『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』 (2017) 大根仁監督 | FLICKS FREAK

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いやぁ、映画って本当にいいもんですね~

 

『モテキ』(2011年)、『バクマン。』(2015年)、『SCOOP!』(2016年)と独特のセンスでいい作品を作り出している大根仁監督最新作。

 

「力まないカッコいい大人」と奥田民生を崇拝する35歳の雑誌編集者コーロキ(妻夫木聡)。彼が、仕事で出会ったファッションプレスの美女・天海あかり(水原希子)にひとめぼれをする。 しかし、その出会いはコーロキにとって地獄の始まりだった。あかりに釣り合う男になろうと必死になるのだが常に空回り。そして、あかりの自由奔放な言動にいつも振り回され、いつしか身も心もズタボロに。

 

『バクマン。』は特に好きな作品で、前作『SCOOP!』もなかなかだったが(共に『モテキ』よりはいい出来)、この作品はかなりイマイチ。相変わらずの「らしさ」はあるのだが、本作は原作(渋谷直角のマンガ)に難ありか。というか、マンガであればいいのだろうが、映画にするとかなりとんちんかん。美女に振り回される情けない男というのはありなのだが、あかりの「複数の男のそれぞれの好みの女でただいただけ」という行動そのものもその動機も意味不明。

 

ただディテールではかなり面白いところもあり、変人コラムニストを演じる安藤サクラのキテレツな演技と、男子の前と女子の前ではキャラを変えるという設定のあかりの女子会での「ゲロッパ!」(天海祐希演じる上司のマネ)は見もの。

 

奥田民生の楽曲が全編にフューチャーされ、彼のファンであれば少しは楽しめるのだろうが。次作に期待ということで。

 

★★★★ (4/10)

 

『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』予告編