ボーイフレンド(腐) | TRIP 嵐 妄想小説

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嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。

 

 

♣Q

 

「心配してくれてありがと…

でも今日はもう遅いから…」

 

翔君の顔から目を逸らして

ドアを閉めようとレバーを引っ張ると

強い力でガシッとドアを押さえられた。

 

そのままグイッと隙間から身体を押し込んでくる。

 

「しょ…翔君…」

 

思わず後ずさりをすると翔君の後ろで

カチャっと小さな音を立ててドアが閉まった。

 

狭い玄関で翔君と向き合う形になると

翔君の体温まで感じられて

何だか抱きしめられているみたいだ。

 

「智君…最近様子が変だよね?

何かあった?」

 

翔君の両手が俺の肩を掴む。

 

「べ、別に…何もないけど…」

 

何もないと言いながら

翔君の顔が真っ直ぐに見られなくて横を向いた。

 

「何もないって顔じゃないよね?

何年一緒にいると思ってんの?

最近の智君の様子がおかしい事くらい

俺が気づかないとでも思った?」

 

深夜の玄関先だから辺りに気を遣ってなのか

耳元で囁くような声にドギマギする。

 

「俺じゃ智君の力になれない?

俺って…そんなに頼りになんないかな?」

 

右耳に翔君の吐息を感じて

頬が紅く染まるのが自分でも分かる。

 

力になるとか ならないとか…

頼りになるとか ならないとか…

 

そう言う事じゃない…

 

翔君は俺達が嵐としてデビューしてからの19年間。

いつも俺を助けてくれた。

 

言いたい事の1/10も言葉にできない俺の

残りの9/10を察して 的確な言葉で周りに伝えてくれる。

だから俺は翔君が隣にいるだけで安心出来たんだ。

 

努力家で頭が良くて万能な翔君。

 

でもそんな翔君にだって

どうにもならない事もある。

 

 

俺を見る時の甘い視線に無性に嬉しくなって…

俺に向けられる笑顔が眩しくって…

大人の男を感じさせるスーツ姿に胸が高鳴った。

 

翔君は正真正銘のアイドルで

こんなに魅力的なんだから

誰だってそんな気持ちになるはず…

 

俺だけじゃない…

 

そう…

 

翔君に胸がときめくのは俺だけじゃないけれど

俺がこんな気持ちになるのは翔君だけだ。

 

今までずっと気づかないふりをしてきたけれど

打ち消しても打ち消しても湧き上がる想い…

それを否定するには この胸の鼓動は正直過ぎる。

 

もし今、翔君に俺のこの気持ちを告げたとしたら?

 

俺の力になりたいと言っている翔君は

応えてくれるんだろうか?

 

俺が抱えている想いを受け止めてくれるんだろうか?

 

 

ははは…バカだよな…

 

何考えてんだよ…

そんなはずないじゃないか。

 

翔君は俺の事なんて

ただのメンバーとしか思ってないはずなんだから…

 

翔君にとって 俺はただのメンバー…

特別な感情なんて持っているはずがない。

 

そう言い聞かせながらも翔君の甘い言葉に

淡い期待を捨てる事が出来なかった…

 

 

「智君…一人で悩まないでよ…」

 

ほら…またそうやって優しい言葉を吐いて

俺を縛り付けるんだ。

 

「だって智君は…

俺にとって智君は…特別な存在なんだから」

 

特別な存在?

 

その言葉の真意を測りかねて翔君の顔を見る。

 

「智君が居なかったら今の俺はない…」

 

そんな大袈裟な…

 

「そんな事言ったらお袈裟だって思うかもしれないけど

智君は そのくらい大きな存在だって事なんだ」

 

翔君…意地悪だな…

俺の気も知らないで そんな思わせぶりな台詞…

 

「ずっと…そばにいて欲しいんだ…」

 

え…?

 

翔君…それって…?

 

「俺にとっては唯一無二の存在なんだから…」

 

俺が翔君の…唯一無二…?

 

翔君に真っ直ぐ見つめられて身動きが取れなくなる。

 

もしかしてそれって…

翔君も俺と同じ気持ちって事…?

 

だって唯一無二で特別な存在って言ったら

家族や恋人に決まっている。

 

翔君とは家族ではないんだから

残るは…恋人。

 

翔君が俺に恋人としての気持ちを持っているって事?

 

俺のこの気持ちが恋だって気づいた瞬間に

この恋は決して成就する事はないんだから

ずっと胸の奥に隠しておかなくちゃと思ったのに…

 

もしかしたら…?

 

思いがけない展開に「静まれ、静まれ」と言い聞かせても

聞き分けのない心臓が勝手に翔君の言葉を待って騒いでいる。

 

「智君…」

 

翔君の切なげな声が鼓膜を震わせたと同時に

ガシッと強く抱きしめられた。

 

あぁ…翔君…

 

俺…

 

翔君の匂いと体温に包まれて…

溢れ出す想いに息苦しくて口を開くと

想いがこぼれ落ちそうになる。

 

もしかして…

 

翔君も俺と同じ気持ちなんだって

思ってもいいのかな…

 

俺も…って言ってもいいのかな…

 

翔君の事が好きだって

言っちゃってもいいのかな…

 

 

 

 

大きく息を吸って 勇気を振り絞る。

言いたくても言えなかった言葉…

 

「翔君…俺ね…翔君の事が…す…」

 

「智君…

これからもずっと嵐のリーダーとして

俺達の真ん中に居てくれるよね?

五人で一緒にこれからの嵐を作っていこう…

メンバーとして ずっと支えるから。

俺達にとって特別で…唯一無二の嵐のために…」

 

 

唯一無二の…嵐のために…?

 

 

えーーーっ?!

 

それって…

違げーじゃ〜んっ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

The end

     

智は幸せになれなかったようです

最初からやり直しますか?

 

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          Writing by ま~ら  Special Thanks!