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優れた美人になるために

32歳になってからはじめた(2008年4月スタート)歯列矯正の日記です

もう十年以上も前のことだ。騒々しいキャラクターと派手なファッション、独特の話し方をする17歳の少女はTVというおもちゃ箱の中で懸命にもがいているようだった。話題のミュージシャン提供による歌を歌い、奇怪な動きで踊った。大人たちからものめずらしい生き物(ペット)として都合よく遊ばれているようで痛々しさを感じたが、彼女はそんなことを気にするそぶりも全く見せず、大きな声でわらった。その口元には八重歯。あのぐちゃぐちゃの歯並びは、彼女の特異な存在感をアピールするのに一役買っていたと思う。まさにトレードマークであった。


そんな彼女も20代も後半になった。いまや珍しいペットではなく、自立した女性として社会にアピールしていかなければならない。それがただ若いと手放しで喜ばれる時代を過ぎた女性芸能人の生き方である。彼女にはもはや八重歯はもう必要ない。久しぶりにテレビで見かけた彼女は、すっきりときれいな歯並びを手に入れ、以前よりもずっと上品に笑った。


視聴者とは気まぐれで残酷なものだ。見るに耐えない歯並びだと思っていたが、八重歯を失った彼女を見て私はがっかりしてしまったのである。


そこには彼女がかつて含んでいた毒が全く無いのだった。美しい歯並びに、透けるような色白の肌。彼女は美しい大人の女性となっていた。しかし、いまや芸能界を見ればどこにでもいる、ただきれいな女性のひとりとしか思えない。矯正治療をしている私が言うのもおかしいが、彼女は八重歯があってこそ彼女だったのだと思った。美しい顔になった彼女にかつてのあの魅力はもうなかった。


彼女が芸能界という場所である地位を確立していたのは八重歯があったおかげなのかもしれない。不健康、不潔、貧しさ(矯正する経済的余裕が無いなど)の八重歯から受けるネガティブのイメージは、きらびやかな世界においてかなりの障害となるが、服飾に興味があるという文化芸術的素養のある彼女に、ある種の文学的な暗さをもたらしていたような気がする。いくらブラウン管で大声で騒いだり、楽しそうに踊っていても、その裏側にはどこか哀しさややるせなさが漂っていて、それが彼女の魅力だったのではないか。自分の中の異物を排除するのではなくて、抱えて生きていかなければならないという運命のようなもの。八重歯はその象徴だったというのはおおげさだろうか。


もちろんかつてのシノラーというイメージを捨てさるため、新たな出発をするために彼女は歯並びを治したのだとも思われる。八重歯という毒をなくした彼女が本領を発揮するのはこれからなのかもしれない。




私はこの春に結婚式を挙げたのだが、その際の情報収集としていくつかの結婚式準備ブログや日記を読んでいた。今では結婚式に関してもう興味が無く(というか終わったので必要も無く)、ただなんとなく惰性でその人たちの日記を読みつづけているのだが、すでに結婚式は終えたある女性が、撮影をしたいと書いていた。なんの撮影かと言うと、またウェディングドレスを着て、メイクアップして、8時間も使って彼女とだんなの写真をプロに撮ってもらうというもの。ロケーション撮影と呼ぶらしい。彼女は当日もプロのフォトグラファーに依頼して、とても素敵な写真を残していたわけだがそれだけでは物足りないようだ。


こういった撮影は完全に女性の自己満足の世界で、私もそうだが女性は誰しも口には出さないけれど「私ってまあまあきれい(かわいい)よね」と思っているもので、そのあたりをうまく突いているものだと思う。元々そんなに悪くない素材(顔)だから、プロの手にかかれば女優のようにきれいに変身できるはずだわ、というずうずうしくも、切ない女心。そんな自分を写真に残しておきたい、そして「きれいだね」と言われたい。普段は慎ましやかに隠している女性の自惚れた気持ちが如実の表れるものである。


こういう写真を見て思うことは、元がきれいな人は当然美しく撮れているわけで、普通の人はいつもよりは何割かましできれいになっているのだけれどもやっぱり鑑賞物の被写体としては劣るなということである。いくらプロの手にかかっていても、やはり素材に限界がある。そもそもああいうポーズや表情は美形なモデルがやっているのをさんざん見なれていることもあるため、なんだか普通の人がやると痛々しく、哀しさすら感じてしまうのだ。まあ主観的に見るとだいぶ違うのかもしれないけど。


撮影(前撮り、後撮りなど)に関して、そういった考えを持っていた私はこれまで全く興味が無かった。どれもこれも恥ずかしい写真にしか思えなかったし、料金だって並じゃない(差があるが10~40万ほどかかるそうだ)。いつもであれば「ふーん」と他人事のように日記を読み終えるところなのだが、今回違ったのは、私もやってみようかとちらりと思ったのである。


なぜか。それは歯の矯正をしているから。


これは矯正終了記念にうってつけのイベントではないだろうか!


実際、自分の結婚式の写真を見てがっかりしたのは、せっかく完璧にヘアメイクをしてもらったのに歯並びが悪かったこと。この八重歯さえなかったら、このあごのゆがみがなかったら、と何度思ったことだろう。そのことを思うと、矯正が終わったら歯並びのきれいな私を撮ってもらうのもいいかもしれないと思ったのだ。そう、矯正後の私は、確実に今より美人になっているはずだ(4年間の老化はおいといて)。撮影のテーマはウェディングではなくてもいいのだが、プロのメイク、フォトグラファーで撮ってもらうことなんて、平凡な一般人の私にとってはこういうイベントでしかありえない。もう一度ウェディングドレスを着るのも一興だろう。矯正後に撮影があると思えば今後の美容にも力が入る。矯正以外の肌の手入れ、髪のメンテナンス、体型維持などにも気を配るようになる。


矯正が終わったときに、堅いもの(フランスパンとか?)を思いっきり食べたいっていうのはよく聞くのだけど、そういう日常のものではなく、特別感のあるものが欲しい。ウェディング撮影、まさに特別なイベントだ。


とはいってもこれは今日思いついたばかりの単なる私の夢想であり、つれには全く話していない。反対されるのが想像に難くないからだ。やるとなったら私の貯金からとなるだろう。

そもそも熱しやすく冷めやすい4年後に私自身ウェディング撮影なんぞやる気があるのかも疑問だけれど、とりあえず今の気持ちを盛り上げる要素としてはこれで十分。




痛くて噛めない状態のとき、市販のリゾットを買ってもいいのだが、とにかく量がすくないので、自宅で作ることにした。といっても私ではなく、つれが。

もともとつれは料理が好きで、週末は彼が料理担当だし、平日も私よりはやく帰宅する場合は作ることになっている。リゾットを作ってくれと頼むと、うきうきとcookpadなどのレシピを参考に、コンソメ風味、トマト風味、チーズ風味と毎日飽きの来ないように作ってくれ、パスタのような味わいでなかなかうまい。




リゾット

ささみとコーンとしめじの入ったリゾット


もう歯の痛みはおさまったのだが、次回の調整日にまた痛くなったとき、自分で作れないと困るので、教えてもらったのがこの基本のレシピ。


リゾットのレシピ




材料

-米 2.5合

-たまねぎ 1/2個

-にんにく 1かけ
-好みの肉、野菜、きのこ

-オリーブオイル 大さじ5

-白ワイン 50cc

-しょうゆ 大さじ2

-パルメザンチーズ 適量

-コンソメ 2個

-バター50g


①圧力鍋にオリーブオイルをいれ、火にかけてみじん切りにしたにんにくをいためる。軽く火が通ったら、みじん切りにしたたまねぎ、肉、野菜、キノコを入れる


②火が通ったら、米(洗わない)をいれ、色が透明になるまで炒める


③白ワインを入れ、アルコール分を軽く飛ばす


④水7.5カップを火にかけ、沸騰したらコンソメ2個を入れて溶かす


⑤③に④を入れ、圧力鍋のふたをする。火にかけ蒸気が出てきたら弱火にし、5分後火を止め、20分ほどおく。


⑥ふたを開け、しょうゆ、バター、パルメザンチーズをいれてよく混ぜる。



リゾットは一度に大量に作れるし、次の日のランチ(弁当)にもそのまま活用できるのでいい。冷めてもおいしいし。