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前稿「親父その2」からの続きです。
2020年2月17日(月)
13時30分頃
会社に、母から電話が掛かって来ました。
「ああ、エル?今ちょっと良い?」
「何?なんかあったの?」
母が会社に電話を掛けたのは、これが最初でした。
「あのさ、お父さん。危ないみたいなんだよね」
「え!?そうなの?」
「うん。今日の午前中にさ、先生に呼び出されてね、私今行って来たんだけど、先生がご家族の方とかで呼びたい方がいたら、早めに来るように言って下さい。って言ってたんだよ」
「そうなんだ……」
「私ずっと居た方が良いでしょうか?って聞いたら、直ぐにどうこうなるってものじゃないから、一旦帰られた方が良いと思いますって言うから、今帰って来たとこ。エルと猫さんには伝えなきゃって思ってさ」
「ああ、うん。分かった。とりあえず、今の仕事片付けたら病院に向かうわ」
ただこの日、運が悪い事に仕事量がとても多かったのです。それに加え、妻の「猫」の携帯に電話を掛けましたが、一向に出る様子がありません。
とりあえず妻との連絡を一旦諦め、目の前の仕事を切りの良い所まで片付けてから、もう一度電話を掛ける事にしました。
※余談ですが、妻も今執筆を再開し、猫から見た親父に関してのブログを書いています。
14時19分。
とりあえず仕事がきりの良い所まで終わった後、妻の携帯に電話を掛けるもやはり出なかった為、パソコンで妻が働いている会社の電話番号を調べ、電話を掛けました。
一回目、話し中。
二回目、話し中。
三回目、話し中。
四回目、話し中。
五回目、話し中。
六回目、話し中。
七回目、話し中。
八回目でやっと電話が繋がりました。
「すいません。御社でお世話になっています、猫の配偶者なのですが、父が危篤という連絡がありまして、至急妻と話したいので、こちらに連絡をくれるようにお伝えして頂けますか?」
と私が言うと、
「分かりました。今表示されている携帯の番号でよろしいのですね」
と電話に出た女性が言いました。
私は、よろしくお願いします。と言って電話を切りました。
それから数分後の、
14時22分。
妻から電話がありました。
「何があったん?お母さん倒れたん?」
とこの時点では、父の事は頭に無い様子の妻。
「今、会社の中だから、ちょっと詳しくは言えないんだけど、猫ちゃん今すぐ帰れない?」
「うーん。大丈夫やとは思うけど……」
「ま、そうだよね。理由を言わなきゃ帰りづらいよね。じゃあ、ちょっと待ってて」
私はそう言って、一旦会社の外に出る事にしました。
「悪い、悪い。あのさ、実は親父の容態が急に悪くなっちゃったみたいでさ、出来たら今直ぐ仕事上がって貰って、病院に向かいたいんだけど」
と私が言うと、
「うん、分かった。じゃあ、自宅に着いたら電話する」
と妻は言いました。
「うん、そうしてよ」
と私は言って、一旦職場に戻る事にしました。
とりあえずお客様には、事情を説明し帰って貰いました。
この日は、私が抜けてしまうと業務に支障が出そうだったので、会社自体を早じまいしてしまいました。
15時01分。
急いで着替えて、妻に電話しました。
「やっと帰れそうだから、迎えに来てくれる?」
私がそう言うと、妻は分かったと言って、電話を切りました。
会社の外で、妻を待っている時間がとてももどかしかったのを覚えています。
10分後、妻が運転する車が到着。
私は急いで妻と運転を代わり、車を走らせました。
「このままお父さんの所に行くんやろ?」
と妻が言いました。
「いや、長期戦になる事も覚悟しておいた方が良いよ。元配偶者の母ちゃんなんてさ、危篤だから早く来いって言われてさ、あの時も会社閉めて急いで向かったんだけど、結局亡くなったのは、次の日の早朝だからね。とりあえず一旦自宅に戻って、支度してから行こうよ。場合によっては、実家で深夜まで待機するって事もあり得るからさ」
「そうやな」
この判断が正しかったのか否か。この時の私達には分かりませんでした。
とにかく私達は長期戦になる事も視野に入れ、一旦自宅に戻って支度をしてから、父の入院している病院に向かいました。
時間は失念しましたが、恐らく15時30分前後だと思われます。
支度を整えた私達は、病院へと車を走らせたのです。
※同じような批判コメントを付ける方が多いので、それに答えた各記事があります。
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