こんにちは。宇都宮にある左官店、手塚左官店のブログ担当、塗子(ぬこ)です
先週末は、大雪になる・・・なんて話でしたが、雨に変わって良かったですね 雪だったら、大変だったと思います。
でも、寒い日が続くので温かい鍋が恋しくなりますね。
さて、大寒だった1月20日(土)に、【太子講】を行いました。
宇都宮左官業組合の総会と新年会も兼ねた行事になります。今年で151年目の太子講になるそうです
太子講とは
日本全国津々浦々でおこなわれている行事です。「講」というのは、「共通の信仰対象を持ち共に信仰を深めて参りましょう、という人々の集まり」といったところでしょうか。聖徳太子を奉賛するこの講は、すでに室町時代の終わり頃から始まっていたようです。太子の忌日は2月22日といわれていますが、お正月の22日を「太子講」の日と定め、大工や左官、その他建築業組合に関係する職人がお寺にあい集います。宝前に聖徳太子像をお祀りし、曲尺や墨壺、ヨキなどの大工道具をならべて聖徳太子への報恩感謝の念をささげます。そして、一年間の作業安全と、家内安全、事業の繁栄などを至心に祈るのです。聖徳太子が建築関係の職人さんたちから崇められるのは、四天王寺や法隆寺などの巨大建築に太子が関わり諸職を定めたということから、聖徳太子を守護神として崇拝するようになったと言われています。
昔は、この講が、1年の初めに開催する組合の話し合いの場であったらしく、向こう一年間の日給などがこの場で決定されていたと聞きました。
信仰だけでなく実務的な場でもあったんですね。
その名残というわけではないのでしょうが、総会と新年会を行っています。
飾られている、聖徳太子の掛け軸は、聖徳太子が幼少期、16才の頃の姿なんだそうです。
江戸時代には太子講は盛んに行われていたそうです。職人達の結束を固める集会として建築関係者が集まり執り行われていました。
具体的には、「聖徳太子の掛け軸」を掛けてご祈祷した後に食事をしたり、職人仲間でその年の日当を割りふりを相談したり、欠員補充の話し合いなどを行っていたとされています。
ちなみに、太子講でまつられる聖徳太子像は、一般的な太子像とは異なり、差し金(曲尺)を持った姿で表されています。聖徳太子が中国から持ち込んだとされる差し金は、現在も大工仕事に欠かすことのできない重要な道具であることから、建築・木工の守護神たる聖徳太子を表すシンボルとされています。
左官の技術は大陸から伝わり日本独自の文化や技術に発展しました。
今ある技術も古来からの人々が時代時代に合わせながら受け継いできた技術です。
太子講も行う地域が減りつつあるそうですが、これからも職人さんの交流の場として、続けていけたら良いなと思います。
コロナも落ち着いてきて、このような行事もコロナ前のように行えるようになってきました。
ですが、まだまだ業界を取り巻く状況は厳しいと聞きます。 少しずつでも良い方向に向かうように、直会(なおらい)をして左官のこれからが発展するといいなって思います
決意も新たに今年も頑張っていきたいと思います