私はこの春に結婚式を挙げたのだが、その際の情報収集としていくつかの結婚式準備ブログや日記を読んでいた。今では結婚式に関してもう興味が無く(というか終わったので必要も無く)、ただなんとなく惰性でその人たちの日記を読みつづけているのだが、すでに結婚式は終えたある女性が、撮影をしたいと書いていた。なんの撮影かと言うと、またウェディングドレスを着て、メイクアップして、8時間も使って彼女とだんなの写真をプロに撮ってもらうというもの。ロケーション撮影と呼ぶらしい。彼女は当日もプロのフォトグラファーに依頼して、とても素敵な写真を残していたわけだがそれだけでは物足りないようだ。
こういった撮影は完全に女性の自己満足の世界で、私もそうだが女性は誰しも口には出さないけれど「私ってまあまあきれい(かわいい)よね」と思っているもので、そのあたりをうまく突いているものだと思う。元々そんなに悪くない素材(顔)だから、プロの手にかかれば女優のようにきれいに変身できるはずだわ、というずうずうしくも、切ない女心。そんな自分を写真に残しておきたい、そして「きれいだね」と言われたい。普段は慎ましやかに隠している女性の自惚れた気持ちが如実の表れるものである。
こういう写真を見て思うことは、元がきれいな人は当然美しく撮れているわけで、普通の人はいつもよりは何割かましできれいになっているのだけれどもやっぱり鑑賞物の被写体としては劣るなということである。いくらプロの手にかかっていても、やはり素材に限界がある。そもそもああいうポーズや表情は美形なモデルがやっているのをさんざん見なれていることもあるため、なんだか普通の人がやると痛々しく、哀しさすら感じてしまうのだ。まあ主観的に見るとだいぶ違うのかもしれないけど。
撮影(前撮り、後撮りなど)に関して、そういった考えを持っていた私はこれまで全く興味が無かった。どれもこれも恥ずかしい写真にしか思えなかったし、料金だって並じゃない(差があるが10~40万ほどかかるそうだ)。いつもであれば「ふーん」と他人事のように日記を読み終えるところなのだが、今回違ったのは、私もやってみようかとちらりと思ったのである。
なぜか。それは歯の矯正をしているから。
これは矯正終了記念にうってつけのイベントではないだろうか!
実際、自分の結婚式の写真を見てがっかりしたのは、せっかく完璧にヘアメイクをしてもらったのに歯並びが悪かったこと。この八重歯さえなかったら、このあごのゆがみがなかったら、と何度思ったことだろう。そのことを思うと、矯正が終わったら歯並びのきれいな私を撮ってもらうのもいいかもしれないと思ったのだ。そう、矯正後の私は、確実に今より美人になっているはずだ(4年間の老化はおいといて)。撮影のテーマはウェディングではなくてもいいのだが、プロのメイク、フォトグラファーで撮ってもらうことなんて、平凡な一般人の私にとってはこういうイベントでしかありえない。もう一度ウェディングドレスを着るのも一興だろう。矯正後に撮影があると思えば今後の美容にも力が入る。矯正以外の肌の手入れ、髪のメンテナンス、体型維持などにも気を配るようになる。
矯正が終わったときに、堅いもの(フランスパンとか?)を思いっきり食べたいっていうのはよく聞くのだけど、そういう日常のものではなく、特別感のあるものが欲しい。ウェディング撮影、まさに特別なイベントだ。
とはいってもこれは今日思いついたばかりの単なる私の夢想であり、つれには全く話していない。反対されるのが想像に難くないからだ。やるとなったら私の貯金からとなるだろう。
そもそも熱しやすく冷めやすい4年後に私自身ウェディング撮影なんぞやる気があるのかも疑問だけれど、とりあえず今の気持ちを盛り上げる要素としてはこれで十分。