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 24時間勤務明けで横浜に出発です.朝のカンファレンス後に急いで着替えて但馬空港に向かいます.空港の駐車場は無料.地方では当たり前.但馬空港から伊丹空港までは「SAAB340B」という座席数36の機体です.ドクヘリとのtwo shot写真を掲載しておきます.飛行時間は30分.小生は離陸前に意識消失,気がつけば伊丹空港に着陸してました.伊丹空港でのトランジットは40分.12時40分には羽田空港に到着です.

 本日はビジネスミーティング.夕方の評議員会に出席,その後は明日座長をさせていただくセッションの予習です.ホテルの窓から横浜みなとみらいの美しいライトアップを眺めつつ,いつものごとく部屋でマックに向かいます.

 TECCMCは医局員の先生方にお任せです.診療開始から半年.皆,成長しました!

本日のドクターヘリ(幸部先生,岡本先生,濱看護師 記録より転記)
1件目 パラグライダー墜落
 救急覚知同時要請です.傷病者は2名.タンデム飛行のようです.ドクターヘリはランデブーポイントに着陸し,救急隊と合流.そのまま救急車に同乗して現場投入です.傷病者は2名,救急医も2名.同時に外傷初期診療の開始です.1名は「赤」,1名は「黄」.重傷者をヘリ搬送,他1名は救急車搬送とします.
 搬入後,「赤」の患者さんは骨盤骨折などが判明.医療介入の短縮時間は30分以上.循環が崩れる前に外傷初期診療が開始された事案でした.
 同時要請が当たり前になった地域だからこそのミッション方法です.

2件目 視床出血
 救急隊現着後の要請です.脳血管障害疑い.北近畿で脳神経外科のある病院は限られています.そんなところも考慮された適切な要請です.ドクヘリ現着時,意識はあり,左半身麻痺.血圧は高めです.フライトドクターは脳出血を考え病院選定を行いますが,あっさり断られます・・・現場滞在時間をのばすことは出来ないのと,1つ断られるとそれ以上の選定病院がないことから,ちょっと遠いですがTECCMC搬送とします.機内で治療をすすめながら搬入.ヘリポートからのdirect CTにて上記が判明しました.
 救急医を含め,専門医の早期医療介入にドクターヘリは非常に有用です.

 本日も地域の救急医療にお役に立てましたでしょうか?現場はコツコツがんばっていきます.小生はup-to-dateな話題,治療方法を持って帰って,さらなる進化を心掛けます.
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 24時間勤務明けで明日から学会出張です.但馬空港→伊丹空港→羽田空港→横浜.日本急性血液浄化学会です.小生の研究分野でもあり,TECCMCの得意とする治療方法です.3日間ほど留守にします.その間のブログは帰院後にまとめて書きます.

本日のドクターヘリ(小林,三浦先生,福本看護師)
1件目 脳卒中疑い
 救急隊現着後の要請です.当地域,脳卒中プロトコルに準じた活動で,血栓溶解療法を考えたヘリ要請です.きっちりとした救急隊の現場活動があるからこそ,適切なドクヘリ要請がなされるのです.ランデブーポイントで患者さんを診察すると,確かに脳卒中が疑われます.病歴,既往歴などを確認し,患者さんにとって一番適切な病院を選定します.ヘリで近くのランデブーポイントまで飛び,そこからは隣町の消防本部にお願いし,救急車搬送となります.いつもいつもご協力をいただきありがとうございます.感謝申し上げます.

2件目 倒木による狭圧
 救急覚知同時要請です.「倒木の下敷きになった.場所の詳細はこれから確認.取り敢えずランデブーポイント方面に飛んでください.」 最近,山の事故が続いています.現場上空までは数分.まだ救急車も救助車も来ていません.事故の場所は?消防本部に無線で確認しますが,おおよその場所しかわかりません.すると救助車がやってきます.上空から確認すると,「あっ,3時の方向に倒木あり!あそこだ!!」 現場を上空から確認します.ランデブーポイントに着陸し,支援車の到着を待って現場に行くと時間がかかります.幸いにも稲刈りが終わったこの時期,現場直近に降りられる場所は沢山あります.地方の特権です.上空と途上から安全を確認し,直近の空き地に着陸します(写真).そこからヘルメット装着し,現場までダッシュ!救急隊とほぼ同着.しかし,巨大な倒木は完全に人の体を押しつぶしていました・・・
 消防,警察,地域の皆様にご協力いただき,安全かつ有用なドクヘリ活動が展開できました.救急車と同時にドクターヘリが舞い降りてくる地域,これこそが但馬,北近畿の目指すべき救急医療体制です.

 本日も2件中1件の現場投入.迅速なドクヘリ要請がなされているからこそです.さて,本日は岡本先生と夜勤です.静かな夜であって欲しいものです.
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 朝晩の冷え込み,霧の発生はありますが,日中はすごしやすい気候です.ドクターヘリを運航する立場からいえば,日没時間が早くなることがネックですね.

本日のドクターヘリ(小林,山邊先生,藤巻看護師)
1件目 施設間搬送(下腿コンパートメント症候群)
 病院同士の調整に少々時間を要しましたが,無事搬送のお手伝い完了です.ご支援いただいた消防の皆様,いつもありがとうございます.

 どうしても重複事案が発生します.すべての事案に対応出来るよう,我々も頑張ります.今後ともよろしくお願い申し上げます.

 本日の写真は訓練中の消防防災ヘリとドクターヘリです. 
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 1%でも可能性,望みがあるなら医師の早期現場投入の適応と考えてます.それが結果的に空振りであってもかまわないのです.今日はそんなヘリ事案がありました.

本日のドクターヘリ(小林,幸部先生,安積看護師)
1件目 山中で意識なし
 お昼前の要請です.「場所など詳細は不明.山中での意識障害.」 取り敢えず指定されたランデブーポイントに向かいます.フライトしながら運航管理室,当該消防本部から情報収集.現場の山を特定します.15分弱で現場上空.空から探索すると細い林道を登っていく救急車が1台・・・その先にもはや道はありません.どうやら林道からさらに山を登ったところが現場のようです.林道の登り口に救助車が停車中.ランデブーポイントに降りて移動するよりも,登り口直近の農道に着陸してダッシュした方が早そうです.ということで消防の許可をもらって農道着陸(写真①).いつものごとく,資機材をもってダッシュです.林道昇り口では指揮隊も到着し現場活動の方針を検討します.情報が入り乱れますが,どうやら傷病者は救急車停車場所から約20分程度登った斜面にいるようです.防災ヘリでの吊り上げを検討しつつ,防災ヘリの出動,現着までは1時間近くかかると予想されます.ならば詳細はわかりませんが,現場に行きましょう!長時間の活動が予想されます.別事案対応の可能性も考え,幸部先生はヘリ待機.小生と安積看護師で現場に向かいます.まずは支援車で登れるところまで林道を駆け上ります.林道の最終地点に到着(写真②),そこからは資機材を担いでの登りです.ヘルメット着用,長袖,革手袋装着.現場投入の多い我がドクヘリクルーの必須装備です.靴はいつも安全靴.足場の悪い山の斜面を救助隊と共に登ります(写真③).10kgのトーマスバックはなかなかきつい・・・ひたすら可能性を求めて登ります.20分後,先着救急隊,救助隊によて斜面で処置を受ける傷病者に接触.残念ながら状況は厳しい・・・時間経過などを考慮し,これ以上の処置は中止とします.あとはこちらに向かっている防災ヘリで吊り上げてもらい,直近の病院での確認とします.その旨を携帯で病院連絡.現場でどれだけ待ったでしょうか,やっと防災ヘリが到着です.航空隊により吊り上げ作業開始(写真④).終了後,全員で下山です.下山は10分少々.フライトスーツは泥まびれです.
 今回は残念な結果になりましたが,少しでも可能性があれば,助かるかもしれない患者さんがいれば安全を確認,自身の体力を考えた現場投入になるのでしょう.さて,次の出動があるかもしれません.疲れた~なんて甘えている場合ではありません.

2件目 ショック
 やはり要請がはいります.病院ヘリポートに帰投直後の要請です.「意識障害,ショック.」 この情報からおそくらくは心大血管系の病気が考えられます.ランデブーポイント到着と同時に救急車も滑り込んできます.急いで車内に乗り込むと,急変!脈拍20台,頸動脈触知不可,死戦期呼吸!心肺停止!!即座に胸骨圧迫開始.AED装着.幸部先生は気管挿管,小生は末梢ルート確保し薬剤投与です.1サイクル.心拍再開なし.2サイクル.まだダメです.心エコーで心嚢液貯留なし,胸水なし,腹部大動脈瘤なし.病歴などから心筋梗塞か!?人工心肺の適応も考え,オートパルス装着しヘリに搬入,一番近い救命救急センターへ搬送とします.いつも通りに迎えてくださった救急の先生に申し送り,途中で加わった循環器内科の先生にも申し送り(久しぶりにあった小生の同級生でした).蘇生の可能性など判断していただき人工心肺の適応判断をお願いします.
 とその時,別事案の要請です.

3件目 意識障害
 引き継ぎを速やかに終え,離陸.飛行時間は20分強.「意識障害.いびき様呼吸.」脳血管障害か?患者さんの状況もですが,日没が近づいており速やかな現場対応が必要です.機内で血糖チェック,低血糖以外なら鎮静下で気管挿管.ルート確保含めヘリ機内で行うことを確認しあいます.ランデブーポイントにはすでに救急車が到着.数分で患者さんの引き継ぎ修了.離陸しつつルート確保.血糖チェック.意識障害では必須.ヘリクルーであれば言われずとも準備万端.すると・・・「LOW」 ブドウ糖を投与すると目が開きます.低血糖発作でした.一同安堵です.
 結果は低血糖でしたが,非常に適切なヘリ要請でした.もし脳血管障害であれば,陸送時間,治療内容など考えると2次性脳損傷の可能性大でした.これからも遠慮ないヘリ要請をお待ちしております.

 本日はなかなかバラエティーに富んだミッションでしたが,どの事案も非常に適切なヘリ要請でした.より早期に患者さんのところに行く,ここから病院前救急診療が始まるのです.本日もお世話になり,ありがとうございました.
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 手前味噌ですが,論文の紹介です.ドクターヘリの話しばかりですが,集中治療も変わらずやっております.特に急性血液浄化は前職場と同じくらいやっており,おもしろいデータも取れています.お時間のある方は読んでやってください.

「敗血症性多臓器不全に対するエンドトキシン吸着療法(PMX-DHP)」
日本アフェレシス学会雑誌 2010; 29: 266-271

「敗血症性ALI/ARDS に対するPMX-DHP療法とは?」
救急・集中治療 2010; 22: 1329-1333

 時間を見つけて,出来るだけ論文は書きたいと思っていますが・・・睡魔には勝てない毎日です.

本日のドクターヘリ(小林,番匠谷先生,林看護師)
1件目 転落(キャンセル)
 覚知同時要請です.「高所からの転落.意識無し.」 様々なことを想定し準備を行います.10分強フライトした時点で「キャンセル」の連絡.救急隊現場到着時,意識回復されていたようです.良かったですね.安堵しつつ但馬空港への給油へ向かいました.

 本日の写真は昨日のランデブーポイントの写真です.芝生化された小学校のグラウンド.豊岡市では校庭の芝生化が進められています.ドクターヘリにとっても有り難いことで,砂塵防止の消防の散水が必要なくなります.速やかな離発着が可能になります.但馬をはじめとした北近畿にこのような事業が広まると良いですね.

 本日は昨日とうって変わって穏やかな時間が初療には流れていました.ICUは・・・相変わらずですね.本日勤務の幸部先生,岡本先生,がんばってください.
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 4月17日から運航を開始したドクターヘリ.6ヶ月の運航状況は481件の出動(現場430件,施設間搬送51件)でした.運航を開始し,1年生のドクターヘリ事業です.多くの関係者の方々に支えられがんばっております.今後ともご支援,ご協力のほどよろしくお願い申し上げます.

本日のドクターヘリ(小林,松井先生,濱看護師)
1件目 意識障害(キャンセル)
 同時要請.救急隊現着時,意識レベル改善しキャンセルです.

2件目 脳血管障害疑い
 救急隊現着後の観察からの要請です.適切な観察,評価によって要請がなされています.確かに症状からは脳血管障害をまず疑わなければなりません.ランデブーポイントで患者さんを診察中に消防無線から別事案の情報が流れてきます.「バイク事故.詳細不明.」場所はこのランデブーポイントから車で5分くらいのところ.ならば二手に分かれて活動しましょう.松井先生は本事案の患者さん搬送を担当,小生と濱看護師は支援車で次事案の現場へ向かいます.松井先生は直近の救命救急センターを手配,速やかに搬送へ移ります.

3件目 バイク事故
 2件目のランデブーポイントから支援車で現場に向かいます.患者さんはすでに救急車内へ収容済み.救急車内へ乗り込んで外傷初期診療の開始です.ABCD問題なし,FAST negative,致死的外傷はなさそうですが左鎖骨に骨折がありそうです.TECCMCまでの搬送は必要なさそうですが,救命救急センターへの搬送が良さそうです.そこで,2件目と同じ救命救急センターへ搬入依頼,快く応需いただきました(小生の後輩が担当でした).ならば,ドクターヘリでのピストン搬送です.2件目を搬入しそのまま本事案に舞い戻り搬送です.
 フライトドクター2人体制ならではの現場対応です.消防も慣れたもの,臨機応変に対応してくれます.やはり慣れれば慣れるほど良い事業になっていきますし,患者さんのお役に立てることが多くなってきます.

4件目 目撃あり心肺停止
 同時要請です.「急に倒れ意識無し.」キーワードに合致した内容です.ヘリはランデブーポイントへ着陸,そこから支援車で現場投入です.すでに救急隊が気道確保済み,しかし虚脱した血管にルート確保は困難なようです.そうなるとBIGを用いた骨髄輸液.30秒後にはアドレナリン投与がなされていました.心停止の原因は?ここではどうすることも出来ません.地域事情から現場確認も困難です.ならば速やかに搬送しかありません.オートパルスを装着し現場からランデブーポイントへ.蘇生を継続しつつTECCMCへ搬送です.
 しかし,蘇生には反応されず,結果的に大動脈解離が見つかりました.

5件目 小児の痙攣重積
 救急隊からの要請です.「小児の痙攣,意識障害.」早く発作を止めてあげないと後遺症が心配です.5分でランデブーポイントへ到着,反応のない女の子が横たわっています.目は上転,体はこわばっています.小児の細い血管にルートを確保し薬剤投与です.良い,これで安定した搬送が可能.TECCMCへ行きましょう!現場滞在時間7分,ヘリは数分でTECCMCへ到着.その後,元気に泣きじゃくる女の子が小児科の先生の診察を受けていました.早期に薬剤投与を行ったことが回復を早めました.良かったです.
 迷われる症例かもしれませんが,適切なヘリ要請です.迷ったらヘリ要請でかまいません.結果,このように早期回復される患者さんが増えてきます.

 本日はヘリの運航終了後も初療は大賑わいでした.救急車の搬入が重なる中,重症頭部外傷の患者さんに初療室穿頭術を行っています.一気に進む脳ヘルニア徴候,瞳孔は散大へ.番匠谷先生,小生で左右の穿頭です.直後,瞳孔は縮瞳,頭蓋内圧も正常まで下がります.後は手術のタイミングを逃さないようなICU管理です.ちなみに脳外科チームは脳内出血の患者さんの緊急手術中でした.他にも沢山の患者さんが搬入されました.居残って手伝ってくれた岡先生,三浦先生,ありがとうございました.助かったあ・・・

 少ない救急医ですが,他科の先生方にも協力をいただきながらチームワーク抜群で診療にあたっています.振り分け型の救急医療では救われない命があります.自ら治療を行える救急医がいる救命救急センターは都会だけではなく,地方であっても存在価値があります!
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 本日は朝から広島に行ってきました.第1回広島メディカルラリー記念講演に呼んでいただきました.メディカルラリーとは,医療チーム(医師,看護師,救急救命士)が救急現場を再現した現場で,実際の救急医療を行い,その的確性,正確性を競ういわば「救急医療関係者・大人の大運動会」です.小生は2002年に千里救命救急センターで全国初のメディカルラリーを開催,運営しました.それから8年間,毎年のようにメディカルラリーを開催,その間にメディカルラリーは全国に広まっていきました.なんだか感慨深いものがあります.そんな関係と病院前救急診療に携わっている関係で,今回のお話しをいただきました.「救急医療は現場から始まる!」と題して1時間ちょっとの講演でした.皆さん,熱心に聞いていただきありがとうございました.明日のラリー本番,成功をお祈りしております.

本日のドクターヘリ(岡先生,松井先生,森田看護師 記録より抜粋)
1件目 脳血管障害疑い
 山中での意識障害です.ヘリ着陸地点から山登りで現場へ.岡先生は別事案発生時の対応のためヘリに待機.松井先生,森田看護師が元気に現場へ登ります.なかなかの急斜面,資機材の重さがこたえます.「松井先生,私をおいていってくださ~い・・・」森田看護師の悲痛な叫びは松井先生の耳に届いたか,届いていないか定かではありません.患者さんと山中で接触,ABCの安定を確認し舟形タンカで皆で下山,そのままヘリで直近の救命救急センターへ搬送です.
 あんな山の中でも救急覚知から1時間以内に診療が開始されました.体力勝負のドクターヘリスタッフですが,患者さんの回復がなによりの癒しです.

2件目 意識障害(キャンセル)
 1件目からの帰投途中に要請です.そのままランデブーポイントへ向かいますが,救急隊現着後,ヘリの必要なしにてキャンセルとなりました.

3件目 施設間搬送(脳梗塞)
 2件目のキャンセルと同時に施設間搬送の要請です.ヘリはそのままランデブーポイントへ.ヘリによる搬送の甲斐あって,発症から1時間半で救急医による診察が開始されました.脳梗塞に対する血栓溶解療法が出来る病院が少ない当地域では,ドクターヘリがここでも活躍します.

4件目 意識障害
 同時要請です.ヘリドッキング.低血糖なし.病歴からどうやら痙攣発作後のようです.ランデブーポイントからヘリに搬入しTECCMCへ搬送とします.幸い,頭蓋内に病変もなく,現場での診断通りでした.

5件目 耕耘機に巻き込まれた(キャンセル)
 同時要請です.離陸後,蘇生の可能性なしにてキャンセルとなりました.

 救急覚知同時要請は数パーセントのキャンセルが発生します.それでも良いのです.ヘリ要請を遠慮し,迷って医療介入,搬送時間が遅れることの方が問題です.キャンセルを遠慮せず,まずはヘリを現場に呼び出してください.全てはそこから考えれば良いことです.本日は現場出動事案は全て同時要請です.すばらしい地域です.広島でも自慢してきます!
 
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 のんびりすることも大切です.病棟も落ち着いています.初療も落ち着いています.小生は学会,講演の準備をしましょう.

本日のドクターヘリ
出動は0件でした.

 24時間勤務明けで眠い目をこすりながら明日の講演準備中,岡先生から連絡です.「急性腹症の患者さん,緊急手術をお願いします.」 朝まではまだ時間があります.早く手術して,早く回復していただきましょう!

 本日のサービスショットはドクターヘリのコックピットです.カッコイイですね.
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 ここ数日たまったブログを一気に書き上げています.

本日のドクターヘリ(小林,岡先生,安積看護師)
1件目 倒木による外傷(山中)
 朝礼終了後に要請です.「山中で倒れてきた木の下敷き.詳細不明.防災ヘリも要請.」 本日の1例目,岡先生得意の山中事案(←結局,皆山登りが得意になってます)のようです.5分少々でドクターヘリは現場と思われる上空に到着.麓の救急車と救助車を確認します.救急隊はまだ患者さんに接触してないようです.現場投入も考え,山の麓の農道に着陸(写真①),小生,岡先生,安積看護師はヘルメット装着,革手袋装着にて麓に残っている指揮隊のもとに走ります.「山に登った方が良いですか?」麓から患者さんのもとへは30分以上かかるようです.防災ヘリ到着時間,先ほど到着した救急隊からの患者情報などから我々の現場投入よりも,防災ヘリでの吊り上げ救助後に直近のランデブーポイントで引き継ぎを行う段取りとします.消防本部,運航管理室と調整を行いドクターヘリは直近のランデブーポイントへ移動,防災ヘリの救助活動を地上から見守ることにします.ドクターヘリが農道から離陸するのと入れ替わりに防災ヘリが現場上空に到着,救助作業に入ります.ドクターヘリはランデブーポイントとなった直近小学校のグラウンドに
着陸,防災ヘリの活動を見つつ消防無線からの情報を収集します.「吊り上げ救助開始!(写真②)」 山中から患者さんが防災ヘリに収容されます.さあ,こちらに来ますよ.あっという間に防災ヘリが飛んできます(写真③).防災ヘリとドクターヘリ,4月から2件目になります.救助は防災ヘリ,医療はドクターヘリ,1分1秒でも早い医療介入には今回のコラボは有用と考えます.航空隊から手短かつ的確な申し送りを受け(写真④),患者さんはドクターヘリに収容,TECCMCへ搬送です.
 今回のミッションでは消防,警察,ランデブーポイントとなった小学校の関係者など多くの方々にご協力をいただきました.ありがとうございました.患者さんのことを第一に考えたミッションが遂行出来ました.今後もこのような防災ヘリとのコラボがあるかと思います.航空隊の方々とも連携をとってより良い航空医療が提供出来ればと思います.
 
2件目 脳卒中疑い
 1件目の搬入直後に要請です.「脳卒中疑い.」との情報.もちろん救急覚知同時要請.血栓溶解療法を考えると1分も無駄に出来ません.消防の意識の高さです.現場から病院まで1時間以上かかる地域ですが,ヘリが到着し診療を開始したのは覚知から20分後.救急救命士から情報を聞きます.当地域の脳卒中プロトコールに準じた報告.やはり脳卒中が疑われます.低血糖もなし.小生が諸検査,ルート確保の間に岡先生は一番近い救命救急センターに搬入依頼の連絡です.診療開始後10分で離陸,10分後には脳神経内科専門医の診察が始まりました.
 地域をあげての救急医療体制構築が成されています.ご協力,ご支援をいただいている皆様に感謝です.

 余談ですが,1件目の事案にどこかでみたことがある「中年男性」がママチャリで登場しました.カゴにはデジカメとビデオカメラ.お話しを聞くと,「豊岡病院でフライトナースのリーダーをしている濱です.」とのこと.ドクターヘリと防災ヘリ,クルーを熱心に撮影されていました.ダウンウオッシュでチャリが転倒するのも気付かず・・・皆,休みでも救急の血が騒ぐのでしょうね.頼もしい仲間です.写真,使わせていただきました. 
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 沖縄ドクターヘリのブログでも紹介されましたが,「Jレスキュー」にTECCMC'sドクターヘリが取り上げられています.また小生どもの古巣・千里救命救急センターのドクターカーも特集されています.都市型,地方型で活動現場も活動方針も違いますが,根本は同じです.

https://secure.ikaros.jp/sales/RS.html

 内因性,外因性,現場投入,野山を駆け巡るなど病院前救急診療の醍醐味を経験・修得されたい医師,看護師の皆さん,是非TECCMCへお越しください!待ってます!!