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 気圧の変化の影響か,初療もヘリも大繁盛です.午前中だけでTECCMC入院5名,週末にかけてベッドコントロールが大変そうです・・・

 フライトスタッフの組み合わせによって,おもしろい光景が見られます.今日がその組み合わせ.松井先生と藤巻看護師.まるでやんちゃ息子と,それに手を焼くおっかさん.現場,機内,いたるところで怒られる松井先生の姿(←後ろ向いてベロ出してましたが)がありました.端から見てるとおもろいコンビです.他にも倉橋先生と清水看護師のコンビも楽しめるとなかなかの評判なようです.個性派集団ですが,チームワークは抜群です!

本日のドクターヘリ(小林,松井先生,藤巻看護師)
1件目 交通外傷・車外放出
 運航時間前に要請です.もちろん準備が出来た段階で速やかに出動です.大型トラックの単独事故.運転手さんがフロントガラスを突き破って車外放出.えらいことです!飛行しながら朝の点検,資機材確認.
 ランデブーポイント着陸,すでに到着している救急車内で外傷初期診療を開始します.primary surveyはclearですが,頭部外傷が疑われます.外傷は迷わずTECCMCへ.
 やはり頭蓋内病変がありました!

2件目 痙攣
 1件目の搬入途中に要請です.廊下で三浦先生に引き継ぎ,ヘリクルーは再び離陸です.「かかりつけ病院を含め直近に受け入れを断られた痙攣の患者さん.」との情報です.医療圏が違うと状況は大変なようです.
 10分でランデブーポイントへ到着,救急車内で診療を行います.痙攣は継続しており,薬剤投与にて消失します.脳梗塞後遺症もあり,どうやら症候性癲癇のようです.継続治療が可能な隣街の病院へヘリ搬送とします.

3件目 施設間搬送(視床出血)
 2件目の搬入直後に連絡があります.「施設間搬送.天候不良のため直近ランデブーポイント使用不可.よって,2件目搬入先病院ヘリポートまで救急車で搬送中.」変則的かつ初めてのパターンです.
 ヘリポートで待つことしばし.前医の先生より患者さんを引き継ぎ,ABCが安定していることを確認した後にTECCMCへヘリ搬送です.
 脳外科チームで手術となりました.

4件目 意識障害・不穏
 3件目の搬送中に要請です.3件目の患者さんをヘリポートで引き継ぎ,資機材の補充も行います.そして,一旦但馬空港で燃料補給を行って現場に飛びます.お待たせして申し訳ありません.
 ランデブーポイント着陸.すでに到着済みの救急車内で診療を行います.「先ほどまで不穏が強く,押さえていました.近隣の受け入れは不可能です.」 徐々に意識レベルが悪化したようです.意志疎通は出来ません.まだ多少の不穏が残っています.頭蓋内病変を強く疑います.近隣で脳外科対応可能な病院をあたり,応需していただきます.いつもありがとうございます.
 ヘリは離陸,直後の機内で痙攣出現!薬剤投与にて痙攣は消失です.ドクターヘリの搬送で良かったですね.無事引き継ぎも終了です.

 文字数の関係でその2に続く・・・
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 前回の続きです.

本日のドクターヘリ(小林,松井先生,藤巻看護師)
5件目 施設間搬送(くも膜下出血)
 4件目からの帰投途中に要請です.TECCMCへの紹介です.ヘリは帰投途中にあるランデブーポイントへ飛びます.
 いつも通りのミッション.無事TECCMCへ搬送とします.

6件目 意識障害
 5件目を初療に搬入.今日初めての院内滞在です.書類書き,カルテ書きが溜まってます・・・とそこへ,「要請です.ヘリは給油からもう帰ってきます.」と運航管理室からの連絡です.小生,松井先生,藤巻看護師はそれぞれに何かを口にほおばりながらヘリポートへ走ります.
 数分後,ヘリが着陸,速やかに乗り込み現場へ向かいます.「意識無し,呼吸有り.」との情報です.ヘリは10分弱でいつものランデブーポイントへ着陸,救急車内で診療を始めます.意識レベルはIII桁,低血糖なし.気道は開通しています.これならば気管挿管施行せず搬送可能でしょう.脳外科対応を考え,隣の医療圏の救命救急センターへヘリ搬送です(TECCMC満床のため).幸いなことに搬送中に意識レベルの改善を認めました.良かったですね.

7件目 施設間搬送(症候性癲癇)
 遅めの昼食を食べようとした際に岡先生がやってきました.初療患者さんの施設間搬送依頼です.TECCMCのベッド状況,患者さんの病歴,居住地などを考えれば最善の策です.ヘリクルーは昼食もそこそこに本日7度目のフライトへ.
 幸い飛行中は痙攣の出現もなく,ランデブーポイントまで担当医の先生が向かえに来てくれてましたので,そこで引き継ぎ速やかな搬送が完了しました.「先日の施設間搬送とえらい違いですね.」先日大阪に置き去りにされた松井先生はぼやいておりました.

8件目 VT
 7件目の搬送を終え,帰投中に要請です.日没ギリギリ.でも大丈夫,行きましょう!「一過性に意識消失あり.不整脈もあり.」との情報です.救急隊はTECCMCへ向かっているとのこと.途中ドッキングです.皆,早期医療介入を実現し,患者さんにとって最善の救急医療を提供するにはどうすれば良いかを常に考え,実践されています.すごい地域になりました.
 ドクターヘリは指定されたランデブーポイントへ着陸し,救急車内に乗り込みます.「胸痛を訴えられ,搬送中に脈ありVTが出現しました.」と申し送りを受けます.心エコーでは心嚢液貯留無し.しかし心臓の動きは全体的に悪い.12誘導心電図では虚血性変化ははっきりしません.本人の症状も消失.しかし,これは心疾患が何かあるはず.日没も迫っており,迷わずTECCMCへ帰院です.

 気がつけば8件要請,8件出動でした.日没が早いこの時期に出動記録の更新がなされるとはおどろきとともに,ドクターヘリが救急医療体制の1つとして根付いた証拠だと確信出来ました.これも躊躇無くヘリ要請してくれる消防機関あってこそであり,その結果,患者さん,地域住民の方に大きな大きな恩恵がもたらされております(←最近のデータをまとめて再認識できました!).
 皆様,本日もお疲れさまでした.小生はこれから会議と24時間勤務.さてもう一がんばりです.
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 最近,ブログの更新が滞っております.我々の活動記録なのですが,小林のキャパが小さいのか,仕事がオーバーフロー気味で御座います・・・本日の医局会でのTECCMC半年の診療報告準備で何とか一段落.えっ,抄録や論文の締切?エンドレスのようですね~ 

本日のドクターヘリ(小林,岡先生,米田看護師)
1件目 脳梗塞
 救急隊現着後の要請です.当MCにおけるプロトコール通りの観察,評価からの非常に適切なヘリ要請です.脳梗塞は発症から血栓溶解療法までの時間が勝負ですから!!
 ヘリは小学校のグラウンドに着陸,到着している救急車内で診察を行います.「呂律回らない,顔面左右差あり.脳梗塞を疑います!それから,神戸市在住の方です.」と岡先生.発症時間もはっきりしていますし,これは血栓溶解療法に持って行ける可能性が!神戸市在住であれば入院期間,リハビリ期間を考えるとここから神戸市内へ直接搬送もありです.片道25分.十分に間に合います.ならば迅速な対応とヘリポートを有する小生の古巣・HEMCしかありません.ホットラインをならします.あっという間に受け入れOK.救急医同士は話が早くて助かります.ありがとうございます.お陰で現場滞在時間も10分以内に離陸することができました.
 搬送中は球麻痺があるのか嚥下が上手く出来ないとのこと.吸引などで対応します.25分後,昔消防防災ヘリを受け入れたり,乗り込んだりしたHEMC屋上ヘリポートにドクターヘリで着陸です.不思議なもんです.昔のボスに出迎えてもらい,ストレッチャーでHEMCの初療へ.無事時間内に引き継ぐことが出来ました.やはり屋上含め敷地内ヘリポートは良いでうね.
 本日の写真はHEMCヘリポートとドクターヘリ.ちなみに中央の方が小生の元ボス.災害医学では超有名な先生です.またよろしくお願い申し上げます.

2件目 意識障害
 1件目の帰投途中に要請です.タイミング良し!「突然の意識消失.」ヘリはすでに飛行中です.このまま現場直行!としばらく飛行すると「救急隊現着時,意識回復済み.近隣病院にて対応可能.」とキャンセルの連絡です.重症でなくて良かったです.
 覚知同時要請がしっかりと根付いた地域となりました.それが結果,キャンセルでも良いのです.むしろ医療介入が遅れること,ヘリ要請をためらうことの方が患者さんにとっては不利益になるのです.

3件目 自損
 救急覚知同時要請です.「自動車内での自損.意識無し.」 現場はなかり山の中のようです.岡先生,本日も山登りがんばりますか?と心の準備をしながら向かいます.4分後,現着した救急隊から「死後硬直あり」にてキャンセルです.
 救急隊の皆様,お疲れ様でした.

4件目 意識障害,ショック
 日没間際,要請時間も終了し資機材の撤収を行っている最中に無線連絡.「○○消防からの要請.行けますか?」 往復の時間を考えると日没までには帰院可能な距離と時間です.「飛びます!」 クルーは一変,撤収モードから出撃モードへ.資機材を再び載せ込み離陸します.
 数分後,ランデブーポイントに着陸.ほどなく救急車も到着し診療開始です.意識レベルE3V4M6,気道,呼吸はOK.しかし橈骨動脈触知不可能,冷汗あり.体温も下がっています.循環不全の状態です.末梢ルートを確保しようにも案の定血管が見えません.加温輸液をすることが一つの治療なのに・・・と悩んでる暇はありません.日没が迫っています.「局所麻酔とBIG頂戴!」 橈骨遠位端に局所麻酔,そして骨髄輸液路を一瞬で確保です.加温輸液を行いながら夕暮れのTECCMCへヘリ搬送です.
 初療搬入後,橈骨動脈も触知可能,体温も上がってきました.後に犬の散歩中に車をよけ,側溝に転落したことが判明.少々寒くなってきたこの気節,屋外で倒れ低体温に陥りかけたようです.発見が早く,ヘリ要請が適切で本当に良かった事案です.

 本日でテレビ局の取材は一段落.雑誌の取材は明日までおられます.ヘリの有用性が伝わる良い画像,良い記事に期待しております.密着取材,本当にお疲れ様です.
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 施設間搬送は場所によって調整の大変さが違います.まずは病院同士で受け入れの応需確認を行うことは当然ですが,その後ドクターヘリを使用する場合は搬送元病院の医師からフライトドクターへ連絡をして医学的な調整,判断(ヘリの適応か否かを含む)を行います.それからドクターヘリが着陸するランデブーポイントの調整・安全確保,ランデブーポイントから搬送先病院までの救急車手配などを行います.消防さんによって対応の早さ,柔軟性が違います.ドクターヘリを含むヘリ搬送に慣れた消防さんは調整がメチャメチャ迅速です.今日は・・・調整だけで疲れちゃいました・・・

本日のドクターヘリ(小林,松井先生,林田看護師)
1件目 施設間搬送(腹部大動脈瘤切迫破裂)
 当院から大阪市内の病院へ施設間搬送です.調整に1時間,ランデブーポイントから搬送先病院まで救急車で15~20分.ランデブーポイントからはフライトドクターが救急車に乗って搬送に付き添います.別事案発生時,ヘリまで早々に帰ってこられることが大切なのですが・・・大きな組織になればなるほど大変なんでしょうね.
 さて,患者さんは搬送中に突然不穏に,また顔色も悪くなります.もしかして・・・松井先生と顔を見合わせます.当初はランデブーポイントから救急隊に引き継いで帰投予定でしたが,患者さんの状態が気になり急遽松井先生が救急車に乗り込むこととします.「別事案の要請時はおいていくからね~」と冗談を言いつつ松井先生の乗り込んだ救急車を見送ります.松井先生が帰ってくるまで往復で40分以上はかかるでしょう.であればこの間に燃料補給に行く事にします.しかし,これが松井先生に悲劇をもたらすことになるとは・・・

2件目 意識障害,痙攣
 1件目の松井先生を待つ間,神戸空港で給油.とその時!「要請が入りました.覚知同時要請.意識障害です.」 松井先生,ゴメン.現場へ向かいます.松井先生,自力で豊岡まで資機材もって帰ってきて下さい m(_ _)m 
 小林,林田看護師は神戸空港から離陸します.途中,消防本部からの情報を携帯や無線でもらいながら急ぎます.ランデブーポイント着陸.救急車を少しお待たせしましたが,それでも早期医療介入にはなりました.「わかりますか?」開眼はされていますが,呼びかけに反応はありません.末梢ルートを確保しようとしたその時,突然の痙攣です.気道を確保しつつルート確保,薬剤投与.痙攣はおさまりますが意識レベルはIII桁.脳血管障害を強く疑います.であれば二次性脳損傷を防ぐ意味でも十分な鎮静,鎮痛下に気管挿管を行います.これで気道,呼吸は安定.あとは血圧の上昇に気をつけながらTECCMCへ搬送です.

3件目 意識障害
 2件目の搬送途中に要請が入ります.ヘリポートで患者さんの引き継ぎを行う旨,運行管理室から日勤の岡本先生へ伝えてもらいます.
 2件目の患者さんをヘリポートで速やかに引き継ぎ,我々は再び離陸します.「老女が道で倒れている.」との情報.もちろん救急覚知同時要請です.何を準備すべきか,何が起こっているのか,などいろいろ考えながらの出動です.とその時,「救急隊現着.軽症にてキャンセル.」との無線連絡.意識があって良かったあ.

 今日の写真はドクターヘリを見つめる子供達です.救命の現場,この中から何人でも我々の仲間が出てくることを期待しています.
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 取材が入ると平和なTECCMCです.ちなみに取材前日の21日のヘリは8件要請の5件出動でした(11月23日現在,まだブログ未記入です.お待ち下さい).

 今日は見学の先生も来られていましたが,のんびり静かな救命救急センターを堪能していただきました.救命病棟がいっぱいの時は,こんな日が助かります.

本日のドクターヘリ(小林,岡本先生,濱看護師)
1件目 溺水
 覚知同時要請.朝のカンファレンス中に要請です.医療スタッフがヘリポートまでダッシュ.その後ろを取材カメラが追っかけます.我々はいつも通りに離陸.「お風呂場で溺れている.」という情報です.今日は雲が低くあまり視程もよくありません.安全に飛行を続けます.ランデブーポイント上空.すると「キャンセルです.」運行管理室から連絡が入ります.
 覚知同時要請であれば出動後キャンセルは当たり前.そんなことは気にせず,最短の早期医療介入を目指して,「覚知同時要請」でお願い申し上げます.

 本日の写真は雲に写るドクヘリの影.そして影を取り囲む虹です.なんとか現象というそうです(忘れちゃいました).今まで見たこともない風景に思わず1枚,カシャッ!
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 今日から取材が入ります.でも取材に来られるとヘリが飛ばないというジンクスもあります.今日は取材の皆様が到着される前に出動です.

本日のドクターヘリ(小林,三浦先生,福本看護師)
1件目 交通外傷
 24時間勤務明けでフラフラしていると,「飛べますか?」という連絡.「飛べますよ.」と返信すると,「交通事故の要請が入ってます.ヘリは出来るだけ早く但馬空港を離陸します.」 8時,急いでフライトスーツに着替えます.程なくヘリの音.ヘリポートまでダッシュ.エンジンカットせずに資機材を載せ,自らも乗り込みます.三浦先生は初療対応中.間に合いません・・・ヘリは但馬の空へ舞い上がります.救急車はTECCMCへ向かって走っているとのこと.途中ドッキングです.無線で連絡をとりながら,上空から救急車を確認.最適な場所を選定し救急隊の安全確保でランデブーします.救急車で片道40分以上かかる現場ですが,本事案は途中ドッキングで所用時間は半分以下となりました.速やかに外傷初療開始.どうやら胸部外傷が疑われます.現場滞在時間は10分以内に,そのままTECCMCへヘリ搬送です.
 出動可能な状況であれば,いつでも飛び立ちます.まずは運行管理室へ遠慮無くお問い合わせ下さい.

 本日の写真はTECCMC医療クラーク糸賀さんが念願のヘリ搭乗!です.ドクターヘリのデータ整理,入院患者さんのデータベース構築,その他の医療補助を一手に引き受けていただいております.ヘリのデータを扱っているのに,ヘリに乗ったことがない.こりゃいかんということで,記念撮影.糸賀さ~ん,コックピットにハンドルもウインカーもついてませんよ~.これからも全国発信のためのデータ処理をよろしくお願い申し上げます.
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 第17回日本航空医療学会から帰ってきました.午前中に一般演題の座長をさせていただきました.どの施設も工夫や苦労を重ねながらドクヘリ事業に関わっておられることが大変良くわかり,我々の施設の参考になることばかりでした.

 新千歳空港から神戸空港へ.機内では次の仕事に向けて資料整理・・・今頃,一緒に学会参加したフライトナース3人は,引き続き札幌でフライトナース勉強会に参加しているはず.しっかり勉強して良いものを持って帰って下さいね~.

 岡先生は今日から学会ツアーです.acute care surgery研究会から日本臨床外科学会.しっかりTECCMCのデータ,実績を発表してきてください.

本日のドクターヘリ(幸部先生,岡本先生,林看護師)
1件目 小児頭部外傷
 「頭部陥没骨折疑い.」このような情報で離陸です.現場はグラススキー場.子供がソリで転倒し受傷した模様です.上空から救急隊の活動,現場状況が確認されます.指定されたランデブーポイントに着陸するよりは,現場のスキー場に降りた方が早期医療介入と搬送時間短縮につながります.そんな判断で,グラススキー場に着陸!幸部先生,岡本先生,林看護師は救急車までダッシュ,外傷初期診療を開始です.気道,呼吸,循環,意識は幸い大丈夫.しかし頭部に外傷があり,受傷機転からTECCMC搬送が妥当と判断し,ヘリ搬送です.

2件目 心不全
 1件目をTECCMC搬送中に要請です.TECCMCに搬送後,再離陸では日没にかかります.そこで,「1件目の患者さんは安定しているので,このまま2件目のランデブーポイントへ.そこで岡本先生,林看護師を現場投入.あとは救急車で病院搬送.」 2件目は早期医療介入だけを目的としたミッションに切り替えです.
 ランデブーポイントへ着陸,エンジンカットせず岡本先生,林看護師が降ります.その直後,ドクターヘリは再離陸,幸部先生と1件目の患者さんを乗せTECCMCへ再び向かいます.
 さて,2件目の患者さんは・・・どうやら心不全でアップアップの状態.初期治療を行いつつ,救急車で30分近くかかる直近の救命救急センターへ医師,看護師同乗で救急車搬送です.早期医療介入だけでも有効な事案でした.
 病院搬入後,岡本先生,林看護師は救急車の帰署に便乗し最寄り駅まで送ってもらいます.その後は,豊岡までガタゴト列車の旅.日没で暗くなった車窓の外,小腹のすいた二人は肉まん片手に資機材をもってのんびり帰院です.
 お疲れ様.

 いろいろな形のミッションが展開されています.フライトドクター達も豊岡方式に慣れ,応用力がついてきたようです.また,消防のヘリ要請も的確さは相変わらずです.すばらしい!

 本日もお疲れ様でした.
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 学会中に番匠谷先生からメールがきました.とうとうやって来たようです.ドクターカー(ラピッドレスポンスカー)!デザインの元は番匠谷先生です.TECCMCのシンボルマークもデザインされています.来月を目途に運行要項の最終的な詰めを行いたいと思います.

 本日は日本航空医療学会1日目です.当ドクターヘリのkeyword方式要請の有用性を報告させていただきました.要旨は・・・
・指令員段階での要請(救急覚知同時要請)が65%.その結果,全要請件数の救急覚知~ヘリ要請までの平均8分,同時要請に限っていえば平均5分.全国平均よりかなり早い段階で要請がかかっています.
・採用しているkeywordは妥当であり,要請時には複数のkeywordの組み合わせが用いられていました.
・早期ヘリ要請は重症外傷の救命率を向上させています.
・keyword方式を定着させるためには消防の協力と理解が不可欠であり,MC体制が重要です.

 当ドクターヘリシステムが地域住民の皆様にとって,有益であることがあらためて証明できました.これに満足せず,さらに一歩づつ前進したいと思います.

 この学会では大勢の方々にお会い出来ました.リンクを張らせていただいている八戸市民病院,前橋赤十字病院の先生方をはじめ,全国の基地病院の先生方,運行会社の方々,ユーロコプターの方々,行政の方々.ドクターヘリ事業は多くの関係機関の協力によって展開されていることをあらためて実感いたしました.

 さて,明日は座長をさせていただきます.どうぞよろしくお願い申し上げます.
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 明日から第17回日本航空医療学会総会が札幌で開催されます.本日はビジネスミーティングのため,神戸空港からフライトです.着席直後に意識消失し,気がつけば新千歳空港に着陸していました.どこでもドアで瞬間移動した気分でした.

 お昼からのドクターヘリ部会,夕方の評議員会に出席しいろいろな情報伝達を受けました.また帰院後に報告しますね.

 今年度,来年度以降全国の各地でドクターヘリ事業が始まります.当ドクターヘリも他の地域を参考に益々の発展を試みたいと思います.関係されます皆様,引き続きのご支援とご協力のほどよろしくお願い申し上げます.

本日のドクターヘリ(岡先生,松井先生,藤巻看護師)
 岡先生より報告がありました.1件の施設間搬送,1件の現場出動だったそうです.詳細は帰院後にヘリ記録を参照に書きます.

 豊岡も肌寒かったですが,札幌はもっと寒いです・・・
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 遅くなりましたがヘリの報告です.

本日のドクターヘリ(岡先生,松井先生,藤巻看護師)
1件目 施設間搬送(脳内出血)
 近隣の医療機関からTECCMCへの紹介です.搬送時間などを考慮しヘリ搬送となっています.特に問題なくミッション遂行です.

2件目 交通外傷
 救急覚知同時要請.ヘリが現場に先着しています!軽乗用車の横転事故.傷病者は1名.ヘリは川をはさんだ現場直近の農道に着陸,ヘリクルーはいつものごとく資機材(トーマスバッグ,バックボード,エコーなど)を担いでダッシュ!もちろん,病院前外傷救護に準拠した活動を開始です.安全確認などなど.現場で外傷初期診療開始.その後遅れて到着した救急隊と共に活動しヘリでTECCMCへ搬送です.
 消防のタイミング良い要請が,究極の早期医療介入を実現させています.全国でも屈指の救急医療体制の地域になっています.