン体の最終代謝産物である尿酸が、 足の親指をはじめ
、 色々な関節に沈着していき、 そこに炎症を起こす病気。」である。 腫れが生じるとことと、 風があたっただけでも起こる激痛が特徴で、 「通風」という名称もここに由来する。 プリン体は、 肉類やモツ類、 ビールに多く含まれているので、 美食している人や、 アルコールを飲む量が多い人によく発生する。
尿酸は心臓、 血管、 腎臓にも沈着して、 心筋梗塞、 血栓、 腎臓結石、 腎不全の原因にもなる。 しかし、 通風がよく発生するのは、 心臓から最も遠い足の親指である。 このあたりの体温は27~28度Cしかなく、 体の中では一番冷たい。 そのために、 ここで尿酸が固まり、 通風の発作が起こる。 従い、 通風も「冷えの病気」と言える。
●鍼灸治療
1)急性期
①局所への皮透刺鍼法
・発赤、 腫脹している局所の頂点並びに健康部との境目に1~1.5cm間隔に刺鍼、 10~15分置鍼する。 抜鍼時EAP(直流電気鍼:良導絡)刺激を行う。
②糸状灸施灸: 皮透刺鍼部に各1壮ずつ施灸する。
→ 足の太陰脾経大都穴、 太白穴等に施術する。
2)慢性期
①五臓の機能を整えるために、 施灸。
→ 足の太陽膀胱経膈兪穴、 肝兪穴、 脾兪穴、 腎兪穴に施灸。
②排尿を促すために、 施灸。
→ 任脈水分穴、 気海穴、 足の陽明胃経水道穴に施灸。
③局所の血行をよくし再発予防のために、 施灸。
→ 足の太陰脾経大都穴、 太白穴、 足の厥陰肝経行間穴に施灸。
●その他の対策
1)「足浴」を1日に1度して足を温め、 足の血行をよくする。
2)「入浴」は全身浴の後に半身浴をやり、 発汗と排尿をさせて尿酸の排泄を促す。
3)「生姜風呂」も足を温め、 発汗・排尿を促して尿酸を排泄するので、 通風の予防
に よい。
4)「ホウレンソウ」には尿酸の分解・排泄を促す作用があるので、 ホウレンソウの胡麻和え等にして毎日食べる。
5)生ジュースとして、
・ニンジン2本(約400g)→ 240cc
・リンゴ1個(約300g)→ 240cc
・セロリまたはキュウリ(約100g)→ 70cc
=計550cc(コップ3杯)を毎日飲む。
・セロリには骨、 血管、 腎臓に沈着している尿酸の沈殿物を溶かす作用がある。
キュウリは排尿をよくして、 尿酸の排泄を促す。
6)ウォーキングはエネルギー代謝を高め過ぎないように、 「スロー歩き」(分速60メートル位)で1日30分以上、 週3日以上やるといい。 何故なら、 尿酸は体内のエネルギー代謝が亢進すると大量に産生されるから。
7)「キャベツ」と「ワカメ」のサラダに「黒酢」をかけて食べる。 キャベツ」やワカメは尿をアルカリ性に傾け、 尿酸の排泄を促す。 また、 黒酢も尿酸の排泄に有効。
8)痛みがある部分に「キャベツの葉」を当てる。 通風発作が出たら、 キャベツの葉にアイロンを当て、 葉が萎びてから痛みの部分に数枚重ねて貼るといい。
多逢聖因 PARTⅡ ― ひとは、 邂逅によりどこまで成長できるか (8)
T氏の目の前には止めどなく、 如何なる情報もやって来る。 実は、 氏の友人であり居合い抜きの達人であるA氏が現在氏のために氏の山から取ってきた木で太刀を作っている。 完成間近なためT氏に連絡しようとしていたが、 氏自らがやって来るような予感がしたためそのままにしていると、 予想通り公園で居合い抜きの修練をしているA氏の目の前に氏が現れた。 ここには目に見えない何かが介在し、 両者を引き合わせている。 T氏は今何事に於いても、 目に見えない何物かに突き動かされ、 行動している。 先日も、 卒業した東洋医療専門学校に通常総会出席と記念講演聴講のため出かけた。 そこでも、 将来の医療施術につながる「刺絡鍼法」に出会うこととなる。 それでは、 「刺絡鍼法」について、 少し説明を加えることとしよう。 日本刺絡学会定義によると、 「刺絡鍼法とは、 皮膚、 経穴、 血絡を選択し、 三稜鍼またはその他の鍼具を用いて浅刺し、 少量の血液を放出して経絡の流行を疎通せしめ、 症状を緩和し、 疾病の治療をはかる方法である。」と言うことになる。 実演のとき、 氏は施術者の鍼を指先に受けた。 すると手が軽くなった。 施術者は、 更なる手技を披露すべく、 上半身裸になっている氏の身体をチェックしたが、 見当たらない。 そのとき、 聴講者の中から、 この女性の肩部に「細絡(皮膚組織の浅層に出現する毛様血管腫:淡紅色ないしは暗紫色を呈するボーフラ状で、 肉眼で見ることの出来ない皮膚乳頭下層の動静脈吻合枝の膨大したもの)」がありますとの声が挙がった。 氏は健康良好のため、 そのような「細絡」が何処にも見当たらなかったのである。