アメリカ・K-12の教育政策・最先端レポート -データ分析の観点から

アメリカのK-12(小学1年から高校3年)に関する教育政策、膨大なお金がうごめく教育産業、教育政策を支える教育研究機関の動向を(勝手気ままに)述べるブログです。アメリカの教育政策に直接携わる立場から、分かり易くレポートしていきたいと思います。



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アメリカ・博士課程の大学院生の大事な仕事の一つである、アドバイザーである教授との研究について。

 

前回は博士課程一年目である私のスケジュールを通して、アメリカの博士課程の大学院生のスケジュールをお伝えしましたが、今日はその中でも大事な

 

博士課程の大学院生の面倒を見るアドバイザー(教授)との研究プロジェクト

 

に絞ってお伝えしたいと思います。(個人的に自分のことは、このブログであまり書かないのですが、アメリカの大学院生の生活について書いてほしいリクエストがあったので、忘れない内に書いています)。

 

<大学院生にとってアドバイザーとは?>

 

日本の大学院はどうか分かりませんが(日本の大学院に通ったことがないので)、アメリカの大学院生は、修士課程(Master Program)、博士課程(PhD program)どちらもAdviserとして教授が割り当てられます(入学時にアドバイザーは決定してて、出願時に提出したStatement of purpose(日本語でいう出願エッセイ)の内容、さらにこちら側もどの教授と研究したいか?について入学前に希望は提出済みで、それらを考慮してアドバイザーの教授は決まります)。

 

ただ、最近のブログでもふれましたが、博士課程と修士課程の生徒ではその扱いがかなり違うのがアメリカの大学院。博士課程の生徒は割り当てられたアドバイザーの教授と、Research Projectと呼ばれる教授が行っている研究プロジェクトの助手(Research Assistant)として働くことが(必ずしもではないですがほぼ)決まっています

 

私の通う大学院のEducational Policy &Evaluationのプログラム、もう一つのプログラム・Literacy Learning Teachnologyの博士課程の生徒は全員、Fellowshipと呼ばれる学費全額免除&生活費補助と引き換えに、教授のリサーチの助手をすることになります。

 

私が入学したEducational Policy & Evaluation(教育政策&分析)の一年目博士課程5名の場合、私だけアドバイザーの教授が二人いることが判明しましたが(残り4名は皆一人)、既にリサーチの助手として何らかのプロジェクトを課せられ、まだまだ手始め程度ですが、仕事は始まっています。

 

助手としてついた教授に博士課程最低4年、長くて7年もの間お世話になり、一緒に研究&論文を書くことになるので、どの教授に付くか?は極めて重要となります。それ以外にも大学院の授業、研究等何かあれば質問に応じてくれるのもまたこのアドバイザーです。

 

<アドバイザーとの仕事とは?>

 

アドバイザーの教授とどんな仕事をするのか?私の場合、ある程度データ分析等のリサーチスキルがあるのが分かった上で、教授2名の助手になったので、教授もそれを考慮した上で、(ある意味)容赦なく仕事を割り当ててきました(笑)。

 

最近、アドバイザーの一人の教授と1対1のミーティングがあり、そこで私が行われたのが、

 

1.(まずは・・・ですが)最近の話し

 

アドバイザーの教授である以上、Advisee(指導学生)にあたる私が、授業等できっちり学業が進んでいるか確認してきます(当たり前ですが・・・)。幸い、この教授はフレンドリーで、話しやすい方(アメリカ人女性)なので、いつも話しは盛り上がります。

 

その後、

 

2.(前回のミーティング後にメールで受け取った)アンケート調査(Survey)のデータ分析を行い、その結果の報告

 

統計学上のデータ分析を行い、アンケート調査の各設問が計画された通り機能したかの分析し(←これを正確に説明すると、大変専門的になるので、敢えて説明はスキップします)、その結果を教授に説明。

 

アンケート調査は、小学校低学年、高学年、中高生の3グループごとに行われたもので、この3つそれぞれ別に分析して報告。正直、前の仕事である学区内のデータ分析の仕事で行った経験のおかげで、比較的楽にできました。

 

3.アンケート調査のデータ分析結果を下に、先生と次のステップについて話し合い

 

分析結果を見て、先生から多少の微調整を行うよう言われたものの、それを下に分析方法の内容、分析方法を用いた意義(Rationale)、そして分析結果を実際の論文の下書きのフォーマットで書き上げるよう指示を受けました。まさか、もう結果について書き始めるの?って思いましたが、その書き方、フォーマット等について指示を受けました。

 

4.それ以外の研究テーマについて

 

分析結果報告等のリサーチの後、意外にも教授が聞いてきたのが、「今までの所で、何か今後のリサーチアイデアに関係する、何か思い付いたことはない?」という、ザックリな質問。

 

この教授のもう一人のAdvisee(4年目の白人アメリカ人男性)から以前、「彼女はどんなアイデアでも積極的に聞き入れてくれるから、(この教授とのリサーチは)面白いよ」って言われていたけど、まさに早速聞いてきたので、ビックリしましたが、よーく考えたら、前回のミーティングで一つアンケート調査のリサーチアプローチで助言してたんで、今回も私から何かあるだろうって思って聞いてきたみたいでした。

 

実は今取っている授業・Introduction to Edcational Measurement(学力テスト結果等の分析方法・Psychometricsの基礎を学ぶ授業)を通して一つデータ分析方法でアイデアを思いついたので(正確には昔テスト会社で働いていた時やったアプローチを思い出したんですが)、早速言ったら、先生の目の色が変わり、先生から言われたのが、

 

今後、どんなアイデアでも思いついたものは全てリストアップして、今後のミーティング、Eメール等で連絡してちょうだい!

 

という指示を受けました。私のアドバイザーは常にガツガツ研究テーマを見つけては実行に移す、大変パワフル&アクティブな教授なので、そんな先生らしい助言でした。

 

<アドバイザーと働くメリット>

 

最後にこんな教授と働くメリットについて。

 

学費免除、生活費補助という有り難い待遇と引き換えに教授とのリサーチの仕事は当たり前ですが、博士課程の院生にとって具体的なメリットを考えてみると、

 

1.教授との研究で研究方法・アプローチを学べる

 

私の場合、ある一定のリサーチ経験を引っさげて入学したので、あまり関係ないですが、生徒によってはかなり有り難い研究のアプローチ・経験を積めます。

 

2.リサーチ論文の書き方

 

私の場合はまさにその分析結果を書き始めた所ですが、他の博士課程の友人から言われたのが

 

学術論文として受理される論文の書き方を学べるのが教授とリサーチを一緒に行う一番のメリット

 

とのこと。言わずもがな、教授は学術論文にいくつ自分の研究論文が載ったか?が助教授(Assistant Professor)から准教授(Associate Professor)、そして教授まで出世するためには必要で、教授までになるとそれ相当の論文を発表しています。

 

今回ミーティングを行った教授は今年准教授から教授(Professor)になったばかりですが、かなりの研究論文は発表しているので、そんな学術論文で受理される論文の書き方を学べる機会が遂に来た!!という感じです。

 

3.リサーチデータを入手できる

 

後は細かい話しですが、既に働いて思ったのが、データを入手できること、これです。実際にリサーチすると分かることですが、リサーチでいつも厄介なのが、

 

どうやって生のデータを入手するか?

 

ということ。教育政策のデータ分析なら生徒の個人情報を含むデータが必要なことは言うまでもなく、それをアドバイザーのネットワークを活かして入手できるのは有り難いです(私が分析したアンケート調査のデータがまさにこれに当たります)。

 

<総論>

 

私の博士課程の大学院生活ももう一ヶ月を経過し、やっと授業等に慣れてきて、同じ授業を取るクラスメートとも打ち解けてきた感じです。

 

今日も授業後、私とは違うプログラムの博士課程一年目の生徒(プエルトリコ人男性)と話し、彼の研究テーマが

 

ビデオゲームが英語を学ぶ外国人にとって最適な英語学習ツールである

 

という、ビデオゲームと英語学習の関係が研究テーマであることが分かり、それからゲームの話しで盛り上がりました(笑)。余談ですが、プエルトリコでは、ファイナルファンタジー等の日本のゲームは母国語であるスペイン語ではなく、アメリカから英語のままで輸入されて販売されているそうです・・・ということを今日知りました(笑)。

 

というわけで、今後も博士課程・大学院ライフについて時間ある時お伝えします。

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前回に引き続き、アメリカ・西海岸の博士課程の大学院生活について。

 

前回は博士課程の生徒へのオリエンテーション等、始まってホヤホヤの話でしたが、今回は(アメリカの大学生ではなく)大学院生の生活はどのようなものか?少々お伝えしたいと思います。

 

アメリカの大学院生の授業は大学生の授業とはスケジュールが結構違います。朝から授業がある大学生と異なり、大学院生はほぼ午後、夕方が大半です。午前中の授業もあるにはありますが、圧倒的に午後始まりの夕方終わりか、夕方から夜に終わるのが結構あります(理由として働きながら来ている大学院生がプログラムによってあるから・・・などなど)。

 

私のプログラムは働きながらの生徒は誰一人おらず、全員アドバイザーの教授の研究の助手を受け持っているため(前回お伝えした通り、それで学費免除&生活費補助&保険もタダという待遇なんで)、皆授業と研究に専念しています。

 

Fall Semesterと呼ばれる秋セメスターで授業3つ取ったんですが、アメリカの大学院は基本一クラス3単位の授業3つ取るのが一般的

 

一般的・・・と言った理由は、それ以上取ると、授業の課題が多すぎて、こなせなくなるから。せっかく実のある授業をとっても消化できない状況に陥り、勉強した意味がなくなります。私の場合、

 

月曜(18:00−20:45分、選択科目の授業)

火曜(16:30−19:15分、必修の授業)

水曜(15:05−17:50分、必修の授業)

 

後、私の場合もう一つ、

 

木曜(朝10:30−12:00、アドバイザー二人、もう一人の四年目・博士課程の大学院生とのミーティング)

 

これが私の一週間の大学でのスケジュール。

 

日、月、火曜、水曜は次の日の課題を終わらせないといけないため、(翌日何もない)木曜のアドバイザーとのミーティングが終わった後の開放感はたまりません(笑)ちなみに今のブログ書いてるのも(明日何もない)木曜の夜(笑)。

 

これ見ると、一見楽そうに見えますが、それが全く楽ではないのがアメリカの大学院。

 

Reading Assignmentと呼ばれる読んでおくべき課題、簡単なレポートの提出がほぼ毎週あります。

 

丁度大学院始まって2週間経ちましたが、来週月曜からの授業の宿題をそれぞれ見ると、

 

月曜(Educational Measurement:学力テスト分析・Psychometricsの基礎の授業)

1)Reading Assignmentー約80ページ

2)先週授業で学んだことを復習したエッセイ(500 wordsくらいの長さで授業前にメールで提出)

3)教科書の各チャプターの最後にある復習問題約8問解いて提出

 

火曜(Policy Study:アメリカの教育政策に関する授業)

Reading Assignmentー論文3つ・合計約100ページ(論文なんで全て濃い内容で、きっちり読むと約10ページで約一時間かかります)

 

水曜(Qualitaive Research、リサーチ方法についての授業)

1)Reading Assignmnetー教科書、論文など、合計約100ページ(リサーチ方法について書かれた内容です)

2)Research Identify Memoと呼ばれる、自分がどのような経緯・理由・人生背景から今の研究に興味を持ったかを500字で書き、その下書きをPeer Groupと呼ばれる3人一組のグループの他メンバー二人に送る(自分で自分自身を研究してみるような取り組みです)

 

とまー、がっつり出ています(笑)。

 

上記の宿題はざっくり書きましたが、Reading Assignmentは授業でディスカッションを行うので、読んでないと結構困ります(2週間経て、みんな結構読み込んできていて、感心しました)。

 

ちなみに、木曜のアドバイザーとのミーティングですが、これもしっかり仕事が出ていて、一応与えられたタスクを言うと、

 

1)アンケート調査のデータ(Excelファイル)を統計学上分析する

2)アドバイザーが研究を行っている他の論文を読んで、今やってる研究の経緯等を理解する(読んでないと、先生とのミーティングでディスカッションできないので、読まずにミーティングなど怖くて出席できません・・・笑)。

 

1)ですが、Excelファイルからデータ分析ソフトウェアにデータを移し、アンケート調査のデータは、Yes、No、など文字で書かれているので、これを数値変換し、特定の統計学の分析方法で分析します。難しくは全くないですが、結構時間かかります。

 

というわけで、こーんなことやってたら、結果的に週末は直ぐに終わってしまい、ほぼ毎日夜は図書館で生活・・・ということになってます(といっても、この合間を縫って、家でご飯作り、適度に運動し、趣味の社交ダンスもするんですが・・・)。

 

というわけで、こんな感じで、また博士課程・大学院生活レポート、時間ある時にまたアップデートします。

 

次回以降、今取ってる授業の内容について書ければ・・・という感じですが、はてはて・・・。

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アメリカ西海岸での博士課程・一年目が遂に始まったので、そこらへんについて少々。

 

日本人でアメリカの大学生活をレポートするブログは結構あるような気がしますが、博士課程に進学した日本人が、大学院ライフ、とりわけ博士課程のプログラム・生活状況についてレポートしているブログはあまり見たことがないので、珍しく私事ですが、アメリカの大学院・博士課程ってどんな感じかちょくちょくレポートしたいと思います。

 

<新入生歓迎オリエンテーション>

 

私の通う大学は、前のブログでお伝えした通り、一般的なアメリカの大学とは異なり、8月下旬スタート。

 

馬鹿でかいキャンパスがいっきに人混みで溢れかえり、キャンパス内は、自転車&歩行者用の場所、歩行者のみ(自転車は押して通行)に分かれ、自転車で色々行ってた私には少々不便な感じ。(下の写真はキャンパスの風景。いかにも西海岸の大学って感じですが・・・)

そんな中、私の所属する教育学部の新博士課程の生徒対象オリエンテーションがありました。アメリカは、博士課程の生徒には待遇がある意味全く違うなあーって思い知らされるのが、このオリエンテーション。博士課程の生徒だけで、修士号の生徒はまた別のオリエンテーション。もちろん、待遇等は博士課程の生徒の方が断然良いです(以前お伝えした通り、博士課程の生徒は全員授業料免除・生活費補助・保険も含まれていて、私も学費は払わずに済んでます)

 

私のプログラムは2つの専攻に分かれ、私を含む5名入学(アメリカ人2名、チリ人1名、アメリカ生まれのアルメニア人、そして私。ちなみに、男性は僕だけ・・・汗)。もう一つの専攻・Learning Literacy & Technology(子供の学習方法、読み書き、そしてテクノロジーを授業・生徒の学習に役立てることにフォーカスしたブログラム)は9名(一人女性タイ人がいるだけで、残り皆アメリカ人。ちなみに、男性は二人)。

 

教授陣のプログラム、大学紹介から始まり、軽食を挟んで、各専攻に分かれて交流会。同じ専攻の在校生の博士課程の生徒二名&教授一人、そして新入生の我々5人でのお話。

 

ここで専攻(Educational Policy & Evaluation:教育政策&政策分析)が同じでも、興味あるトピックが全然違うことが判明。K-12Education(アメリカの初等・中等教育)の専門は僕だけ(笑)。残りは、国際教育、高等教育などでした。

 

その後、在校生5名によるパネルディスカッション(大学院生活を乗り切る秘訣、アドバイス等が聞ける)あり、最後にリセプションがあり、博士課程の全生徒、スタッフ、教授も参加して、皆思う思うに喋り倒してやっと終了。12時から始まり、6時過ぎまで続いたオリエンテーション、正直疲れました・・・。

 

<博士課程の授業登録>

 

大学生(Undergraduate)と異なり、大学院生は授業はせいぜい3つくらいが一般的(博士課程の在校生の一人が「授業4つは取りすぎで、こなしきれない!!」と発言し、部屋中皆笑ってたくらい)。一年目の最初のセメスターである私は、3つの内2つは既に必修で取るのが決まっていました。

 

1.Qualitative Research Approaches

 

読んで字の如く、リサーチ(研究)方法について学ぶ授業・・・でしが、最初の単語・Qualitativeがポイントで、私の得意な数値上のデータ分析方法のようなアプローチではなく、インタビューなどによる人との会話等でデータを集める方法で、数値のデータではない所が特徴(授業まだ始まってないので、具体的にお伝え出来ませんが、時間があれば、授業内容等もレポート予定。ちなみに、私のアドバイザーの教授は、この授業がお薦め・・・と言っていたので、まー一応楽しみにしてます)。

 

2.Pro-Seminar Part 1 in Educational Policy Study

 

もう一つの必修がこれ。教育政策の専攻である我々らしい授業で、Policy Study(教育の政策研究)に特化した授業。

 

シラバスによると、今年は教員に関する政策研究を行う予定で、授業はまだ始まってないけど、既にReading Assignment(授業前に読んでおく宿題)が課せられていて、教員の雇用上の政策転換を訴える記事、子供の停学率が黒人生徒には特に高いことを問題視した記事、教員数が少ないことを訴えた教員側から州知事への公式書面を紹介した記事・・・とこれらの記事を授業でディスカッションするらしいです。

 

3.Introduction to Educational Measurement & Theory

 

唯一選択の授業で取れた授業。Educational Measurement、つまり私の大好き&専門であるPsychometrics(テストスコアー、アンケート調査結果分析)の理論の基礎を学ぶ授業。

 

実は、修士課程のプログラムで、同じような授業は取っていたのですが、博士課程に進学し、自らのPsychometricsの知識&スキルの復習を目的に取った授業(実は今このブログ書いている数時間後に授業が始まります・・・)。

 

Educational Measurementとは?テストとはどういう役割を担っているか?から始まり、Psychometricsの基本的分析方法を学ぶ授業。担当の教授(若い中国人女性)から、「あなたはPsychometricsのリサーチ経験があるから、この授業簡単かもよ。まー、あなたは経験があるから大丈夫」とオリエンテーションでも言われたので心配してませんが、それでも一応準備万端で授業にこれから行ってきます・・・。

 

<博士課程の利点>

 

修士課程と違い、様々な特典がついてくるのが博士課程。学費免除、生活費補助等以外にも、

 

1.所属する教育学部のプリンター&コピーはタダ

 

2.(既に紹介した)豪華なオリエンテーション(参加して、Tシャツ、10ドル分のスターバックスのギフトカードなどプレゼントされた・・・)。

 

3.自分専用のCubicle(アメリカのオフィスにある、小さく区切られたスペース)が与えられる

 

4.アドバイザーの教授と研究ができる(修士課程の生徒はこれが必ずしも保証されていなくて、教授と研究できない人が山ほどいます)

 

などなど、授業がまだ始まってないけど、結構他にも待遇が違います・・・。

 

ちなみに、私の場合、アドバイザーは2名いて、既にミーティングは行い、がっつり仕事与えられました(笑)。ただ、普段このブログでレポートしているような興味深い研究が、今度は自分が直接関わることになり、いやー、遂にやりたいことが本格的にできるぞー!!という感じです。

 

というわけで、今後も時間の許す限り、博士課程ライフについてレポートしたいと思います。

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いつもアメリカの教育政策について書いてますが、珍しく自分自身についての近況報告で、

 

アメリカ・西海岸の大学院で、博士課程(専攻 - Educational Policy and Evaluation:教育政策&分析)に進学することになりました!!

 

住み慣れた東海岸を去り、西海岸側へ・・・。アメリカ中西部地区(約9年)、そして東海岸(約5年)に住み慣れていただけに、西海岸へは自分にとって大転換ですが、アメリカでキャリアップする上で、博士号を取得することはほぼ絶対条件であるだけに、今回こういった流れになりました。

 

というわけで、7月18日に引っ越しし、先週新しいアパートへお引っ越し。今月下旬には大学が始まるため(*アメリカは基本Labor Dayの次の日から大学が始まることが一般的なので、私が通う大学は結構例外的なスケジュールです)。

 

ちなみに、新たな場所はさすが西海岸だけあって、景色が東海岸とは違ってぱあーっと開けた感じがするのが、ここ西海岸独特の雰囲気。珍しくキャンパス周辺の写真を掲載すると、

キャンパス周辺です。

実はこれ図書館の入り口の写真。

この学校のBusiness School、つまりMBAのプログラムとはやってる建物。MBAのプログラムを提供している建物はアメリカでは一般的にお金があるのが、建物は概して立派です。

私がいるこの土地はアメリカでも有名な暑い所なので、キャンパスの所々にこうした屋根で日差しを遮ってます。

 

最後に博士課程で最も大事な研究テーマですが、アメリカの(最近このブログではお伝えしまくっている)初等・中等教育のAccountability System、とりわけ教員評価システム、学生の学力の伸び(Student Growth)、学校評価(School Evaluation)で、私が通うことになった大学に専門家の教授がいて、その人がアドバイザーになったので、まーこれも入学が決まった要因です。

 

というわけで、8月下旬からめちゃくちゃ忙しくなりますが、なんとか頻繁にこのブログ更新できるよう頑張ります。

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ニューヨーク市で過去に起こった学力テストのカンニング問題(テストの採点を行った教員がテスト結果の改ざんを行った不正問題)に関する研究論文についての三回目。

 

Studies: When Educators Cheat, Students Suffer

 

The Causes and Consequences of Test Score Manipulation: Evidence from the New York Regents Examinations

 

今日はこのテーマの最後の回で、過去二回に分けて、ニューヨーク州内の学校の先生が、生徒の答案の採点におけるテストスコアー改ざん(再採点する際に点数を水増しし、実際より良い点数になっていた)を行っていた、という所までレポートしました。

 

今日はこの点数改ざんによってどのような影響が出ていたのか?について分析された結果をレポートしたいと思います。

 

<点数改ざんの影響(その1)

 

今回紹介するデータ分析結果。ズバリ、

 

先生による生徒のスコアー改ざんが行われていた2010年までと、それがなくなったであろう2011年でどのような変化が見られるか?

 

です。ニューヨーク州政府のRating policy(学力テスト採点方法のルール)の変更、つまりニューヨーク州内の各学校の先生にテストの答案採点、そしてProficiencyレベルの基準値周辺のスコアーだった答案の再採点を行わせていた2010年度までのデータはもちろん、ルール変更によって、テスト会社のみの採点になった2011年から2014年までのデータを使ったデータ分析です。

 

早速、分析結果であるグラフが下記です。データ分析は、Rescoringの対象となった、60−69点をとった生徒のみを分析したものです。

4つグラフがあるので一つずつ説明すると、

 

左上(a)Score 65+ on First Administration

 

First Administration(=再採点を行う前の1回目の採点結果)で、Proficiencyレベルの基準値とされる65点以上をとった生徒の割合を統計学的に分析した結果です。

 

見ての通り、Rescoring(再採点を行う)を中止した2011年度にいっきにその割合が減少し、再採点の際にカンニング(=教員による生徒のスコアー改ざん)が行われたことを裏付ける結果になっています。

 

右上(b)Retake Exam in First Calendar Year

 

次のグラフはRetake exam(再テスト)を行った生徒の割合を統計学上分析したもの。結果は、Rescoringを中止した2011年に再テスト受験者の生徒数が15−18%上昇し、これまたスコアー改ざんを裏付ける結果に。

 

左下(c)Retake Exam in First Calendar Year

 

Cは既にお伝えしている、Proficiencyレベルである65点に達している生徒の割合を統計学的に分析した結果で、既にお伝えしている通り、2011年に急にガクッと落ちてます、割合が。

 

右下(d)Graduate High School

 

これがある意味、Recoringを中止したことによって、最も顕著に影響を受けたところで、高校卒業率です。

 

さすがスコアー改ざんが行われていただけあって、2011年に高校卒業率が下がりました(グラフでは分かりづらいですが、3−5%です。ちなみに3−5%だけだろう、とわずかに思えるかもしれませんが、統計学上不自然に上がったり下がったりすると、統計学の分析上そんな異変も結果として表れます)。

 

2011年以降同じ割合であることを考えると、スコアー改さんがない今の状態が卒業率のリアルな割合だと考えられます。

 

<点数改ざんの引き金

 

今回紹介している研究論文は、最後に、生徒のテストスコアー改ざんはは何が原因で引き起こったのか?(テストスコアー改ざんの影響・・・というよりも、引き起こった因果関係)についても研究の手を平げています。

 

(Test-based Accountability)

Test-based Accountabilityとは生徒のテストスコアーの結果に基いて先生、学校、学区のパフォーマンスを測る、すなわち生徒の学力向上に必要・すべきことを行っているか判断するシステムのことで、ポイントはこの

 

Test-based Accountabilityシステムによって、カンニング問題(学校関係者による生徒のテストスコアー改ざん)が引き起こったのか?

 

ということ。細かいデータはリンク先の記事にあるのですが、結論からいうと、そうは言い難い、という結果です。ニューヨーク州政府の場合、学力テスト結果等に基づいた学校評価システム(AーFの評価)があるのですが、AーBの評価を受けた学校と、DかF(Fとは最悪の評価結果)を受けた学校のスコアー改ざんの割合を測定したら、統計学上違いが見られず、Accountabilityシステムとスコアー改ざんの関連性が見られなかったから、という理由からです。

 

(High School Graduation)

生徒を卒業させるためにスコアー改ざんを行ったのか?についても検証されていて、分析したのは、

 

卒業に必要なCore subjects(主要科目)のテストスコアー改ざんの割合と、卒業に必ずしも必修ではない科目のテスト(化学、物理、上級レベルの数学など)のテストスコアー改ざんの割合の違い

 

もし、生徒を無理にでも卒業させようとするためにテストスコアーの改ざんが行われていたならば、主要科目のテストスコアーの方がそうでない科目よりもスコアー改ざんが多く行われているはず、という仮説です。(細かい分析結果はとばして)結論から言うと、

 

統計学上、主要科目とそうでない科目どちらもスコアー改ざんの割合は変わらない

 

という結果で、この観点から分析した限りでは、卒業させようとする目的によってスコアー改ざんが引き起こったとは言い難い、という結果になりました。

 

今回紹介した研究論文はそれ以上の分析を行っておらず、もしかしたら再テストを受けさせないため、Proficiencyレベルに達することによってまた別の上級レベルの授業を取る資格を得られるため・・・など考えられますが、それらを分析するとなると、また別の重要な分析すべきデータが必要となる、と研究論文では言及されています。

 

<総論>

 

今回のカンニング問題、(既にお伝えしましたが)Cutoff Scoreと呼ばれるProficiencyレベルに達するかどうかを判断する基準となるスコアー周辺の約40%がスコアー改ざんとなった、という衝撃的事実から始まりました。

 

そして、それによって卒業率等が不自然に上昇する、という影響も発見され、再採点を通してスコアー改ざんを行った教員のProficiencyレベルに達する割合を上げようとした意図が明らかになりました。

 

結果的に再採点(Rescoring)を完全廃止することで、事態は事なきを得、リアルなProficiencyレベルの割合、高校卒業割合が発表されることになった、というニューヨーク州政府のお話でした。

 

ブログなので、専門的な分析方法は割愛しましたが、この研究論文、なかなか興味深いアプローチで分析されており、専門家の端くれとして読んでて大変勉強になりました。というわけで、次回以降またいつも通りのブログで、アメリカの教育政策(とりわけトランプ大統領の政策内容)についてお伝えしていく予定です。

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