本日は1960年代にヤマハから出ていたエレキギターSA-50Bのご紹介。
「昔持っていたギター その2」でご紹介したSA-50の後継機種です。
このギターは1969年製。シリアルナンバーをヤマハに問い合わせたところ、調べてくれました。「パールマリン」という塗装色で、高中正義さんが弾いていたSGを彷彿とさせます。
とにかくブルーが美しいギターです。
SA-50との大きな違いはピックアップカバー。
SA-50Bではピックアップカバーが金属のものになり、いわゆる今のハムバッキングピックアップに似た外見になっています。
ブルージーンズモデルから受け継いだローラーブリッジとトレモロアームユニット、カッタウェイの独特なデザイン、ボリューム+トーン+バランサーという独特の回路構成…など、とことんまでオリジナリティーを出そうとしたことが解ります。
ヘッド部分。
やはりデザインがブルージーンズモデルっぽいですね。
ペグも同じようなタイプが使われています。そしてお約束の「ゼロフレット」(笑)。
この写真は購入してからしばらく経ってから撮影したもの。
さて、ここからは改造編(笑)。
ブルージーンズモデルもそうでしたが、オリジナルのローラーブリッジは調整が面倒なので、市販されているローラーブリッジに交換しました。
オリジナルのサドルは2本のネジでボディに固定されていたため、新しいサドル(フルアコ用)にピンを立て、ねじ穴に入れてずれないようにしました。
このアイデアは、とある楽器屋さんのホームページ記事から頂きました。
手元にあったアルミ棒をドリルで空けたサドルの穴に挿入、5mmほど出るようにしました。
サドルを設置したところ。
ピンを使わず、フルアコのようにサドルをボディに乗せるだけでは、アーミングやチョーキングをすると位置がずれてしまうので、こうすることで問題は解決。
見た目がレトロっぽくなくなってしまいましたが、ギターは演奏してナンボ。
チューニングも狂いにくくなり、演奏性が向上しました。
※センターずれは素人作業ゆえのご愛嬌ということで…(笑)
次に、これはジャックが付いているプレートを外したところ。
ヤマハのロゴマークも文字も全てプレスで立体加工されており、高級感満載。手間をかけて作られていることが分かります。
ボディ内部はセンターブロックがないフルアコ構造。
SAという型名から、このギターをセミアコと紹介している記事もありますが、どちらが正しいのでしょう。「フルアコ構造のエレキギター」と言うべきか…。
バランサーの可変抵抗部分。ちゃんとしたケーブルが使われていますね。
再びヘッド部分。美しい…(笑)
過去にSA-50を持っていた当時は、その音のチープさが気に入らずに手放してしまいましたが、このSA-50Bはちゃんとハムバッキングの音が出ます。
一度スタジオレコーディングに使用しましたが、それ以外にまだ出番はなく、もっぱら家弾きのみ。まだしばらくは「酒の肴」として楽しもうと思います。
~以上~