部品取り用のフェライトアンテナが手元にあったため、前から気になっていた中波用アンテナチューナーを作りました。
参考にしたのは下記サイト。
いつも参考にさせて頂いているミズホ通信研究所さんです。
このアンテナチューナーは他にも色々な方が自作・紹介されています。
回路図。
KiCadで作成。部品の向きが不自然ですが、そこは大目に見てやって下さい(;^_^A。
使用したフェライトアンテナはソニーの往年の名機ICF-SW22のジャンクから外しました。
フェライトアンテナのインダクタンスは、コイルがこの位置で625μH、下の写真のように真ん中にずらすと700μH近くになりました。
元のコイルの両側にコイルを追加。それぞれ10回巻きで6μHほど。
ポリバリコンは340pF×2連で680pF。
全体の様子。このケース、どこかで見たことがあるような…。
そうです。これまでに投稿で何度か登場したものの流用です。
淡路島にも連れて行きました。
手ごろなケースが無かったため、改造してリニューアルすることに。
完成形。
選局つまみを変え、タップスイッチを追加しただけで、ケースを流用したとは思えない仕上がり(笑)。
左側のBNCコネクタにもアンテナを接続出来ますが、基本的にこのまま(内部のフェライトアンテナのみ)で使用します。
コイルのタップスイッチにより、650~3,600kHz、250~1,600kHz辺りをカバーしそうです。
このBNCコネクタと受信機とを接続します。TRはスルー切り替えスイッチです。
<受信実験>
窓際ではなく、あえて居間にあるテーブル(窓際から約2m)で受信実験。
建物は鉄筋コンクリート造。
受信機はアイコムのIC-R6を使用しました。以下の写真は、
左側:IC-R6内臓のバーアンテナで受信
右側:IC-R6内臓のバーアンテナはOFF、外部アンテナとして今回のアンテナチューナーで受信
した状態となります。
1.TBS 954kHz:
・内臓バーアンテナ:メータ振り切りではないものの、まずまずの状態。
・アンテナチューナー:メータが振り切り、効果てきめん。ノイズも非常に少ない。
2.文化放送 1,134kHz:
・内臓バーアンテナ:放送内容は聴き取れるものの、信号強度が弱く、ノイズが多い状態。
・アンテナチューナー:TBSと同様メータ振り切り。こちらも良好な結果となりました。
3.ニッポン放送 1,242kHz:
・内臓バーアンテナ・アンテナチューナー共に居間のテーブルではノイズのみ。
窓際だと問題ないのですが、ニッポン放送だけは他のラジオでも電波が弱い印象です。
送信所が木更津にあることも関係しているのでしょうか。
4.RFラジオ日本 1,422kHz:
・内臓バーアンテナ:放送内容は聴き取れるものの、信号強度が弱くノイズ多し。
・アンテナチューナー:メータは振り切らないものの、放送内容は十分聴き取れ、問題なし。
5.NHK、AFNなど:
NHK第1、第2、AFNは全く問題なし。比較になりませんでした。
その他、昨晩の夜間では関西のラジオ関西558kHz、毎日放送1179kHzも窓際では強力に聴こえ、これまでアンテナ(303WA-2)を使わないと聴こえなかった東京マーチスの放送内容も確認できました。
効果としては上々だと思います。
部品も少なく、短時間で作れるので、興味を持った方はぜひ作ってみて下さい。
~以下次号~