ボーイフレンド(腐) | TRIP 嵐 妄想小説

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嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。

 

 

♣10

 

 

相葉ちゃんがブランケットを持ってきて、そっと翔君に掛ける。

 

「もう少し飲むよね。」

 

「うん。 じゃ、もうちょっとだけ。」

 

俺のグラスに焼酎を継ぎ足してくれる。

 

 

 

「俺、おおちゃんに聞いてほしいことがあるんだ。」

 

「ん? 何?」

 

「あのね・・・。」

 

ちょっとためらうようにグラスに視線を落とす。

 

珍しい。相葉ちゃんがこんな風に言い淀むなんて。

何か深刻なことだろうか。

 

「どうした? なんかあった?」

 

相葉ちゃんがくいっとグラスを煽ると、ふーっと大きく息を吐く。

 

 

 

「俺・・・、翔ちゃんが好きなんだ。」

 

「えっ?」

 

今、なんて?

 

「急にびっくりするよね。 ごめん。」

 

「いやあの・・それって・・・。」

 

「うん。 友達の好きじゃなくて恋愛対象としてってこと。」

 

「えぇっ!?」

 

「しー。」

 

相葉ちゃんが人差し指を唇に当てて、翔君の方を振り返る。

 

 

「ぐぉー・・・すぴー・・・。」

 

ぐっすりと眠り込んでいるのか、軽く鼾をかいている。

 

「あっ、ごめん。」

 

「くふっ、大丈夫みたい。

 よく寝てる。」

 

翔君を見つめる眼差しがすごく優しい。

 

 

ずきん・・・。

 

どこかわらない胸の奥の方が痛い。

 

そっか・・・。 そうだったんだ。

 

 

「最初は単に友達として、メンバーとして好きなんだって思ってた。

 でもそのうち、会えないと寂しくて、今何やってるのかなとか誰と一緒なのかなとか、

 翔ちゃんのことばっかり考えるようになって。

 女優さんとかと楽しそうに話しているのを見ると、なんかもやもやして。

 ああ、俺、翔ちゃんに恋してるんだって気づいたんだ。」

 

「翔君は知ってるの?」

 

「ううん。

 だって翔ちゃんってさ、根は優等生じゃない?

 そんなの受け付けないよ。」

 

「・・・。」

 

 

 

「やっぱこういうのって、気持ち悪いって思う?」

 

相葉ちゃんが不安そうに俺を見る。

 

「ううん。思わないよ。」

 

ぶんぶんと頭を振って強く否定する。

 

 

「・・・よかった。」

 

「でも、どうして俺に?」

 

「おおちゃんだからだよ。」

 

「へ?」

 

「おおちゃんって人のこと絶対に否定しないじゃない?

 だからみんな、おおちゃんの傍にいると優しい気持ちになれるんだよね。」

 

「そ、そうかな。」

 

「そうだよ。

 俺さ、一緒にいて一番安心できるのはおおちゃんなんだ。」

 

「俺も相葉ちゃんといるとほっとするよ。

 なんか波長が合うっていうか、何も言わなくても通じ合える気がするんだよね。」

 

「うん。俺も。」

 

 

誰よりも優しい相葉ちゃん。

どんな時でも、そのとびっきりの笑顔で周りの人を幸せにしてくれる。

 

 

 

「実は、告っちゃおうかなって思ったこともあったんだ。

 でもそれで今の関係を壊すくらいなら、何もしない方がいいのかなって。

 少なくとも好きな人の笑顔を一番近くで見ていられるから。」

 

寂しそうに目を伏せる。

 

 

「でもそれってつらくないか?」

 

「・・・うん。 つらいよ。」

 

うつむいた相葉ちゃんの肩が震えている。

 

「つらくてつらくて・・・、もうどうしていいかわからなくなることがある。」

 

「相葉ちゃん。」

 

そんなにも翔君のこと・・・。

 

 

 

 

「くふっ、なんでおおちゃんまで泣いてんの。」

 

「だって・・・。」

 

「ぐすっ・・ありがとう。」

 

大きな手が背中に回って、しっかりと抱きしめられる。

 

 

 

「おおちゃんに聞いてもらって少し楽になった気がする。

 これで明日からも頑張れるよ。」

 

相葉ちゃんが涙を拭いながら笑顔を見せる。

 

 

「ほんとに・・それでいいの?」

 

「えっ?」

 

「このままで、相葉ちゃんはほんとにいいの?」

 

 

「だってさ、告ったせいで避けられたりしたら、

 俺、耐えられないよ。」

 

「翔君はそんなことで避けたりしないと思うぞ。」

 

「そう・・かな・・・。」

 

「そんなに器の小さい男じゃないだろ?」

 

 

「・・・うん。 そうだね。

 

 俺、頑張ってみようかな。」

 

「俺も応援するからさ。」

 

「ありがとう。 おおちゃん。」

 

固く握手を交わす。

 

 

 

あ~・・・、俺、何やってんだろ。

 

 

 

 

 

三日後、俺達はもうすぐ始まるツアーに向けての練習でスタジオに籠っていた。

 

 

「は~・・・これ以上は覚えらんねぇよ。」

 

翔君がよれよれと椅子にへたり込む。

 

「だよね~。」

 

相葉ちゃんも汗だくだ。

 

ライブの構成も少し変わったので、新しく覚えなければならない部分もある。

 

 

「智君は余裕だよな~。」

 

「そんなことないよ。」

 

「俺、間に合う気がしないよ。」

 

「まだ時間があるから大丈夫だって。」

 

部屋には俺と翔君と相葉ちゃんの三人。

ニノは映画の撮影があって昼過ぎに帰ってしまい、

松潤は演出についてスタッフと会議中だ。

 

 

「智君、仕事これで終わりだよね。」

 

「うん。」

 

「じゃ、この後飲みに行かない?」

 

「えっ?」

 

「はい! 行く、行く!」

 

相葉ちゃんが俺の後ろから元気に手を上げる。

 

 

俺、邪魔かな。

 

 

「ごめん。 俺、ちょっと用事があるから。」

 

「えっ? そうなの?」

 

「うん。 せっかくだから二人で行けば?」

 

「じゃあ、そうするか。」

 

「翔ちゃん、また飲みすぎないでよ。」

 

「外なら大丈夫だって。」

 

「ほんと?」。

 

 

楽しそうに話す二人を見ているのがつらい。

 

だめだ。 応援するって言ったのに・・・。

 

俺は今どんな顔をしているのだろう。

 

 

二人に背中を向けたまま、手早く着替えをすませる。

 

 

ん? 

 

なんとなく視線を感じて振り返る。

 

 

 

そんな智を見つめるのは

 

a 翔君 

 

b 相葉ちゃん

 

 

 

 

 

 

 

          Writing by リフ  Special Thanks!