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自分とかなり趣味の合う、クミちゃんとの出会いは心がときめきました。
しかしこの時点では、クミちゃんはショートヘアで、体のゴツい男勝りなイメージを抱いていましたから、恋愛感情は全くありませんでした。
「ほんとクミちゃんは、女性として全く意識しなくていいから、気軽に接する事が出来るよ!」
こんな失礼な発言もしていました。
仲良くなった私達は、毎日のようにチャットをするようになっていました。
チャットをし始めて分かったのですが、彼女は既婚者でした。
しかし夫がモラハラと束縛で彼女を縛り付けていた為、破綻寸前の夫婦でした。
子供はおらず、セックスレスになって数年が経過しているようでした。
彼女は、過呼吸症候群の症状が時折おこるらしく、それも夫との歪んだ夫婦関係からきているのだろうと思いました。
夫がいつ帰宅するか分からない為、出張などで帰宅しない事が予め分かっている時にはスカイプで会話をし、それ以外はチャットで親交を深めていきました。
10数年前のパソコンですから、お互いカメラなどは付いておらず、音声のみのやり取りでした。
ある時、どちらから言い出したのか忘れましたが、お互いの写真を送り合おうという事になりました。
この頃、起業して数年が経っていましたから、会社の自室で自撮りして送った事を覚えています。
「へ~、ええ男やんか!」
「へへへ、そうか?ありがと。クミちゃんのも送ってくれよ」
「ちょっと恥ずかしいな。あんま期待せんといてよ」
「ああ、それは大丈夫。最初から期待してないから」
(だって、俺の中のクミちゃんイメージはこんな感じだから(笑))
「あんた、ほんまに失礼やな」
「まあまあ、とりあえず送ってみそ」
「ほな、送るで」
「うん」
送られてきた画像を見ると、そこには、髪の長い華奢で可愛らしい女の子が写っていました。
良い意味で期待を裏切られました。
男の子っぽい趣味趣向とは真逆なその女性らしい姿に、私は一発で心を奪われました。
「想像と全く違った……」
「一体どんな姿を想像しとったんや」
「髪もショートでさ、もっと体のゴツい、武将みたいな人かと思ってた」
それを聞いた彼女は笑っていましたが、私は平静を装うのが大変でした。
私達はそれからも、高校生の頃の写真を含め、数枚の写真を交互に送り合いました。
私は彼女から貰った写真を、携帯のフォルダに入れ、毎日毎日眺めては暮らしました。
「俺は彼女に恋してる」。
はっきりと分かりました。
お互い既婚者。
そして、簡単には会えない距離。
何度も諦めようと思いました。
しかし私の彼女に対する恋心は、日を追うごとに大きくなっていきました。
もう自分で自分を制する事が出来ないくらいに……。
※同じような批判コメントを付ける方が多いので、それに答えた各記事があります。
批判をする前に、まずそちらに目を通して下さい。→ 中傷、反論する者に答える。