
映画『国宝』、ようやく観ました。
いい映画です。
なにより舞台のシーンが美しい。
原作小説を読みたくなりました。
また、配役はやはり上方歌舞伎の役者にしてもらいたいですね。
まだ原作を読んでいませんが、設定やストーリーについても気になったところが多々あります。
まず、長崎の卓袱料理でヤクザの会合に歌舞伎役者が登場し、そこに女形を演じる主人公が芸を披露。だが他の組の襲撃で主人公はヤクザの組長である父親を殺される。そして、その場に来ていた組長の知人の歌舞伎役者に引き取られて、稽古に励み舞台に立つようになることから主人公の歌舞伎人生が始まる。
興行の世界をヤクザが仕切っていた時代を思わせます。
今でも地方の音楽イベントは、興行会社はヤクザが関わっていると言われます。
そして、歌舞伎の住居兼稽古場のある地は、大阪府羽曳野市向野ですね。
向野地区は複数の食肉工場が林立する地で、それだけで書けば、向野地区が歴史的にどういう位置にあったかは、お分かりでしょう。
現在は「かすうどん」で知られる、牛の腸を加熱して牛脂を取った後の残り、油かすを料理に使う食文化は、向野地区が発祥のようです。

KASUYA法善寺店のかすうどんです。
かつて、日本では芸能・興行を生業とする人たちは「河原者」と呼ばれて賤民であり、江戸時代の士農工商の身分制秩序の下では穢多非人の非人身分であった頃の影響を感じさせます。
元々は、庶民の下賤な文化だった歌舞伎の地位が引き上げられたのは明治維新後です。
明治政府が西洋のオペラに相当する観劇の社交文化に歌舞伎を引き上げようと国策として行われ、明治天皇による天覧歌舞伎の実現などで歌舞伎が上流階級の文化になった経緯があります。
そこには、ヨーロッパとは異なる文化の日本も、西欧諸国と並ぶ文明や文化を持つ国であることを世界に誇示し、不平等条約改正を目指す意図もあったのでしょう。
だがこれは東京の動きともいえます。
そして『国宝』は上方歌舞伎ですが、映画の後半でほぼレギュラーのごとく企業の関係者が登場しますが、企業経営者がバックアップしています。
京都の宮中・公家文化から国家の文化戦略まで、根こそぎ東京に持っていかれています。
関西の文化を支えたのは、関西財界です。

上方歌舞伎の中心的な劇場・京都南座

京都南座の観客席
また、役者とその人間性をめぐる発言がいくつかあり、そちらも気になりました。
とくに、一番印象に残ったシーンは、主人公が人間国宝となり、東京で取材を受けて撮影をしている時、カメラマンが過去に主人公と祇園の舞妓さんとの間に出来た娘さんで、その娘さんから「一度も父親だと思ったことはなかった」と言われたシーンですね。
役者は人間性に問題のある人物が多いですから。
私も親が役者崩れで、私が生まれてから舞台俳優を辞めたと言っていました。
その後、地方都市に移住して喫茶店を開業したが芳しくなく閉店したり、その喫茶店を経営しているときから、夜はバーのピアノ弾きをして、仕事を終えたら朝まで飲みに行って朝帰りという状態でした。
そして朝帰宅すると、夫婦喧嘩が絶えないという。生活費などをめぐるもので、殺伐とした家庭でした。
また、演劇関係者は他人のやることに過干渉な人物が多いので、夏休みの工作や作曲の課題が出ようものなら、過剰な口出しをしてくる。美術系に進めば同様に口出しをしてくる。
演劇関係者は周囲の人間を食い物にするやつが多いですから。
そこで、こういうサイトを見つけました。
「カバートアグレッション」というのですか。
善意を装って他人をコントロールしたがる、そして芸能関係者に多い。
まさにこれです!
ちなみに父親は、バーのピアノ弾きの仕事がなくなってから、再び事業に手を出して失敗して破産宣告を受けています。
プライドが高くて他人に頭を下げることができないので、勤め人にはなれない。
また舞台関係の仕事を続けています。
私は、親が死んだら、すぐに相続放棄の手続きを取ります。
他にもありました。
私が進学した高校では、演劇部は毎年女子しか入部しないので、男子部員を獲得するために、他の文化系サークルに近づいて兼部するなどの関係を持って、男子部員を引き抜くという。
いったん引き抜いたら、連日舞台稽古で演劇部にしか参加できない。
元々いた文化系サークルに来て活動していると、演劇部員がやってきて連れて行く。
反対に、その部員を演劇部に呼びに行くと「稽古の邪魔をするな」という態度という。
よく、社会問題サークルが極左セクトのダミーサークルとか、ヨガサークルがオウム真理教のダミーサークルという事件がありましたが、演劇部が他の文化系サークルに対して行っていたことは、ほぼそれに近いものがあります。
おまけに演劇部は派閥抗争が激しく、毎年の文化祭の時は、演劇部の舞台公演のほかに、演劇有志の舞台公演が
2つくらい行われる。演劇部に引き抜かれた学生も、その複数の公演に参加するので、演劇活動しかできないという。
一度、演劇部の内紛がひどく、公演の最後に「演劇部は解散する」と宣言したことがあります。
そうしたら、他の複数の文化系サークルの人たちが、「潰れてくれてうれしかった」と言っていました。
私も同感です。
それ以外にもクリエイティブな活動をしていると、役者や劇団関係者が近づいてくることがありますが、徹底的に排除すべきです。演劇関係者を排除するときは、人間性を捨ててでも排除に専念するくらいやらないと、排除できないでしょう。
あるいは知人友人が、ある日劇団に入ったりすることがありますが、そうしたら即刻縁を切るべきです。
あやふやにしていると勧誘してきます。
本題にもどりますが、はっきりいって、歌舞伎役者はまだ良い方だと思います。
公演スケジュールはほぼ決まっており、梨園や歌舞伎の世界にいれば、まず何らかの役につくのでしょう。
あるいはアイドルや声優が出演するミュージカルも、ショービジネスに近い世界であって、良い方でしょう。
注意すべきは、小劇場演劇です。
アクが強く声の大きさだけで「無理が通れば道理が引っ込む」とばかりに周りの迷惑を省みなかったり、そういう人物でなければ仕事を取って役者稼業を続けることができないようですから。